夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

8㍉フィルムのテレシネで疑問がひとつ

2020-09-07 15:08:42 | Weblog
テレシネ用に光源を改造した ELMO ST800 は快調ですが、8㍉映写機でひとつ疑問が出ました。映写中にフレーミングツマミを回して画面の位置を調整したのですが、調整範囲がやたら広いことに気がつきました。(このツマミは前または次のコマが現れて映写画面が二階建てになった場合に調整するものです)


実際にフィルムに写っている映像に対して映写機のアパーチャーの範囲がずいぶん狭いんです。もちろん8㍉の規格には入っていますがこれは面白くありません。そこで ST800 のアパーチャー寸法をノギスで実測してみました。
寸法を計るのにレンズホルダー部が邪魔なので外して


まずプレッシャープレートの角穴寸法から。

W6.5mmxH5.5mm。これは単にフィルムをアパーチャー側に押し付けているだけですから大きくて構いません。

ではアパーチャー寸法は

W5.3mmxH3.9mm

これは「テレビジョンフィルム系の諸規格」(NHK 総合技術研究所)で調べると ST800 のアパーチャー寸法が「映写画像」より微妙に小さいし、


「カメラ画像」を見るとW5.69mmxH4.22mmです。
ST800 のアパーチャー寸法を比べると面積比で 86% しか映写されないことになります。これはもったいないです。

もうひとつの資料も確認しました。「映画撮影技術ハンドブック」(写真工業出版社)
微妙に数値が違います。


ではどうするか。
16㍉スタンダードカメラをスーパー16 に改造する場合はアパーチャーを削って左右に広げるようですが、それを実行するにはアパーチャー部を分解する必要があります。
分解して削るのは可能としても元通り組み立てる自信は、(しばらく考えて)、、、ありません。
もしやるなら ST800 をもう一台手に入れてどちらかで挑戦ってのはどうでしょう。ハードオフにもう一台¥1,100 の ST800 が有るのは知ってます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする