ZEVEX~行動する自動車環境問題NGO~

手造りPHEVで、そしてプリウスPHVで二度の日本列島縦断を達成し、世界初EV南極点到達を目指し活動する冒険チームです。

4x4クロカンEVジムニー・オフロード試乗会(岡山)

2014年09月28日 09時51分19秒 | オフロードの電気自動車(EV)


(大型の四駆なら楽々なんだろうが、ジムニーだとトレッドがギリギリ)

現存最古のクロカン四駆電気自動車、EVジムニー「SJ2001」号。ジムニーのコンバートはやり易いので、ここ数年でかなりのEVジムニーが誕生したようだが、どの個体もウインチは搭載していない様子だ。 「クロカン」を標榜するならウインチは必須で、どんなトラクションデバイスを使用しようとも、斜度70度15mの斜面はウインチ無しでは登れない。我々の「厳冬期ロシア氷結間宮海峡アタック」のように、命懸けで「チルホールだけで行く」という選択肢も場合によっては有り得るが、それは極限の選択であり、その水準で4X4クロカンを実践している集団を、少なくとも日本の四駆業界内では私は知らない。

手造りPHEV日本列島縦断の旅」以来、車検を取る活動費が無くて、川崎のピットで惰眠をむさぼっていたこの元祖電動ジムニーを整備して久々にオフロードへ持ち出してみた。オフロードと言っても広大なロシアの大地ではなく、狭く「正解のライン取り」もちゃんと有る有料のコースだが、土の匂いを感じながら電動4WDの強大なトルクを味わう走りは楽しい時間だった。

(足廻りはオフロードサービス・タニグチのソルブスペシャル、もちろん公認だ。15年前、四駆業界にEVの「イ」の字も無かった時代に、あまた有った四駆ショップの中でこのマシンの製作に唯一資金的援助を下さったのが谷口社長だった。)

この日の会場はスポーツランド岡山だったので、ZEVEXの母体となった極限走破の4X4クロカン競技会「アイアン・バール・カップ」時代の仲間である西村君(ランドクルーザークラブ岡山の初代会長)にも声をかけ、広島県三次市から竹藤隊員も参加して、ワイワイと交代でEVジムニーのハンドルを握るほのぼのした走行会となった。

(モーグルのラインを誘導するLCCO初代会長の西村君。「ロバQ」というロックバンドのドラマーでもある。)

SUVと呼ばれる貧弱な「砂利道四駆」が幅を利かせ、ありのままの地球の表面~すなわちオフロード~を走れる堅牢なクロカン四駆が減少して行く中で、各地のオフロードコースが閉鎖に追い込まれた。そんな現状にあって、このスポーツランド岡山はそこそこの面積も有り、V字・モーグル・ロック等サーフェスのバリエーションも豊富で楽しいコースだ。確か2000年だったと思うが「オフロードサービス・タニグチ」さんのクロカン講習会にこのSJ2001を持って来たことが有って、SJ2001にとっても懐かしいコースだった。

(参加者に一番人気だったのがロックセクション。直流直巻を積んだ電気自動車特有の強大なトルクでグイグイ押して行けるので走り易いのだ。ヨンマルの2B3.2Lディーゼルの低速は確かに太いが、5rpmで安定したトルクを出すことはできない。)

上にも書いたが、電気自動車のジムニー自体は現在日本国内に10台近くは存在する。中には多少クロカンっぽいのを売りにしている個体も有る様子だが、そのEVジムニーを使って21世紀に相応しい4X4クロカンを啓発するような試乗会の話は聞いたことが無い。各地の四駆仲間に聞いてみても「EVジムニー試乗会」とか「EVジムニーに乗れるクロカン走行会」というのは聞いたことが無いと言う。
「4x4クロカン」というカテゴリー自体が存続の危機に瀕している今、この状態は非常にマズい。本来は資金力も有り、それが商売のネタになって投資を回収できるビジネスサイドの人がやれば良いと思うが、それはクロカンに対する「志」の問題なのでボヤいても仕方が無い。
そんな「4X4クロカン」への想いも有り、普段は隊員だけで行う走行会に今回は外部のメンバーを誘ってみた。
慢性的な資金不足をメンバーの小遣いを出し合い都度都度誤魔化し、スタッフの力量も貧弱なZEVEXだが、極限の4X4クロカンを額に汗して体現しているチームとして、EVジムニーを使った21世紀型のクロカン走行会やオフロード講習会等も、人・物・金の配分を少しだけ見直して強化して行きたいな、と今回の走行会を通じて感じた。


(この日の「傾き一番」は兵庫の織邊隊員。ランクルロクマルを新車から60万km超で乗る日本屈指のロクマル乗りだ。JAFのA級ライセンスホルダーでもある。)

(「ひっぱり系」らしくウインチも使ってみた。トップレンジャーの24V物を搭載。)

そんな訳なので、21世紀型のオフロードを体験してみたい、という御要望が有れば、可能な範囲でお答して行く所存です。できれば「自分の為の4X4クロカン」だけではなくて、活動の1割2割を「4x4クロカン」全体の為に頑張っている人やクラブと係わりたいというのがこちらの願いです。
別に難しいことではなくて、定期的にクロカンイベントを主催しているとか、河川敷の清掃に四駆で参加しているとかで十分な話です。御興味のある方はZEVEXの公式サイトからメールを下さい。

(ZEVEXの設立15周年記念Tシャツを着て記念撮影。左端が三次から参加の竹藤隊員。ドライバーは保田隊員、助手席は間もなくの嫁さんだ。)

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ERK Cup Japan第3戦(電動レーシングカートのシリーズ戦)

2014年09月06日 12時14分42秒 | ZEVEXの活動

先の日記でお伝えした「ジャパンEVラリー白馬2014」中のプログラムとして、フェスティカ栃木を中心に行われている電動レーシングカートのシリーズ戦「ERK Cup Japan」の第3戦が行われました。

(パドック兼ピットにはお馴染みの面々が・・・。「あれ!?ZEVEXさんは出ないの?」「今回はスタッフですわ」ってな会話が交わされました。)
白馬47の駐車場を利用した特設競技エリアで行われた競技は「ERKパシュート」、2台でオーバルコース(32mx18m)を1周する速さを競う速度競技で、スタート地点が丁度180度反対側からな為、レースの様な「絡み」は無いのでタイムアタック競技に近いかと思います。スケートでお馴染みの競技なのでくどい説明は不要ですね。

(アウト側からスタートし、ゴールはイン側パイロンの間。この光電管を切るとランプが光る)

(ランプが先に光った方が勝ち)
競技はEVラリーのゴール締切を待って開始された「夜会」中のアトラクションとして、薄暗くなってからの開始となりました。
特別レギュで取り付けが義務化された光り物とスポットライトで競技車両が照らし出される中での競技は、特別な雰囲気が有りました。

(スタートの合図は東自大の森先生。右は記録係を務めたZEVEX隊員の鈴木嘉孝)
このレースを勝利したのは、クラス1はエナーシスチーム、クラス2はチームパレットでした。短距離加速勝負のこのパシュートでは、極低速のトルクが強い直流直巻モーター搭載車両の方が誘導モーター搭載車両よりも良い様子でしたが、練習会の時はオーバルがもう少し大きかったので誘導もまずまず行けたそうです。

(翌7日・日曜日には全車両で、フィギュア的なデモ走行を披露しました。写真:ERK Cup Japan 事務局)

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ジャパンEVラリー白馬2014スタッフ

2014年09月06日 11時50分56秒 | その他


(緑TシャツがZEVEXからの協力スタッフ、オレンジのジャンパーが日本EVクラブの舘内代表)

ZEVEXは日本EVクラブのお手伝いをする時は京都支部を名乗る。去る9月6日・7日の週末に、その日本EVクラブが主催する「白馬EV/PHVワンダーランド2014」というイベントが開催され、その中のジャパンEVラリー白馬2014というブランチイベントのスタッフとして、ZEVEXから5名の隊員が参加した。
20年前にコンバートEVを中心に立ち上がった日本EVクラブだが、今回のイベントの主要参加車種は市販EV、いわゆる「吊るし」のEVだ。全国各地から白馬47スキー場特設会場を目指して多くのEVが集まり、電気自動車の集中度が高くなるとどんな問題が発生するのか?それは近い将来EVの本格的普及が進んだ時に発生する問題でもあるので、シミュレーション的にそれを炙り出そう、というのが、このイベントの隠れた目的と意義である・・・と私は個人的に感じていた。

ZEVEXの主な役務は、早朝に到着する可能性があるラリー車両を徹夜で待ち受けることと電動レーシングカートのシリーズ戦「ERK Cup Japan」第3戦の運営補助。徹夜なので勢い会場で野営となるが、ボルネオのジャングルでも代々木公園でも凍った2月のロシア間宮海峡でも野宿して来たZEVEXには打って付けの役務と言えた。

(運動会テントが使えるので、雷雨の中でも野営は楽々。この下でコットに蚊帳ポップアップで熟睡。)

発生が予想されたトラブルの中で一番気を使ったのは、当然の如く充電の問題だった。幸い会場はスキー場で、ゴンドラを動かす用の大きなキュービクルも有り、そこからチャデモ式の急速充電器を2機、単相200Vの充電口を15口特設して対応した。

(特設された急速充電器。設置工事はディーラーの仕事も請け負う企業だったらしいが、正直作業の出来はイマイチ。一応使えたが優良可で言えばギリギリの可ってところ。キュービクルからの配線は38スケだったようだが、無駄に長かったり、交流にもかかわらず途中にコイル状に丸めて置いてあったりとケチ臭い仕上げ。京都の職人である私には許せない出来栄えだった)

会場では、各メーカーが試乗を行っていたり、2014のパイクスピークを走った増岡浩選手が国内初デモとなる「i-MiVE EVOLUTION Ⅲ」を走らせたりと色々なアトラクションが催され、早めに会場に到着した参加者達が退屈しないようなホスピタリティーが用意されていた。
長くなるので「ERK Cup Japan」第3戦の様子は別日記で。

(ナンバーの無い車両は特設会場内で試走。私がコースを作りました。パイロンの設置撤収の繰り返しで大変でした。デミオのシリーズハイブリッドは一般試乗に供するのは初とのことでした。私も乗せて頂きましたが、ロータリーの発電機が静かなので驚きました。)



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