武蔵國日記(むさしのくににっき)

土佐日記にあやかって、「女もすなる日記といふものを、中年男もしてみむとてするなり」

お呼びでない

2007-03-28 07:58:09 | 随筆
今から10年近く前のAERAだったと思いますが
植木等さんの生涯が書かれた記事がありました。

記憶違いが有ったら申し訳ないですが
三重県のお寺の子供として育たれたと書いてあった様な気がします。
「真面目に不真面目を演じ続けられた人」との一文が印象的でした。

場違いな現場に踏み込んだとき
”お呼びでない?こりゃまたどうも失礼しました。”と切り返しながら
去っていくギャグは子供心にも強烈に私の心に響きました。

ギャグは、人の心の奥底を揺り動かす必要が有ります。
余りに毒を含み過ぎても、逆に含まな過ぎても笑いには繋がりません。
悲劇は泣かせるツボが有るので、比較的定型的に人を泣かせることが出来ますが
喜劇は万人に共通する笑いのツボが無いので、とても大変だったと思います。
図らずも先日、放送作家かわら長介さんの続きコラムが朝日新聞に載っていました。
その中で「コントを書くのは力が要る。」と有りました。

喜劇人として生涯を全うするのは大変だったと想像します。


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