ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

Canteiro ~歌壇~

2011-11-06 14:03:05 | CD

こんにちは、ルー大柴です。嘘です!
時を遡ること十ウン年前、サンバタウン店主はかつて某サンバチーム VS サウーヂの「東西サンバ対決」という名目でNHKの深夜番組「ファイト!」にチームの一員として出演した経験がありますが(ここで全国サンバチームのベテランメンバーさん達の間で『おお~』となる)、収録の休憩時間中に垣間見たルー大柴さんの物腰柔らかい態度に心酔して以来、店主はずっと大柴さん(と勝手にそう呼んでいる)のファンであります。

その大柴さん、我らが円頓寺商店街を舞台にした映画「WAYA! 宇宙一のおせっかい大作戦」でも好演されております(現在名古屋・東京にて絶賛上映中!)が、いやあいい映画でした。店主、最初のシーンからラストのエンドロールまで終始泣きっぱなし。ストーリー中、入口がオンボロベニヤで塞がれた、のちのサンバタウンとなる建物(当時は店舗物件の契約交渉中でした)が映った瞬間の胸の熱くなりようといったらなかったですよ。単なるご当地人情ドラマといった作風ではなく、あえて「日本のどこにでもある廃れた商店街」という設定(すなわちコッテコテの名古屋弁とかは出てこない)にした点が絶妙で、加えて今の日本が失くしつつある隣近所同士の「おせっかい」な人間関係とか、そういう要素に心惹かれる方ならばどなたにもお楽しみいただける良い映画だと思います。お近くの劇場で公開されるようなことがありましたら是非!是非!ご覧になっていただきたいです。
サンバタウンはこういう素敵な街で日々仕事をさせてもらっています。

話を大柴さんに戻します。いや、そうじゃなくて。

先日二度目の来日公演を果たし、イタリア人クラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシと共にその圧倒的な演奏技術と音楽スケールで観る者を圧倒した、ブラジルの若き天才音楽家アンドレ・メマーリの待望の最新作 "Canteiro" が遂に本日リリースの運びとなりました!
その期待にたがわぬ素晴らしい内容は、あえて言葉で表現することさえ無駄に思えるほどの美しさに満ち溢れています。
本作は世界に先駆けての日本先行発売、しかも日本語対訳つき超豪華ブックレット&美麗BOXという日本限定仕様(ブラジルは通常の2CDデジパック)というまさに日本づくし(意味不明)。是非一度手にとってご覧いただきたいトータルアート作品と呼ぶべき出来上がりとなっております。
もちろんここサンバタウンでも本日より店頭販売&通販(本品に限り送料無料サービス!)にて取り扱い中です。
500セットのみの完全限定リリースにつき、どうぞお早めにご用命下さいませ。

不肖サンバタウン店主もこの日本限定仕様製作にあたり、サブコーディネーターとして取り組ませていただきました(ここで『手前味噌』という言葉を思い出すワタシ)。
また作品の冒頭詩のみ日本語対訳を担当致しましたが(本編対訳は國安真奈さん)、ここでワタシは作品タイトル"Canteiro"をあえて「歌壇~歌の花壇」と意訳しました。
canteiroというポルトガル語には「花壇」「石切職人」といった意味でよく使われますが、このアンドレ・メマーリ・ソングブックともいうべき作品は、「歌唱(canto)」を花に見立て、それらを纏め、植え、やがて「歌集(cancioneiro)」へと育てゆく・・・そんな情景を連想させてくれました。
本作は、まさに美しい一つ一つの歌が集められた「歌壇」であり、アンドレ本人がそれらをこしらえる「歌壇職人」ではなかろうか、とワタシは解釈したのですが、このコンセプトをアンドレがとても気に入ってくれたことを心から光栄に思います。

ブラジル音楽史にまた新たな1ページが残される・・・そのような至高の音楽作品が世に出ることをお手伝いできたことは、店主にとって最高の喜びであります。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿