星に願いを…

今日もカーポートな蛇口屋です。

なんか、最近はとっても複雑なカーポートを建てさせられています。

今日なんて、既に建っているカーポートの下にカーポートを建てて、家の前を全てカーポートで覆う、と言った複雑な仕事をしてきました。

しかも、L型に加工して取り付けなければならないので、手間暇はてんこ盛りでした。切って繋げて、繋げては切ってと言う作業です。
ER谷係長は、関数電卓叩きっぱなしですね、対角とか、勾配の計算で、頭から煙が出ていました。

その間、蛇口屋は、設備屋アイで、地中に埋設している物を物色していました。
ああ、排水管がカーポートの足にストライクだなぁ…、少しずらそう。

昼間は天気も良くて、過ごし安かったんですが、日もかげると、もう、冷蔵庫の中にいるような空気に、身も心も凍える蛇口屋達でした。

しかも、カーポート同士がかぶった部分は、工具が入らないから、屋根を止めるナットは手回しです。

凍てつく寒い夜に、カーポートの屋根の折板に寝転がって、手をめい一杯伸ばして僅かに届いた指先でナットを廻して取り付けて行きます。

もう身体が、折板に熱を吸われて、身体は寒いばかりですが、ふと見上げると、その目の前には、満天の星空。
思わず、手を止めて、って訳にもいきませんので、手を動かしながら、見入ってしまいました。

横で一緒な格好になっているER谷係長も、同じ目で見上げていました。

「お、蛇口屋、流れ星だ」
ER谷係長の指が指し示す方に、確かに、尾の短い流れ星が瞬いていました。

「綺麗だよなあ…」
「綺麗ですねえ」

いい歳したおぢさん二人が、人の家のカーポートに寝そべって、何となく、ロマンティックになっていた今日でした。

ホント、世界が平和でありますように…

思わず祈ってしまう蛇口屋でした。