少し前になるが、朝日新聞の2022年4月29日の朝刊に載った下の記事に、タイトルにした話が詳細に載っていた。最初は、調査に手心を加えるとここまで人間の答えは変わってしまうのかと、面白いと思ったが、だんだんと変えられた事情が分かってきて、背筋が冷たくなった。
面白い以上に怖いことを含んだこの記事を、多くの人にしってほしいと思った。まずは、記事をしっかり読んでみてほしい。
(この調査の質問を変えた)担当者は、「国会議員を含めた政治の場など、設問が分かりにくいという指摘があったため」「現在の制度から差異が小さい順に並べた」と説明したようだ(2段目左端)
ことの発端は、「夫婦別姓導入は、制度に変化をもたらす」と選択的夫婦別姓導入に賛成が42.5%だったので、どこかの政党の政治家が慌てたことから始まったようだ。「設問が分かりにくい」と、担当者に指摘をしたようだ。どこの党の政治家かの突っ込んだ記述はない。だが、「制度から差異が小さい順」に変更したということは、(選択的夫婦別姓導入に消極的な政党)の圧力に対応して(屈して)変更したと分かる。それにしても、こんなに簡単に屈してしまう官僚の存在って何!? ゾッと背筋が寒くなった。
そして、そこに気づいてから、これはとんでもない大きい事実を示していると思った。しかも、他社の新聞でも、この朝日ですら、これをその後、大きな問題として取り上げていない。それも、さらに怖い!!!もう、マスコミもこんなことには慣れっこになっているということか。
長期政権になって、統計の取り方が作為的に変更されたりして大問題になったのを、この担当は知っていながら、ここも「忖度」で、指摘を受けたら人事権を握られている弱い立場だから、変えてしまったということか?
公務員も本当に意気地がなく、「誰に奉仕するのが公務員の役目か」をすっかり見失ってしまっているようだ。記事の左に東大教授が書いているように、「調査に、連続性がない」、つまり、こんな調査変更は無茶苦茶だ!と言わざるをえない。
ニュースで流れるウクライナへのロシア軍の侵略の残虐さに、(ロシア軍兵士に心はないのか?)と疑ってしまうが、心のあるロシア軍兵士は軍から脱走や、ウクライナに投降したりしているようだ。一人ではクーデターは難しく、小さい力では、「軍を変革すること」は無力できっとできないのだろう。一方で洗脳もあるのだろう。
そして、それは、政治家に喜ばれるように[忖度」をして調査の質問への答えの選択肢の順番を変更した官僚も同じだ!自分一人抵抗しても、これから出世できなくなるだけだ。(順番を変える位なら問題にならないだろう?)と思ったのだろうか。
ロシア兵にクーデターを望むのが難しいように、日本の公務員に「公僕意識」や「正しいことを守り通す気概」を求めることは、もはや難しいのか。日本は、いつからこんな「恥も外聞も気にせず、自分の出世や利益を優先する国」になってしまったのだろう。それは、官僚の人事権を政権が自分の都合のいいように使い始め、しかも、その政権を 国民が長年にわたり選挙で選び続け、何をしているか注視したり、間違った行為に批判もせずに選び続けてきた結果だ。
「政権のためなら文書改ざんも、毎年恒例イベントの名簿の廃棄も、『忖度』して行える公務員。そんな公務員は出世し、異論を唱える者は左遷してしまう政権」その下では、まともな「公僕心」をもった優秀な人材は耐えられずに、転職していっただろう。心あるロシア兵が、兵隊であることを辞めたように。
長期政権が高級官僚の人事権を握って官僚を牛耳り、「財務省の文書改ざん」、「桜の会の名簿(隠蔽と廃棄)」、「厚労省の統計データ不正」、「国交省のGDPにも影響を与える統計データ不正」など、国家の信頼性が根幹から崩れるような本来なら国民が震撼してしかるべき事実が明らかにされても、なお選挙で長期政権が支持される謎!!!!
学術会議の人事にも手をつっこみ、独立性を損なって批判を浴びたのに、依然として、名簿から外された人達はそのままで欠員のままだ。
以前、「日本は、官僚が国家を動かしていた」といたと言われた時代があったが、官僚の時代は終わった。では、今は、誰が国家を動かしているのか。小さなガーゼマスクで国民をコロナから守ろうとしたり、過去の戦争の学校教育の中核におかれた「教育勅語」の復権を目指す、過去の戦中の国家主義の亡霊にとらわれた人達が主導する日本。
日本をまた軍で武装し他国へ脅威を感じさせる世界第3位の軍事大国にしようともくろむ政権(ココから)。平和憲法の改正を目指す政権。愛国心を教育に持ち込み、コロナ禍のまっさきに唐突に科学的根拠もないままに子どもの学校生活から犠牲を強いた日本。
こどもの7人に1人が貧困といわれる国民生活水準の低下、中流層の弱体。国民は生活に追われ疲弊し、学校や家庭で老人施設・障害者施設などで弱者がいじめを受けているニュースが途絶えることのない日本。
日本はどこに向かって行くのか? ほんとうに暗澹たる気持ちになる。
「うそをつかない」「恥を知り、謙虚さをもつ」「誠実」。日本人のもってきたこれらの美徳をすべてかなぐり捨て、国会では嘘やごまかしで押し通した。そして、病気を理由に最後には2度目の途中辞任をした人。その人を中心に続いてきた長期政権。さらに、途中辞任をしたのに(国民に申し訳なかった)という気持ちは微塵もないようで、平然と政治の座に留まり発言を続けている。なんとも不思議な国・日本。それを咎め抑える者もいない日本人の寛容さ(?)。私には、まったく理解できない。
野党がたよりない? 他に支持できるところがない? そんな理由で、来る参議院選挙でまた国民は、こんな日本の長期政権にまたもやお墨付きを与え、許してしまうのか? 私は、絶対に、これ以上この長期政権にお墨付きを与えたら、それは<「うそ」も是認し、「改ざん」も「不正」も是認することになる>。とんでもない間違った選択であることを強調したい。
そんな選択をしたら、どんな日本になるのか?
ロシア国内にも戦争の真実を知りデモをする人がいる。でも、あっけなく抹殺されて、言論統制がこのネット社会でも実現できてしまう事実を目のあたりにして、あなたは今ならしっかり分かるだろう。でも、それは、ロシアだけの話?
とんでもない!それが日本で起こることはたやすいことだと知るべきだ。
私たちの国・日本は大丈夫??? 政権がつく「うそ」「不誠実」が起こっているのを許して、これまで投票してしまっていませんか? 日本がロシアと同じような国にならないために、次の選挙では、しっかり「うそ」をついた政党、国会でちゃんと責任ある答弁ができない政党は、選んではいけない。株価や雇用や、目先のGDPで選択を誤ると後でとんでもないしっぺ返しにあう。大戦前のドイツ人や日本人が選択を誤ったように。ナチス党が、選挙で選ばれたことを忘れてはいけない。そして、長期政権の人達が、公の場でも麻生が、「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」などと発言。数日で撤回したものの、薄ら笑いすら浮かべてのこの発言をココで確認してみてほしい。こんな人が長年要職を歴任する政党で大丈夫ですか? 現在の政調会長が推薦文を「ヒトラー選挙戦略」という本に書いていた(ココから)のはご存じですか?海外メディアでは、問題にされるネオナチ団体との関係や靖国神社参拝についても日本の大手マスコミだけを情報源としている方には、是非、ロシアの報道統制のことを思い出して、自由にいろいろな情報をとれる今、しっかり自分の情報を見直してみることをお薦めします。
日本の2021年報道の自由度ランキングは、世界の67位なのをお忘れなく!(ココより転載)