根津公子の都教委傍聴記(2013/10/10)
傍聴者の背面監視がなくなった!
7月25日の定例会から始まった傍聴者に対する背面監視。傍聴席20席(10席 2列)の後ろに、記入用紙を手にした職員が座り、座席番号何番の傍聴者が横を向い たとか、何と声をあげたとかを克明に記録する。あまりにひどい議事進行に傍聴者が 抗議の声をあげると、木村教育委員長が「退出!」と発声し、声をあげた傍聴者を職 員の何人かが囲み、退出させる。 こうした職員による傍聴者への監視が3回続きましたが、それが今日からなくなるこ とを、10時の開会を待つ部屋で傍聴者は職員から告げられました。 理由は「静ひつさが保たれているから、(監視を)やる必要がない」ということでし た。
私を含む何人もの傍聴者が、背面監視の事実を外部に発信し広げた中で、背面監視 は人権侵害にあたることが都教委の中で問題になったのでしょう。 声をあげれば変えられることがある、と実感した一コマでした。
さて、今日の議題は ①来年度の高校1年生の募集人員 ②来年度の特別支援学校 高等部1年生の募集人員についてのみ。担当から説明を受けて承認するというもので した。校長人事と処分案件2件の非公開議題を除くと、今日はこの2議題だけ。議題は事 前に都教委のホームページで調べることができるので、傍聴者の多くはそれを前もっ て調べ、今日の傍聴者は少ないだろうと予測していました。ところが傍聴者は10名 でした。今年の途中から、傍聴者が倍増しています。
都庁に行ったついでに都教委総務部教育情報課に質問に行きました(写真上)。行ったといっ ても、定例会の開催される30階の廊下は都教委職員と警備員10数名が立ち並び、 執務室の入り口は施錠され、前にも中にも職員が立っているので、用件を伝え呼び出 してもらうしかありません。用件を告げると、A係長ら2人が出てきて、廊下での話 となりました。
用件は、4月11日の定例会での竹花委員の発言の一部(注1)が議事録になかっ たことについて、9月12日、「都民の声を聴く」担当の教育情報課を介し、比留間 教育長、木村教育委員長、総務部定例会担当者に宛てて根津個人名で質問書(注2) を出したところ、9月25日に「回答」らしきもの(注3・写真上)が郵送されてきました が、日付もどこの所管、誰が出したのかも記されていないものでした。封筒の差出人 は総務部教育政策課となっていますが、文書との関係はわかりかねます。また、封筒 には「東京都庁内25.09.13」の消印がありますが、私が受け取ったのは、2 5日でした。
「日付なし、回答者・所管名なしのこの文書は『回答』足り得るのか。このような ことはこれまでになかったこと、今回このようになったのはなぜか」と訊くとA係長 は、「情報課は政策課から回答を送ったと報告を受けた。団体ではなく、個人が質問 をした場合はこういうことがある」と言いました。個人は軽く扱う? いいえ、回答 の責任所在をうやむやにしたかったのでしょう。「今日中に電話をくれるよう政策課 に伝えてほしい」とA係長に頼んできましたが、夜になっても電話はありません。
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(注1)「体罰の実態把握(第一次報告)」の折、竹花委員が「(部活動での:筆者 補足)死ね、殺す、出て行け、という強い発言、…今くらいのことは精査しなくてい い。こんなのは指導の範疇だ」と発言したこと。
(注2)根津は友人3人と傍聴し、全員がこの発言を聞いたことを示したうえで、① この発言はあったのか否か ②なかったというならば、なぜ私たち4人に聞こえたの か ③発言はあったが消去、削除したならば、その理由は? との質問書。
(注3)「根津公子様 この度、平成25年9月12日付でいただきました質問書に 対する回答を致します。竹花委員の発言は、東京都教育委員会ホームページに掲載さ れているとおりです。よろしくお願いいたします。」
「(部活動での:筆者補足)死ね、殺す、出て行け、という強い発言、…今くらい のことは精査しなくていい。こんなのは指導の範疇だ」との竹花発言、これは体罰容 認にほかなりません。教育委員として失格です。