ZEVEX~行動する自動車環境問題NGO~

手造りPHEVで、そしてプリウスPHVで二度の日本列島縦断を達成し、世界初EV南極点到達を目指し活動する冒険チームです。

クロカン的回生ブレーキヒルダウン

2013年06月06日 12時43分26秒 | オフロードの電気自動車(EV)

21世紀に入って日本では極端に廃れてしまったが「クロカン」と呼ばれる自動車のジャンルが有る。SUVとは一線を画す、各部が頑丈な四輪駆動車に乗り、スタックすればウインチやチルを駆使して自力脱出し、時には修理や土木作業もドライバー自らが行いながら人と車の総合能力を以てして「目的地に到達すること」をヨシ!とするスタイルだ。

そんなクロカンの本流を行く今や貴重なイベントが福島で続いている。「FUKUSHIMA FOURWHEELER's FESTIVAL」F3と呼ばれるパイナップルレンジャー主催のイベントがそれだ。

そのF3で「ARK-2」号を走らせた。クロカン的な回生ブレーキの実際を披露する為だ。

(走行したヒルダウンは斜度20度強の30mくらいか?ドライバーの西村隊員によると切り株が滑って怖かったらしい。)

電気自動車の世界では、回生ブレーキというと「効率」とか「1充電での走行距離が伸びる」という話しか出て来ないが、クロカンの世界では回生ブレーキには大きな別の意味がある。それは一定強度で安定して効くブレーキである点だ。一定水準以上のクロカンをする人にしかわからないし、最近は故障しない限り電子制御でサルでもできるようになってしまったが、長くスリッピーなヒルダウンでフットブレーキを踏むと、車体が斜面に対して横を向いて横転・転落に繋がるので非常に危険だ。そんな時は適切なギアの選択と共にエンジンブレーキを使って坂を下るのだが、エンジンの無い電気自動車では当然エンジンブレーキは使えない。電気自動車の持つこのクロカン的な欠点は、20世紀に主流だった直流直巻モーターでは解決が難しかったが、最近のインダクションやPM同期のモーターならば、「回生ブレーキ」を使ってそれが可能になったのだ。

それを「実際にやってお見せしよう」という、身体を張ってやってこそナンボ、だと考えるZEVEXらしいシナリオな訳だ。
直流直巻モーター搭載のEVジムニー等は何台か存在するが、私が知る限り現時点でクロカン的回生ヒルダウンが可能な車両は、少なくとも日本国内では「ARK-2」号だけなので、それが珍しかったのか翌日の地元新聞で記事にして頂けた。

(福島民友新聞さんより 本文はボカシを入れさせて頂きました)

このF3を主催するパイナップルレンジャーにはZEVEXメンバーも居り、また道楽者が商売っ気抜きで純粋に続けている奇跡的なクロカンイベントなので、千年万年先に続くクロカンの姿を模索しているZEVEXにとってはとても貴重なイベントである。今後も色々と係わらせて頂ければ、ZEVEX的にも幸せを感じられるところである。


(遠くから~京都から~来たってことで表彰して頂きました。ありがとう御座います。プレゼンターに、ちゃんと美女をふたりも用意するところなんか立派だなあ~。主催者のキャラを感じるなあ~・笑)

 

コメント
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