夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

HL-79E 万事休す、かも!

2019-01-31 10:01:52 | Weblog
大変な事態です。移植元のプリズムユニットはバルサム切れで使えないので移植先のユニットを使えばいいと簡単に考えたのですが、事はそう簡単ではありませんでした。移植にあたって周辺パーツを前もって整備おけば後の作業がスムーズに進むと思ったのに。

今日の作業開始は移植先の光学ユニットのパネル取り外しから。このまま使う予定なので分解しなくてもいいのですが、塗装のタッチアップをしたかったので。
ところがビスが固く締まっていて夕べCRCを塗っておいたのに回りません。もう一度綿棒でCRCを浸み込ませて力一杯押しながら緩めたのですがプラス溝を痛めてしまいました。それは予備があるのでいいとして。― 矢印は前にこの上のマスクを取り外したときのものです

手こずったビス

念のためプリズムの状態を確認したら、「ありゃ」顔面蒼白です。こっちは大丈夫と思ったのに。

これもバルサムが切れてる

こちらから見ると状態がよくわかります。曇っているのは表面ではなくバルサムで張り合わせた部分のようです。

内部に曇り

もしかすると今までバラした残骸の中にプリズムがあるかな。かき回したら出てきました。

去年始末しようとしたガラクタ

これがケースの中で眠っていました。左は前に似たようなことをしたとき自分でバルサムを張り替えた物。右は光学ブロック一式。 埃だらけです。

保管しておいて良かった


左が移植元の光学ブロック 右が保管していた予備品。構成は同じかな。

全体に程度は良さそう

じっくり観察。

決定的な相違点が見つかる恐怖

ブロックの型番はどれも同じでCPJ-MI-1 Canon製です。レンズマウントとパネルを外さないと細部はわからないけど、

一見同じに見えます

これを生かすしか手はありません。面倒ですがこのブロックを分解整備しましょう。
ラベルを貼って準備完了。

使えるといいけど

とりあえずコーヒーを飲んで一服。


今日は気が抜けてこれ以上進める気になりませんが、午後になれば気力が出てくるかも。

前にバルサム切れを自分で直したのは我ながらよくやったと感心します。バルサムという天然樹脂はモミの木の樹液だそうで、山へ行って枝を切って採取しようとしたのですが、顕微鏡の世界で使うバルサムがあるのを知って取り寄せて苦心惨憺。うまく張替えに成功、実際それをカメラに組み込んでなんとか使える状態にしました。その後手に入れた部品取りのジャンクから奇跡的に無事だったプリズムを取り出して交換したのでそれは予備として保管していました。これが使えれば万歳ですがあれから年月が経過して状態はあまり良くないので今回は使いません。
バルサム張替えの様子はホームページで公開しています。
http://www.yumejizo.com/studio_4.htm#ap06

気を取り直して午後の作業です。
フロントパネルを外します。このネジも固く締まっていてCRCを使いました。

ネジの頭はなるべく痛めないように

ネジを抜いたのに何かで貼り付いているような感触。ドライバーでこじりたくないので手の力だけでパネルを分離しました。

もっと優しく扱わないと

このブロックはこの箱の中だけで作業。うっかり違うものと混ざるとやっかいですから。

精密機械を整備するにはこの手が一番

張り付いていたのはこれでした。光線漏れを防ぐためでしょうか、薄いフェルトが貼ってありました。

モルトではありません

カバー側に一部剥がれたフェルト。組むときはこのままで良さそうです。こんな薄い材料は手に入らないでしょうから。

組み付ければ隙間はできないでしょう

分割したフロントパネルは塗装の剥げもなくて最高の状態です。さっきタッチアップしたパネルじゃなくこっちを使います。
肝心のプリズムですが、まあまあの状態です。というか、これをクリーニングして使うしかありません。ダメなプリズムは別途バルサムの貼りかえを、どうしようかな。

追記:プリズムをレンズクリーナーでクリーニングしてみました。驚いたことに信じられない位きれいになりました。正面に重ねてある透明のガラス(これがローパスフィルター?)の汚れが気になりますがバルサム切れは無いようです。クリーニング液はかなり古いHAKUBA製なのでイマイチですが組み立てまでには違うメーカーの液で仕上げます。
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HL-79E 移植する中身の取り出しに成功

2019-01-30 15:57:57 | Weblog
今日は移植する側の中身を取り出すのが目標です。一番やっかいなのがコネクタの取り出し。狭いケースの中はDC IN,VTR,REMOTEコネクタ,MIC SW,INCOMジャック,BNC3個,POWER SW,レジ調整とモニター切り替えSWユニット,FUSEの配線でぎっしり。おまけにPOWER Trが載った小さな基板も。取り出すのはなんとかなるとしても組み込むのは、手先は器用でも指先は器用じゃない自分に可能なのか、不安です。

CET,MON VIDEO切り替えスイッチ,RET VIDEOスイッチのユニットです。作業中コードにストレスを掛けないようにテープで保護しました。


コネクタのネジがネジロックで固めてあるので瞬間接着剤はがしを塗ります。これを怠るとドライバーで緩めるときネジが切れるか頭をなめてしまいます。


ネジロックをゆるめてあるので裏のプレート(バーリング加工して雌ネジが立ててあります)は楽に取れました。


コネクタの配線を狭いスリットから抜くためにそのままでは自由が効かないので根元の結束糸を切ります。てっきり蝋処理したタコ糸だと思ったらいわゆるモノフィラメントです。


集中力が切れそうなのでこっちにかかります。GENLOCK,VIDEO,MONのBNCコネクタですが、念のためラベルを貼っておきます。


ネジはダイソーの便利な袋に入れておきます。


再びコネクタ。見ただけでうんざりします。「後にしよ」


先にこっちを片付けます。GAIN,W.BAL,STBY/OPE,AWB切り替え,CAM/BARSスイッチのユニットです。テープで軽く保護して隙間から押し込むとユニット毎ギリギリ抜けます。


BNCやジャック,スイッチを抜き出します。狭いなあ。


DC INコネクタは線が少ないので簡単に抜けました。


VTRコネクタに挑戦。この狭いスリットからコードを抜き出すんです。


頭を使って、スリットにセロテープを貼って養生。これは正解でした。案外楽に配線が通過。


REMOTE側です。こちらも根元の結束をカット。工場で組み立てるときもこれはコネクタを取り付けてから縛ったんだと思います。私も組み立ててから縛りますが似たモノフィラメントを手に入れないと。せっかく用意したタコ糸は無駄になりました。


配線を傷めないように揉みもみしながら通します。セロテープが貼ってあるのでうまい具合にビニールコードが滑ります。


抜けたあ。


すごいことになってます。でもこれで終わりじゃないんです。


移植先を分解したときわかったんですがヒューズホルダーだけは構造上後で半田付けした、せざるを得なかった!
移植先はコードを切りましたがこちらはそういうわけにいきません。半田吸い取り線で半田を吸い取って線を抜きます。組み立てのときはここに買っておいた収縮チューブをかぶせます。


無事コネクタボックスから中身を全部出して一服。

後は若干の部品を外すだけです。
支柱みたいな配線ガイドを外すにはこのネジと


このネジと


この奥のネジを抜きます。


次にメインボードのネジ5本を抜いて


リヤパネルを取ります。


フロントパネルも。これでトップとボトムのケースは外れて中身は自由の身です。


ネジはまとめて袋に入れて整理。個別に状態をみて予備のネジを使うか後で決めます。


やっと中身を全部取り出しました。ここまで4日がかり。


外は冬晴れです。


明日はいよいよこれを移植先のケースに収めます。
問題はコネクタボックス。一連の作業はすべて動画と写真で記録してあるのでそれを見ながら進めればいいはずですが、なにぶんにも不慣れな作業なので内心心配です。でもここまで来たからには前進あるのみ。
組み立てで最重要なプリズムユニットはまだ使える移植先のを使って撮像管は移植元のに組み替える必要があります。(アワーメーターを信用するなら撮像管は移植元の方が使用時間が短い)
解決する楽しみは続きます。
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HL-79E レストア 予定通りには進まず

2019-01-29 16:34:05 | Weblog
昨日から移植元の79Eから中身を取り出す作業を始めましたがネジの固着が多くて思うように進みません。
インカムのジャックはあらかじめ準備した道具でうまく緩みましたがこれはあらかじめやってみてのこと。動画で撮るためにもう一回やりました。飾りナットは革のベルトを巻いてプライヤーで緩めます。


予備の飾りナットを加工したやつを使って奥の二重ナットを緩めます。


ナットが外れました。


次にDC12Vのコネクタです。ネジは前もって水で濡らしてアルミの酸化粉をやわらかくしてあるので楽に回ります。


抜いたネジは袋に入れておきます。


レジ調整部とモニター切り替えスイッチのユニットを外すので開閉式のカバーを外します。このネジも酸化粉に埋もれています。


これは問題なく外れました。


その中のスイッチパネルです。


ここからが大変。INCOMのスイッチですがナットは取れたけど本体がしっかり固着していて水を含ませたりCRCを使ったりドライバーでこじったり。結局後回しにして他を進めてから解決。


AWBやいろいろなスイッチのユニットですがカバーは簡単に取れました。


これも奥のパネルが固着していましたがなんとか取れました。


まだ先は長いぞ。これ、何だっけ。何かの中継基板だったかな。


その基板のネジを緩めるとき片方の頭を傷めてしまいましたが予備があるので問題ありません。あったあったと思ったら似たネジで長さが2mm違うのがありました。/だから気をつけないと


POWER SWです。こいつもしぶとく固着していてINCOM SWと同様さんざん手を焼かせました。


このパネルは外す必要はないんですが行きがけの駄賃。ここは多分オプションのVTR START/STOPスイッチを取り付けるメクラ板。隣にあるレンズのコネクタが大変なんです。


狭いので裏のビスをコーナードライバーで少しづつ回します。


片方はスタビイドライバーを使って緩めます。


レンズコネクタのユニットが外れました。


ここからが困難な作業。薄手のスパナでコネクタのナットをちょっとづつ緩めます。最後はラジオペンチでナットを傷めないように回して取りました。


このふたつのコネクタを狭いスリットからコードを傷めないように抜くのは知恵の輪。6pinのコネクタを先に抜いてからでないと12pinコネクタは抜けません。


今日の予定は中身を全部取り出すまで、でしたが思いのほか手こずったのでここまで。



今日の反省と疑問点を。

アルミの酸化物に対処するのは水を含ませるのが正解。固まっているのはしたたかですが表面を削って水を含ませての繰り返しと時間を置くことでなんとかなります。固着したネジは無理に回そうとせず水を吸わせてからちょっと緩めて締めて緩めてと騙しながら回します。

コネクタボックスですが、移植元の79EはVTRとREMOTEコネクタの表示がそのままですが、移植先はVTRとREMOTEの間にこんなラベルが貼ってあります。REMOTEの右にはSPのラベル。移植先の79EはVTRコネクタがコンポーネント対応なんですかね。


もうひとつ、以前いじった79Eはフロントのメクラ板の代わりにこんなVTR START/STOPスイッチが付いていました。これはオプションだったのでしょうか。可能ならこれを生かしたいところです。


明日は最大の難関コネクタボックスからコネクタを取り出す作業です。
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HL-79E レストア 今日も移植元の分解

2019-01-28 17:36:31 | Weblog
週が変わって気分一新、周一の4.2kmウォーキングで体と頭の暖機もできて面倒な作業の再開です。
とりあえず楽なところから始めました。今日は楽勝、と思ったら一部手こずりました。

朝、ホームセンターとダイソーへ行って必要になりそうな物を調達してきました。タコ糸は何でと思うでしょうが後で必要になるかも知れないんです。UVカラーレジン液は別件で試してみたいことがあるので買いました。


基板のホルダーを外します。これは上側です。


下のホルダーはこの下にもネジがあるので簡単ではありません。まずKNEE APERTユニットを外します。


MIC AMPとINCOM&TALLYも邪魔です。


裏のコネクタを抜きます。


このネジを抜いて


先ほど外したユニットのホルダーも外します。


外したネジは移植先の同じところに入れておきます。これで紛失の心配はありません。組み立てのときは移植先の79Eから抜いたネジと比べて程度のいい方を使います。


外した部品は箱に入れておきます。ここに入っていたネジも入れておきましょう。


VFのコネクタです。いやな予感。このネジはネジロックが塗ってあってしっかり効いています。確か先日使った瞬間接着剤剝があったはず、でもいくら探しても見つかりません。使い切って捨てたかな。代わりにシールはがし液を塗ってみました。


片側はなんとか抜けましたがこっちはしぶといのなんの。あの手この手を試みましたが、ナットが丸くて引っ掛かりがない上狭いのでどうにもなりません。


急遽ダイソーへ。「はがし液 高粘度」ってのとこんなピンセットを買ってきました。


ネジロックを溶かすのにはがし液が効くのかどうかわかりませんがたっぷり塗りつけて数分後CRCを拭きつけてコネクタ本体とナットの間にドライバーを差し込んだりラジオペンチでなんとかつかんだりしてやっとこさナットが抜けました。


このネジとナットは再利用できません。予備品を使います。


まだ夕食には早いのでバッテリーホルダーを外します。


電源系のコネクタは色分けになっているので単純に抜くだけ。


外はこんな冬景色です。大雪の年はこの窓が半分雪に埋もれます。


今午後5時34分 そろそろ晩酌の時間です。

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今日は休もうと思ったけど

2019-01-27 18:56:56 | Weblog
今日は日曜だし自治会の総会に出席するので作業はしないつもりでしたが合間に次の段取りです。
HL-79Eはインカムのジャックがあって、それが飾りナットの奥に固定ネジがあります。それはスリ割りナットで本来専用のナット回しで緩めるんですが、移殖先はもう使う予定がないのでかまわずペンチで回しました。こちらはそうはいかないので考えてうまい手を思いつきました。


前に違う79Eを分解したときの飾りナットが偶然ネジ箱に入っていたのでこれを加工。金鋸で切り込みを入れます。


これをジャックのネジにはめてペンチでくわえて回したらあっけなく外れました。もちろんネジ部は全く傷んでいません。


この過程も動画で撮る予定で、事前にリハーサルのつもりだったのに。明日もう一度ナットを戻して本番を撮りましょう。


外したナットと取り外し用に加工したナット。みんなで記念撮影です。


自治会の総会の後で懇親会があって少々飲んできたので今日はおしまい。
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HL-79E レストア 一息入れてレンズ整備

2019-01-26 10:39:17 | Weblog
このところ根を詰めてきたので今日は一息入れてこのカメラに使うレンズを整備。カメラは使えるようになるという前提です。
付いてきたレンズは程度が最悪で使えないので、例によって段ボール箱の中からありったけのレンズを出して考えました。

これが付属レンズ。アイリスのリングが固着していていろいろ手を入れてみましたが手で回るようになったものの固くてダメです。外回りも腐食がひどいし中玉はゴミだらけ。これはあきらめましょう。


箱から出したレンズたちです。いつの間にこんなに集まったんでしょう。昔使っていたEDC-50のタムロンまであります。


これはFUKINONです。これが使えるといいんですが残念ながらマウントがソニー系のB4では。


これは使えそうです。いつ手に入れたんだろ。


CANON J13x9B


コネクタは6pinですがまあいいか。79Eは6pinと12pinどちらも使えます。


レンズはきれいです。これは後玉。ピンボケで失礼。


前玉も問題なし。


エクステンダー付きです。あれっ、ここはキャップがあったのかな? 他のレンズを確認しましたがみんな作りが違っていて同じ物はありませんでした。本来はどうなっていたのか不明ですがどうするかは考えます。


ズームのハンドルは駄目レンズから拝借。私はこれが無いとフォーカス合わせと画角決定が操作しにくいんです。


レンズフードも変形していません。


グリップのカメラ側にこんな覗き窓があってアイリスがF8だとここに"8"の表示が出ます。CANONの他のレンズでもこんなのがありました。スチールカメラもそうですが、レンズはF8で最高の性能が出るようになっています。


角の塗装が剥げてますけど。毎度のタッチアップです。楽しいなあ。


グリップのベルトとパッドが他に使っちゃって欠品ですが、ベルトは余ってるのがあるしパッドは前に革で作ったことがあるのでオリジナルの形にはこだわらずに新たに作りました。本革なので手の甲の感触はオリジナルとは異次元ですよ。
下が今回作った物です。


ベルトを付けて完成。離れて見れば新品みたい。


来週は移植手術の本番です。月曜の朝足りない物を調達しないと。
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HL-79E レストア 移植元の分解開始

2019-01-25 15:23:22 | Weblog
いよいよ移植元の79Eの分解です。臓物をそっくり抜き出します。
ちょうど手ごろなバットがあったので水洗いして作業机に置いてこの中で移植手術にかかります。このバットは印画紙の現像用。まだ腐食したアルミの粉が落ちるので好都合です。


初めにPOWER SWの清掃から。スイッチが酸化粉に埋もれています。このままではナットが回せません。綿棒に水を含ませて濡らして浸み込ませると粉はドロドロになります。


割り箸の先を削ったやつでコジコジ。うまい具合に酸化粉が取れます。


スイッチの内部に水分が入るとまずいので(このスイッチは生きています)CRCをちょっとだけ吹き付けました。撮像管と光学系は外してあるのでCRCが使えます。


乾いた綿棒で拭きとってまあまあきれいになりました。


このネジも埋もれています。これじゃあドライバーが入りません。


同じく綿棒で濡らしてから小さなドライバーで掃除。


きれいになったらドライバーを入れて緩めます。幸い固着はしていませんでした。ネジはまだ緩めるだけで、後で記録しながら抜き取る予定です。


ここで一旦作業をやめてコンデジで写真を撮っておきます。あらゆる方向から中身を全部記録。特にワイヤーハーネスの取り回しは立体的なので図で表現するのは無理、写真で記録するしかありません。組み立てのときは写真をノートPCのモニターに表示してそれを見ながらすすめようという目論見です。


コネクタボックスですがこりゃあひどい。特にインカムのスイッチはソケットレンチが入らないぞ。


掃除が終わりました。ここもCRCをひと吹きしてティッシュで軽く拭き取り。


念のためネジが緩むか確認。ちょっと緩めればネジと相手の間に水が浸み込んでくれます。


BNCが並ぶところにもネジがあります。同じ作業の繰り返しです。飾りプレートが浮いちゃってます。


大分手馴れてきました。


こっちのネジも。


ネジはまだ緩めるだけです。ネジはとかく安直に抜いてしまいますが後で「ここはどのネジだっけ」って事態は何度も経験しているので慎重に進めます。似たネジだけど長さが微妙に違う場合もあります。
外したネジを入れる容器は先ほどダイソーで買って準備済みです。


この酸化粉の下にもネジがあります。この後は同じ工程です。


VFのコネクタのネジは小さくて最悪ねじり切ってしまう恐れがあるのでとりあえずナットにCRCを浸み込ませておきました。


まだありました。BNCコネクタ周りですが、先日移植先の79Eを分解するときネジの頭をなめてしまって余計な作業が必要になったので今日はしっかり水を浸み込ませて一晩放置することにしました。朝になったら水を拭きとってCRCを吹けばいいんじゃないかな。


移植先の79Eはヒューズホルダーの線を切る必要がありましたがあそこは収縮チューブが被せてあって、それも切ったのですが組み立てのとき同じ収縮チューブが必要になります。手元には無いのでホームセンターで買おうとしたら税抜き\540。ほんの10cmもあればいいのに。ビニールテープを巻くのは気に入らないし、他に使い道もないけど買うしかないかな。ケチですねえ。


本日はここまで。このブログを書いて終わりです。
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HL-79E レストア 使う部品の洗浄だあ

2019-01-24 10:12:02 | Weblog
昨日は部品取り機を分解しましたが、移植で使う外装部品を洗ってきれいにしました。普通はここまでやらないと思いますが私のこだわりです。断っておきますが私は几帳面な性格ではなくて工房の部屋は月一回位しか掃除しないしガラクタが散乱している始末です。でも手先を使う作業は妙に神経質になります。B型だから?

流し台で外装のパーツを洗剤と劇落ちくんで洗います。青い小さなラベルは79Eを何台もいじったので組み合わせがわからなくならないように貼ったものです。


外すに苦労したコネクタボックス。ここは組み立てで一番手こずりそうです。コネクタのコードを狭いスロットから入れるんですがケース側を何かで養生しないとコードを傷めそう。


リヤパネルも洗剤でゴシゴシ。


第一弾が終わって並べて乾かします。


洗濯は続きます。これはショルダーパッド。全く傷んでいません。


第二弾完了。


側板はすでにきれいにしてありますがもう一度。劇落ちくんはメラミン樹脂で人体には良くないらしいし手が荒れるので後でよく洗ってハンドクリームを塗ります。前に入浴したとき鼻の周りをこいつで洗って、、、。


乾かします。


劇落ちくんが真っ黒になるかと思ったらそうでもありません。信じられないくらい高価なカメラですから現役当時これを使っていたカメラマンは大切に扱ったに違いありません。


今までいろいろいじった記録を貼ってありますがこれはもう不要です。ラベル剝がしを塗って剝がします。「2009年」の文字が見えます。私の元に来てもう10年、歳月を感じます。


サインペンで書いたのも。これはアルコールで溶かします。


水分が残っているとまずいのでストーブで乾燥。


今日の作業はここまで。おっと、ついでにワックスだ。このカメラは多少の雨にあっても内部に水が入らない作りになっていますが以前工房に来られた池上のY氏(タモリクラブによく出演していました)は「雨のときはカバーを使っていますか」と言ってました。ケースの合わせ目はパッキンが入っていますがここは無塗装なのでそれも含めて外回りはワックスで保護しましょう。

今回のジャンク79Eはレンズも付属していましたが、内部に埃が入っているしサーボ系が固着していて整備しないと使えません。レンズフードなんて、ひどい変形。これについては思いついたことがあって、結果が出たので公開します。


他のレンズでフードキャップ代わりにしていた、確か飴の缶の蓋だったと思いますがつや消しの黒で塗装したのをはめて輪ゴムで締めて


捨てるアルミ鍋でじっくり煮込んでみます。


沸騰させてからそのまま冷まし引き上げて水気を取って放置すること、えーと2週間くらいかな。時々様子をみたりキャップの缶を逆向きにしてきつくしたり。


結果はご覧の通り。ほぼ丸くなりました。大成功です。キャップはこのままはめておきましょう。後で使い残しのタイヤワックスを塗って拭いておきました。

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HL-79E レストア 部品取り機の分解

2019-01-23 16:41:13 | Weblog
外装だけを使う部品取りの79Eを完全に分解しました。
メインボードとワイヤーハーネス、それに繋がっている部品がそのまま使えれば楽だと思いましたが昨日途中まで分解して移植側の79Eと比べたら一部配線が違うので初期の計画通り中身を完全移植することにしました。
外装だけ使うので配線なんか切ってしまった方が簡単ですが、手間を惜しまずていねいに分解すれば移植作業の手順がわかります。


分解前にざっと見ただけでも変な箇所が見つかりました。これって、何したの? 素人みたいな半田付けでしかもコードが切ってあります。レストアする79Eはこんなことしてありません。


サブ基板のガイドです。ワイヤーハーネスがこの下を通っているので撤去します。天井側も同様です。


片っ端から部品を外していきます。


VFのコネクタ部です。コネクタはしっかり固定されていなくて浮いていて上下左右に融通が利くようになっています。


スイッチパネルです。GAIN切り替え,W.BAL,STBY/OPE,AWB選択,CAM/BARSのスイッチです。スイッチパネル毎隙間から抜けますが知恵の輪。


レンズのコネクタ。どうやって取り外すのか、しばらく考えました。裏からビスで止っています。狭いので特殊なコーナードライバーを使用。組み立てのときは自在ドライバーを用意しましょう。


ケースは外れましたがこのままではフロントパネルを通りません。


コネクタを外すのですが道具箱にこんなスパナがありました。12pin側はナットが13mmです。ネジロックで固めてあるので接着剤剝がしを使わないと緩めるのは無理です。


6pinは11mm。これは急遽作りました。


後部の一連のコネクタ。VTR,REMOTE,DC12V,ICCOMです。これはやっかいです。


GENLOCK,VIDEO,MONのBNCです。この飾りプレートは下にBNC固定ネジが隠れています。プレートの周囲に瞬間接着剤剥がしを塗って剥がしてネジを緩めようとしたらMONのネジの頭がなめてしまいました。材質が真鍮で柔らかいんです。


なめたプラスネジ(M2.6)はどうにもならないのでドリルで揉んで頭を削ったら成功。こんな具合に皿ネジの残骸が残りました。小さなドライバーでこじってこれを取ったら下の皿穴は無傷でした。


INCOMのジャックは飾りナットの下はこんな二重ナット。針金を巻いてネジを傷めずに緩めたのですが短気を起こしてペンチでくわえて回しちゃいました。どうせ交換するからいいか。


コネクタボックスはやっかいでした。各コネクタの端子はワイヤーハーネスに半田付けした状態で組み込んであるのですが、コードの通路が狭くてやっと通しました。荒っぽい作業で切れたコードがあるかも知れませんが手順がわかればいいということで。


なんとか全コネクタを抜き取ることができましたがヒューズだけは組み立て後に半田付けしたもので、半田を取るまでもないのでコードを切断。ヒューズホルダーはこのまま使いましょう。


やっと本体から取れました。とにかく大変でしたが組み立てはこの何倍も手が掛かるでしょう。


あとはメインボードを外してワイヤーハーネス毎外して外装だけになりました。


今日回収したネジ類です。失くさないように16mmのフィルム缶に入れておきます。


移植に必要な一式。まとめて箱に収めました。


明日は外装部品を洗浄してきれいにします。こんなときは劇落ちくんが便利です。ワックスもかけようかな。

追記:今しがた分解した部品を何気なく見たら昨日レストアする方の79Eから外したプリズムユニットのGがダメです!これは典型的なバルサム切れと思われます。これじゃあまともな映像が出るわけがありません。昨日はうっかりしてここを確認しませんでした。


心配になって部品取り機を見たらこちらはまずまずの状態で、レンズクリーナーで清掃すればいけそうです。やれやれ。
それにつけても車のレストアと同じで部品取りが確保してあるって、強みです。

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HL-79E 再生計画 改めレストア作業

2019-01-22 16:56:44 | Weblog
今月のメインテーマはHL-79Eのレストアと決めました。
昨日は外装を使う部品取り機の分解でしたが今日はレストアする方に着手。現状の不具合は映像がボケボケだという件。これは光学系の汚れだろうと判断、分解に取り掛かりました。
この一連の作業の一部始終はいずれYouTubeで公開するつもりで動画で撮っています。昨日の記事も写真はDVカメラの映像から切り出したのでコンデジより眠いのはご理解くださいね。

最初に分解して取り出したのがフィルターユニットです。これは色温度の切り替えとNDが二重になっています。多少の埃はありましたが概ねきれいでした。


次はレンズホルダーの透明なフィルター。これって、ローパスフィルター? これもアルミの腐食粉があっただけで問題なし。


プリズムユニットを覗くと、これも表面はきれいです。変な模様があると思ったら部屋の天井が映っていました。


ここまで問題がなければプリズムと撮像管の間が怪しいと考えて分解。
これが大変でした。B撮像管を取り出すにはグリップハンドルを取る必要がありますが腐食してネジが固着。車やバイクのレストアじゃありませんからCRCは使いたくありません。代わりに綿棒に水をつけて腐食部を濡らしました。


これは有効で、しばらく置いたら腐食したアルミに水が浸み込んで無事ネジがゆるみました。プラスネジを緩める場合、押し7分(ぶ)回し3分が常識ですが、こんな場合は押し9分回し1分。可能な限り力いっぱい押しながらグイッと回します。パキッと回った手応えは快感です。


この先の工程は昨日と同じです。こっちの各基板を抜いて、


反対側の大きな基板も抜いて、


おっと、ネジを落としちゃった! 脱落防止ネジじゃないのがありました。床に這いつくばって探すの図。


プリアンプを外します。ピンを破損しないよう注意。絶対横にずらさないで管の軸方向に抜きます。


裏側のコネクタを抜きます。


G撮像管を外すにはこの基板(GEOMETRIC)も外します。アルミのホルダーは残して基板の3本のネジを緩めるのですがこれは脱落防止になっています。


撮像管を外せる状態になりました。アルミ材が腐食してえらい状態になってます。


ここも固着していました。こじりたくないけどいい所に座グリ穴があったので細いドライバーでコジコジ。


撮像管を取り出します。


B管だけ取ればユニット毎取り出せると思ったらR管も取らないと無理でした。


R管を外しましょう。


ここでIRISセンサーも外す必要がありました。極性があるのか無いのか知りませんが念のためマーキング。


撮像ユニットを隙間から取り出します。


撮像管の状態は、、、きれいです。ここがカビだらけになっている事を期待したのですが。3本共問題ありませんでした。


じゃああの寝ぼけた映像は何が原因なの? いい方に解釈すればフィルターもプリズムも撮像管も見た目には良好なのを喜ぶべきかな。次に怪しいのは電解コンデンサー。その場合先日のHL-95みたいに早い段階でそれが発見できるといいのですが。
さて、この先は。

とりあえず部品取り機とレストア機を並べてみました。


ややっ、違うところがあるぞ。
移植するにあたって、心配していたことが現実になりました。

部品取り機はここのコンデンサーがひとつですが、


こちらはふたつ付いています。配線も明らかに違います。移植するなら一切合財取り出す必要があります。


やはり製造時期によって若干の設計変更があったのでしょうか。2台目を組みあがって電源を入れた途端にPOWERユニットから煙が出たのはこういうことだったのか。
次は何枚もある基板を目を皿のようにして正常な物とじっくり見比べる必要がありますね。回路図は当てにならなくなりました。問題解決(又は断念)まで長期戦になりそう。
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