kisetsunokazeni

ときには空を見上げて深呼吸。無駄と思える時間も必要な時がある。

背後霊?

2015-05-12 22:39:35 | 
おにいちゃん犬は

高齢とか去勢とか

諸々の原因が重なって

いままでと同じ食事では

あっという間に太ってしまうので

量がすごく減りました

しかも

消化器が弱いため

脂肪分などの制限があります

それで

いつも

ちょっと空腹状態

食事は

シニアのダイエット食に変えたせいか

排せつ物が多くなり

・・・たぶんこんなに出たらお腹が空っぽになるだろうなと

容易に推測できる感じ

それで

家にいて何もすることがないと

キッチンの床を

いつもくんくんしてる

おかげでこのところ

うちのキッチンは

こまめにお掃除されるようになり

ぴっかぴか

こんな状態なので

私が何か食べる時も

けっこう気を使う

基本的に

食事はわんこが先に食べ

そのあと私

おやつを食べたいときは

わんこに先にあげるか

寝てる間を見つけてそーっと

・・・ところが

いままでぐっすり眠ってて

呼んでもさすっても起きなかったのに

いざおやつを食べようとすると

・・・あれ?

おにいちゃん犬が

起きてる!

しまった、見つかったか・・・

でも、ここまで来たらしょうがない

そのまま食べ始めると

何やら気配が・・・

ふりむくと

彼が近寄ってじーっと見てる

数秒のにらみ合いの後

さらに気にせず食べていると

何やら息遣いが・・・

ふと見ると

もう私のそばに来てる

一度も教えたことないけど

”だるまさんが転んだ”の完璧なやつ

さすがに

「だめだよ。あげられない」

しかし

こういう時の彼は

別人ならぬ別犬

絶対あきらめない気持ちで

じっと私の手元を見てる

見てる

見てる

・・・見てるー!



こちらが根負けして

一口あげると

さらに一口要求してくる

私が食べ終わるまで

この戦いが続く

それが

ほぼ毎日

でもね

考えてみれば

これしてるから

ご飯がさらに少なくなるんだよ

そう説明しても

もちろんわからない

まあ

ぜったいあげられないものもあるし

いつもじゃないんだけど


彼のこういった強い気持ちを

ほかのところで発揮したら

すごい優秀な犬になれただろうに

それとも

本能のなせる技なのか

彼の闘いの日々は続く

そして

わたしも・・・
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祖父の思い出

2015-05-12 12:39:37 | 日記
もう〇十年も前の話

祖父の一人は

優しく穏やかで

私は怒ったところは見たことない

そんな彼の

唯一の楽しみは

お酒・・・

私は外孫なので

一緒に住んではいなかったのですが

土曜日になると

一杯ひっかけた祖父が

自転車で国道をひた走り

我が家に来ていました

私が学校から帰るころには

さらにうちで

一杯、二杯とお楽しみ中

まじめで

あまり会話はないのですが

いつもにこにこしてました

まあ

一杯ひっかけての自転車だから

かなり危険なこともあったようで

近くの川に落ちたと言って

びしょぬれになってきたこともありました

国道は

そのころまだ片側1車線で

トラックなんかがバンバン走ってたので

ドライバーさんは

かなりひやひやだったんじゃないかと思います


さて

そんな祖父がだんだん年をとり

もう自転車は無理になると

タクシーを利用するようになったのですが

あるとき

タクシーに乗ってから

お財布がさみしいことに気づき

運転手さんに

「向こうに着いてからお金をもらって払います」と言ったところ

お財布の中にある現金で間に合うところで

降ろされてしまったとのこと

そこは電車の駅だったのですが

高齢者がうちまで歩くには相当あり

昼間は運転できる人がうちにいないので

さてどうしたらいいかと困っていたところ

通りがかった女性が

祖父の困り果てた様子を見て話しかけてくださり

事情を知って

タクシーを止め

運転手さんに交通費を渡して

うちまで行くよう言ってくださったとのこと

祖父はびっくりして

ぜひお礼をしたいので

お名前を教えてくださいと言ったのですが

「お互い様だから」と

そのまま立ち去ったそうです

祖父は無事

我が家に着いたのですが

本当にありがたく

あとで

両親が

その駅の辺りで聞き込みをしたのですが

結局その方のことはわからなかったとのこと

見も知らぬ老人に

なかなかできないこと

ほんとうに

感謝、感謝です


その後祖父は

徐々に

認知症になり

たった今のことを忘れて

家の中と外を

頻繁に行ったり来たりして

夜中に急に自宅に帰りたくなると

ピアノをバンバン叩いて

私たちを起こしたりと

まあ色々ありましたが

ずいぶん長いこと

我が家に遊びに来てくれていました

もし

あのとき

親切な女性が助けてくれなかったら

もうタクシーに乗ってまで

うちに来ようとは思わなかったかもしれません


残念なことに

お酒が悪さをしたのか

祖父はわたしがまだ小学生のうちに

天国に旅立ちました

でも彼は

幸せな日々を過ごせたと思いますし

私にとっても

いい思い出を残してくれました

それには

この女性のように

必要な助けをしてくれた人が

きっとたくさんいたに違いありません

見も知らぬ方々ですが

そのお一人お一人に

感謝に堪えません

私もいつか

そんな人になれますように

人助けは

ボランティアなどの

目に見えることだけじゃなくて

日常の中の

ひとこまに

どれだけ手を差し伸べられるか

ということかもしれませんね

祖父を思うたび

そんな気にさせられます


あわただしい日々に

ふと優しい気持ちを思い起こさせてくれる

祖父の思い出
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