何か大事なことがあった時、自分の読んでいる新聞以外にもいろいろな新聞を買って比較することを私はお薦めしています。今回は、日本の将来を決める大事な転換点になることから、参議院選挙に注目。選挙結果の報道を比較してみました。
申し訳ないことに、毎日新聞は品切れだったようで、今回写真に収めたのは、読売新聞、日本経済新聞、東京新聞、朝日新聞、産経新聞の5紙です。
ちょっと見づらいですが、1紙だけ特別な新聞があります!どこでしょう? 読売新聞です。
見出しを見て下さい。他の四紙は、基本的に「与党 改選過半数」「改憲勢力 2/3を割る(届かず、困難)」という事実を述べています。読売新聞も「改選過半数」とは書いていますが、他紙との大きな違い「与党勝利」とあるところです。
「与党勝利」 本来議員定数を減らそうとしている中で、3議席増員。改選数与党の議席が3議席増えた124議席を争う中で最終結果は、自民67⇒57.公明11⇒14.維新7⇒10、立憲9⇒17、国民8⇒6、共産8⇒7、社民1⇒1、れいわ(新)2、N国(新)1議席 だった。「勝利」と確かに首相は選挙の結果を受けて発言したようだが、新聞が「勝利」と書いているのは読売だけだ。
ページをめくってみると、さらに驚く。
さあ、今度は先の5紙の中から2紙を取り上げてみた。上と下の新聞、見出しを読んで当ててみよう。
随分、印象が違って感じられないだろうか?では、正解」実は写真をよく見れば字が読めてしまうかもしれないが上が産経新聞。下が読売新聞だ。さらに、この紙面はどうだろう。
「祝賀ムードですかぁ~~~???」確かに、改選議席の過半数をとったのは自民党ですが、以前から10議席を減らしたのはなぜか?国民が信任したのなら、獲得議席が増えこそすれ、全体で3つ増えた改選議席で10減らしたというのは、国民が現政権の政策にNO!を突きつけているのでは? それは、無視??? まことに不思議な政権。それを「勝利」「祝勝」と政権の主張のままに垂れ流す報道には驚きますね。産経新聞を若干批判的に見ていた私ですが、最近は読売新聞よりは客観的な報道をしているので、このブログでも引用させて頂いたりしています。読売新聞が、ヒドすぎる。
読売新聞の読者は、そうか「自民がやはり安定して勝ったんだ」と誤解しませんか。何か、事実を事実としてちゃんと客観的に報道しない態度が、この新聞が肩入れしている政権とそっくりのように思えます。前回取り上げた時の沖縄県民投票の時も酷かったし(ココから)加計氏の記者会見の時もひどかったです(ココから)。
他にも、読売新聞は、前川元文科省事務次官のスキャンダル記事を書いたり、首相が国会答弁で「自民党総裁としての考え方は、相当詳しく読売新聞に書いてありますから、是非それを熟読していただいてもいいのでは」と言って問題となったこともある(ココに詳細)。
公平性という言葉でテレビを縛ろうとする現政権だが、どうも読売新聞の「公平性」は疑わしい。政権が、肩入れしている様子が見える。
他には「公平性」を要求し、自分は肩入れしたいところに肩入れしてOK。自分は「多数の力」で何でも好きなようにするが、沖縄の「多数の意見」は無視する。 自分は何でも許されて、人には許さないというご都合主義のダブルスタンダード。そんな政権に可愛がられている新聞を読んでいらっしゃる方は、戦前の政府発表の大本営を聞かされている国民と重なって、大丈夫だろうかと不安になってきてしまいますが・・・。
勿論、他紙も全て正しい報道ばかりしているかは、分かりません。常に情報は多面的に、批判的に受け取り、鵜呑みにしないこと。その大切さを過去の歴史から私たちは学んだはずです。ここは、日本。まだ、ネット検索にも中国のような制限はかかっていないし、自由に広く情報を得られる国なのはずですから。それでも、テレビから段々 怪しくなり、新聞も?そうならないために、しっかり、自分の受け取る情報が大丈夫かチェックして下さい。
因みに、公明党の「聖教新聞」の22日を見せてもらったら、1面は「欧州 創価家族が夏季研修」の大見出し。10面に「公明党、7選挙区で完勝」。後は、他党の参議院選挙の結果については、与党が改選過半数の63議席を上回ったの3行小さく触れただけ!? 勿論、「小さな声を聴く力」と言っていた公明党が、沖縄の創価学会員・野原氏が東京区に出たことにも触れていませんでした。
結果的には、山口代表が約80万の得票に対して、その4分の1近い20万票を超える得票を得た学会員がいるのに・・・。「大きな声」が聞こえないで、どうやって「小さな声」を聴くのでしょうか?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます