蛇口屋

リフォーム業界のあれこれ

ああいえばこういう

2007-11-08 20:00:24 | Weblog
今日は、苫小牧でヨドコウのあぜくら(木目)20型を建てて来ました。
うちの会社で、スタンダードに売っている物としては一番大きな物置きですね。
普通に畳で言えば4畳の大きさ、坪にして2坪です。
間口も3メートル近くあって、鴨居や梁をかけるのも、やれやれ、と言った感じになります。
四隅を50㎝の束石にして基礎廻りの工事をしてますから、午後近くに現場に入ってますから、終了は4時近くになってしまいました。

それに、この家のお客さん、まだ建てたばかりのこの家に入居しておられなくて、棚の位置とかも、仕方なく標準の位置で付けておきました。

若干、天気も薄曇りになって、しかも、最近、日が暮れるのが早いですから、外もだんだんと暗くなって来た頃、蛇口屋は、完成した物置に、付け忘れた部品は無いか、不備はないか確かめていると、突然、「ご苦労様です」と声をかけられました。

見れば、まあ、あんまし若いとも言えない女性が、ニコニコしながら蛇口屋を見つめています。
この家の人かな? って思って訪ねてみると、どうやらこの家を造ったハウスメーカーの人だと言うことでした。

じゃあ、蛇口屋にはあんまり関係ないですね。適当に茶を濁して、とっとと片付けて帰ると思っていると、「これ、いりませんか?」と差し出された物は、5ミリのベニヤ板で、しかもどう見ても廃材、つまり捨てられた物って事ですね。ささくれて、泥だらけで、ボロボロな板を汚そうにつまんでいました。

もちろん、即答で、いりませんと答えると、「段ボールとかを車の下に敷くよりは、こっちの方が良いと思うけど」
とか、必死です。

そんなベニヤを引いたら、商品の方が汚れます。
と言うと、「洗えばいいのよ」と言われ、釘が出てます、と言えば「抜けばいいじゃない」と問答が続きました。

本当に食い下がって来たなあ…、ハウスメーカーの女性。

なにね、理由は知っているンです。彼女、軽の乗用でここへ来ていて、明日は、引き渡し。多分、外構でもやっていた業者が忘れて行ったこのゴミのようなベニヤを今日中に何とかしたい。
そして、目の前には、人の良さそうな、物置を建てている業者が一人、空の普通車トラックで来ている。

これはチャンスと、話かけて来たわけです。

蛇口屋の方としてもね、別に、ベニヤ板を捨てる事ぐらいは訳のない事なんですよね、この程度なら別に廃材処理って言っても、大きな木くずに混ぜちゃえば問題ないし、手間もかからないし、でも、このハウスメーカーの人の態度がね、素直に捨てて、って言えば応じてやらなくもないんですがね。

まあ、面白いんで、しばらくは見ていました。

いいよ、いいよ、捨ててあげるから、別に、あなたの為じゃなくて、お客さんに頼まれたと思えば、このくらいは許容範囲だから。

それに、蛇口屋も十分楽しみましたからね。