武蔵國日記(むさしのくににっき)

土佐日記にあやかって、「女もすなる日記といふものを、中年男もしてみむとてするなり」

本当の功労者

2022-04-12 10:57:55 | 人間観察
10日、佐々木 朗希選手が日本プロ野球史上 最年少で完全試合を達成した。
ライブでは観ていなかったが、夜のニュースでその恐ろしいまでの三振劇を見させて貰った。

世の人がいろいろ褒めるコメントをしていた。
確かに達成した本人が最も褒められるべき対象であるが、
私として最も功労者に挙げたいのが、
彼が高校生時代 甲子園岩手予選決勝で投げさせなかった国保監督である。

監督自身の名誉のためならば、地方大会決勝戦を彼に投げさせ、そして甲子園に出たであろう。

しかし、球界の至宝になると考えられた佐々木に対し、
肩の疲労を最小限に抑えるため登板させなかった。
この英断は並の人間には出来ないと思う。

人間は得てして若いとき、自分の体を過信できるから、「行けるか?」と訊かれれば、
「僕は行けます。」と答えがちである。

しかし、それを止めるのが大人の役目であり、
また先達と呼ばれる人が自らの栄誉を捨てる慎みである。

ウクライナも台湾も、慎みの無い人達によって蹂躙され、そして狙われている。
人間とはかくも浅ましいものか。


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