como siempre 遊人庵的日常

見たもの聞いたもの、日常の道楽などなどについて、思いつくままつらつら書いていくblogです。

天地人 第39話「三成の遺言」

2009-09-27 22:16:50 | 過去作倉庫07~10
 はい、「新・天地人」としては今週が最終回…短い夢でしたわ(泣)、ということで、三つ編み三っちゃんこと石田三成、今週がサヨナラ公演です。各々方、ハンカチのご用意は宜しいでしょうか。
 今週は、正常な戦国ドラマなら関が原の戦後処理で1回つかう展開で、本ドラマも、まあ戦後処理って言っていえないことも無いんですけど、これが全くもって「兼続たんのココロの戦後処理」に終始してました。予想はしてましたが、三成の思い出三昧で45分見終わった後の感想は、「あ~しょうもね~」、という感じ。誰かが死んだ追悼回というのは、「死人に口なし」っていったら聞こえはわるいけど、ようは死んだ人に便乗し、徹底的に主人公の美化と肯定に費やされる。これはもう阿部ちゃん謙信や景虎王子のときで学習済みでしたのに、やっぱ脱力しちゃいますわ。あー、あと僅かの残り回のうち、何回この手の脱力を味わうことになるのでしょうか。
 というわけで、小栗三成も今週で見納めってことなんですけど、兼続マンセーのしょうもない内容にもかかわらず、輝いていた三成です。いや、よかったですね~。そんな三成の退場を「しょーもね~」などと嘆きつつ見送りたくなかったですが、こればっかりは仕方ないやね。天地人、第39回です。今週もよろしくおつきあいのほど。

 先週、直江兼続を皮切りに味方みんなに裏切られ、最後は忍者っ娘に見捨てられ、逃亡中の山中で囚われの身に成った三成。縄を打たれて引き出された家康の本陣で、福島マイコン正則に「いいザマだな治部少輔。いくらアタマが切れてもそんなんなってはドーにもならんわボケ。戦は強いもんが勝つんだ。正しいモンが勝つんだ解ったかあ~」とかなんとか、ほとんど子供みたいに罵倒の限りを尽くします。
 三成はキッ!ってなって、「正しいものが勝つとは限らない!!」と反駁。家康に申し開きを許されて、このたびの戦はなにがなんでも我らに正義があったのだ!勝ったものが正しいなんてことはない!!と言い放ちます。黙って聞いていた家康は、「わかった。追って沙汰いたす」と去りかけて、フト引きかえし、「さらばじゃ」。この瞬間三成の運命は決まるんですね。ジタバタせずしずかに瞑目する顔が、良いですわ。

 そんなころ、兼続たんは山形からの撤収戦で、しんがりを勤め、珍しく髪ザンバラの血ダラダラで戦って、引き揚げてきていました…が、これだけ奮戦したわりに、甲冑に汚れほころびひとつなく、ペカペカのままなのは解せません。このドラマの七不思議のひとつですな。
 引き揚げてきた兼たんは、おうちに帰ってきますが、そこに強引に直江家のガキどもが乱入してくるわけです。長男は、幼少期の与六の生まれ変わりです。臆面もないのう(笑)。生きるか死ぬかの修羅場の直後に、簡単に弛緩してガキとマイホームパパできる兼たん。ほんとにマジメに戦してきたのか、よくわかりません。
 そこに、「初音と申す女がご家老に会わせろとさわいでますが」と家来が知らせにきて、兼たんは初音たんと再会するわけです。憔悴した初音たんが言うのは、「三成様はもうこの世にはおられません」…って、早っ!まだココロの準備が!と焦る視聴者。兼たんショックで、「な、なんだと、何ゆえそのような!!」…ってそれはアンタが最初に三成を裏切ったせいだってばよ!!と、兼続のしらばっくれた態度に殺意を感じたりするわけです。
 初音も相当なタマで、自分が洞窟に三成を置き去りにしている間に獲り方に捕まってしまった、なあんて不利なことはなんにもいわず、「お味方の裏切りが相次ぎ…それでも再起を期して逃れている山中で捕まり」とか微妙に自分を正当化して解説します。で、忍者っ娘は忍者のくせに三成救出の算段もできなくて、野次馬にまじって六条河原の処刑を見るしかなかったんですけど、鈴の音で初音の存在に気づいた三成は、「直江兼続に伝えよ!!…」と言いかけたところで、ガバッと首を掴まれてアッというまに首打たれてしまうわけです。「さぞ無念だったでしょう…」ってそうだろうなあ。「直江兼続に伝えよ!」の続きは、「オメーの裏切りのせいでかくなった!」と解いたのは、私だけじゃないでしょう(笑)。
 が、兼たんはそんなことはつゆ思わないんですね。てか、三成との史上最大の密約(笑)を反故にしたことは、この人のなかで完全に消去されてるじゃないですか。どういうメンタリティだよ。
 忍者っ娘も件の密約のことは知ってたと思うんですが、おたがい都合のわるいことには触れず、「元気でな、生きていたらきっと良いこともある」かなんか、チョー無責任なことを言って分かれていきます。忍者っ娘…これで退場?ま、今後出て欲しいとも思わないけど、これで退場じゃいくらなんでも心残りだろうなあ。

 関が原の戦後処理はサクサクと進み、領土仕置きの書付を、家康と家来達がバケツリレーのようにまわすだけで成立していきます。知行を三分の一の36万石に減らされた毛利輝元が「このわしが36万石だとう!何故だあ~~!!」とか目え血走らせて暑苦しく騒いでましたけど、あたりまえだよ、敵軍の総大将だったんだから。自分をなんだと思ってんでしょうか、このオッサンは。
 さらに、主家筋の豊臣家にまで減封はおよび、それは、いくらなんでも筋違いでは?とイカッたマイコンや、裏切り者の小早川秀秋ちゃんなんかが抗議にいきますが、今週、小物大王から急に暗黒大魔王にキャラ変えた家康は「それがな~に~か~??」みたいな、気色悪い殺意の目をして、マイコンたち小物の抗議を退けるわけです。
 で、上杉にも出頭命令が出て、景勝様と無能な家来達は「どうするどうする」と相談するんですが、あいかわらず愚かな歯が命が「我らはあえて家康を追撃しなかった、そのことで目こぼしがあるのでは」みたいな、情けない限りの希望的観測をのべたりします。
 まあ、ともかく首を洗っていくしかしゃあない、という話になるんですが、兼たんが、「とりあえず殿の前にわたしと実頼が行って地ならししてきます」と。あいかわらず自分を過大評価してますな。「史上最大の密約」(笑)がかくも情けなく壊滅した直後に、どこをどうしたら、そんな無根拠な自信が湧いて出るのか。

 上洛したものの家康が会ってくれないので、兼たんは、家康側近の本多正信に取り成しを請う手紙を書いたりします。あの直江状(とその大量のコピー)のことは完全に脳内から消去してんですよ。人生で大事なことはタイミングにC調に無責任。とーかーくこの世は無責任♪てなわけで、自分の責任を完全に忘れた兼たんのとこに、これも無責任一代男のマイコン正則が訪ねてくるわけです。
 じぶんのことは棚にあげ、すごい感じ悪く応対する兼たんでしたが、マイコンは、実は三成のことで話がある、聞いてくれと、処刑直前の三成の思い出を披露に及びます。最期くらいは酒を飲もうといって縛られた三成を慰問した…という話。下戸の三成が、「今夜は飲もうかな」とか行ってマイコンに酒を飲ませてもらい、一杯呑んで、「豊臣家の後事を託せるのはおぬししかいない。殿下のご恩に報いるため、お前は世直しをがんばってくれ」みたいなことを言われた、と。この話も自分を正当化しているみたいで眉唾なんだけど、まあ、今週は記憶喪失になる人ばっかりだからね(笑)。それよりマイコンの記憶内の緊縛三成が、尋常でなく色っぽくてあやしかったですな。
 で、ここでとってつけたように、小早川秀秋に伝言を託したからそれを聞きに行くように直江兼続にいってくれ、と託されたかなんか(このへんはっきり覚えてないわ)、へんに曲がりくねった道筋をたどって、兼たんこんどはアホの子秀秋ちゃんのとこを訪ねるわけですね。
 訪ねられた秀秋ちゃんは、開き直って、裏切り者のオレを責めに来たのか~、とか言いますが、裏切り者は兼たんもおなじです。秀秋ちゃんの思い出話の次第というのはこうです。
 やっぱり三成の処刑直前に、牢に囚われている三成を慰問にいったと。三成は裏切りのことを非難したりしないのですが、牢のなかからガバッと秀秋の袖をつかんで、この牢をあけて逃がしてください、裏切りの代償にそれくらいしてくれたっていいだろう、と。んで、毛利輝元様に声をかけてもういちど家康討伐の戦を起こすのです、このままでは世の中は大変悪いことになってしまいます!!…とか言われても、お頭の弱い秀秋ちゃんはどうにもできず、もう勘弁してくれえ~~、と。
 こいつに頼んだのが間違いだった…とあきらめた三成は、それなら直江兼続に伝言したいから聞いてくれ、「生き延びて我らの正義を後世に伝えてくれるように!」と、こういい残したという話なんですね。
 この話もなんだかうそ臭い。兼続に責められるのイヤさに、とりあえず兼たんをヨイショする話を粉飾したみたいに聞こえるし。しかも正義を後世に伝えてくれって、兼続たんに頼むのが間違いって気もするけど。そんなことより牢内の三成の後姿が、ちゃっかり往年の三つ編みを結っていたのが、変にツボにはまったりして(笑)。

 んで、わすれてたけど、真偽定かならぬ三成の思い出遺言はもう一個あって、語り部はお船です。戦の前に大坂城で三成に会ったお船は、三成を激励したところ、「さすが直江殿の奥方、いつも力づけてくださってありがとう」とか言われ、いつぞやは越後で楽しゅうございました、あの兼続のハダカ踊り、次には私も踊ってみようかな、とか言われたと。これももろウソ臭いですが、お船に託した遺言というのは、「兼続のあの書状、最高の傑作でした」と伝えてくれというんですね。
 これって、なんかウソというより痛烈な皮肉みたいですね。直江状のことを忘れんなよ、お前が責任者だから!みたいな。でも兼たんがそう痛感したかどうか……いや、んなこと身に沁みるタマではないですので、例によって回想シーンに逃避して、三っちゃんが、「お前には仲間がいる、人に好かれる」とかなんとか、マンセーしてくれた都合のいい記憶ばっか引っ張り出して思い出にふけり、自己陶酔のあげく、「三成、かならずや俺達の正義は後世につたえて見せる!」って決心するわけですよ。あーあー…(絶句)。
 自分の行為も棚に上げ、いとも簡単に「おれたちの正義」なんて強引に自分を正当化する厚顔さ。スゴイねえ。心臓に毛が生えたような男だよね。死屍累々のなか、ただひとり無傷で張り切っている主人公に、もう、なにをかいわんや…。

今週の脱力殊勲賞
主人公・兼続の自己正当化ぶりのものすごさ。つごうの悪いことはドンドン忘れ、俺様マンセーの回想シーンのストックばかり増大していく。このタフさは、歴代最強かもしれんね。最終回はどういう回想シーンになるんでしょう。本気で見るのが怖い。

 心身無傷の主人公も、いよいよ来週は絶体絶命?「上杉転落」なんてネガティブなサブタイは初めてじゃない? まあ、今週のタフさを見る限り、心配ないとは思いますけどねえ。
 また来週っ!


52 コメント

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こんばんはです (ikasama4)
2009-09-27 23:31:03
今回もひどかったですねぇ。

まさかオープニングで顔文字が出てくるとは(苦笑)

とにかく三成と兼続の義を
世に伝えたいって言って美化したいんでしょうね。

そのために
合戦での三成や兼続の失態を意図的に描かなかったり
三成と兼続よりも活躍する他の方の登場させなかったり
三成は秀秋に呪いの言葉を吐かなかったり

みんな、大麻をやって頭がラリってるんじゃないかっていうくらい(爆)

ある意味、歴代最強のヒドサですね。


こういうのがしたいんだったら戦隊モノみたいに
朝の7:30とかからやってくれって感じです。
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Unknown (クド)
2009-09-27 23:51:43
庵主様レビューお疲れ様です

いやもうほんと兼タンの自己正当が凄まじかったですね
自分が大戦引き起こし、挟撃の約束もスルーしそれで三成~ってやってもねぇ
撤退戦もホームドラマで全然大変そうじゃないし相変わらず他の家臣は無能
さすがお船様、初音の鈴チリンチリン、もう止まりませんね
いつになく(゜д゜)な顔が止まりませんでしたw
顎が痛くなりましたよ
ではでは
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顔文字…… (庵主)
2009-09-28 00:04:03
ikasama4さん

>まさかオープニングで顔文字が出てくるとは

ああ…
顔文字のことは、「見なかったことにしよう…」と、勝手に脳内で消去をかけておりました(笑)。
いくらなんでもあれは…(力なく笑う) そのうちお習字にも顔文字が出たりして。

>合戦での三成や兼続の失態を意図的に描かなかったり
三成と兼続よりも活躍する他の方の登場させなかったり
三成は秀秋に呪いの言葉を吐かなかったり

なんだかねえ…
当人達も勝手に自分の記憶を改変してるし、大混乱に陥ってますよね。
新説・関が原。ほぼフィクションに近いな…。

>こういうのがしたいんだったら戦隊モノみたいに朝の7:30とかからやってくれって感じです。

日曜の朝7時半からあれを見るのも、脳細胞が死にそうで怖いですが(笑)、戦隊もののウラというのはいいですね。
どっちが説得力あるか、見比べて見るのも一興です。
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見納め? (庵主)
2009-09-28 00:08:44
クドさん

>大戦引き起こし、挟撃の約束もスルーしそれで三成~ってやってもねぇ

あの自己肯定の仕方はすごいです。まさか、直江状まで記憶から消去してるとは思いませんでした。
って、そんな密約のどこが史上最大??
詐欺のようなもんですな(笑)。


>撤退戦もホームドラマで全然大変そうじゃないし相変わらず他の家臣は無能
さすがお船様、初音の鈴チリンチリン

まあ…いまさらほかに有益なことも無理かと思いますが、さんざん見せられた劣化パターンの繰り返しで三成の最後を飾るとは、わたしもあごが外れないように支えるのが大変でした(笑)。
鈴リンリンは今週で見納めかもしれないですが…いや、そう願う……。
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長い・・・。 (Nancy)
2009-09-28 00:20:45
長い45分でした~。
三成メインなのはいいのですが、ひたすら主人公との思い出エピソードで、げんなり・・・。
三成もなんでやたらといろんな人に兼たんへの伝言を頼むのですか。今わの際まで。

そうですよね、初音も忍びのはしくれなんですから、うまく三成を逃がせよ!!ってつっこみたくなります。今更だけど、なんのために出てきたの~?

しかし何が史上最大の密約・・・制作側もおかしいと思わなかったんですかねえ。辻褄の合わないストーリー展開に、ついていけません。
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後世に伝えなくてもいい・・・ (みさき)
2009-09-28 01:07:23
一言くらい三成が兼続へ恨み言を残すかな~という淡い期待は、やっぱり裏切られました(苦笑)。鋭い眼で「兼続に伝えよ」とか三成が言った時は一瞬期待したんですがねえ。
冒頭、これ見よがしに包帯なんぞ巻いて現れた兼続でしたけど、大変な戦であったことはあんまり伝わってこないし、一人涙をこぼしてるシーンでは自己嫌悪なのかな、と思ってみましたが、後の展開を見るにつけ、そういうわけでもなかったようだし。
そして終始言ってた「正義」も癇に障って仕方なかったです。そりゃ勝った側が正義というわけでもないけど、負けた側が「正しい」という根拠もないですよねえ。というか、真剣に兼続のどこが「正しい」のか分からないですよね。
歴史に善悪持ち込むの苦手なんですけど、このドラマは歴史ドラマのくせに全てが善悪の判断なんですよねえ。しかも思い切り偏った視点の。せめて兼続や三成の言う「義」が正義の義じゃなくて忠義の義で統一してくれてたら、こんなモヤモヤした気持ちにならなかったのかなあ、と遠い目になってしまいます。正義と忠義って・・・違いますよね?なんかもう自分の認識も怪しいので(汗汗)。
そしてこのドラマの「実は良い人」ってのは、単純に主人公の都合の良い人ってだけなんですよね。もう、ホント・・・これでいいのかなあ・・・。毎回思ってしまいます(汗)。
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見どころが無いわけじゃないけど…… (noah)
2009-09-28 01:45:02
はじめまして。
最終回も近くなってきた時期ということで、見ているだけではなく、感想の方にも参加してみたいと思います。

ダメダメな視点ばかりで見ていると、「実在の」直江兼続まで否定してしまいそうな気分になるので、少し良い点を書いてみます。

今回は兼続があまり出しゃばらなかったのが良かったと思います。上杉パートの時点はともかくとして福島正則と小早川秀秋のシーンでは、「珍しく」普通に聞き役に回っていましたね~。
おかげで、やっと正則と秀秋のキャラが立ったような……。


回想シーンばかりでしたけど、福島正則に豊臣時代の同期としての願いを託していたシーンとか、小早川秀秋に対して再起への執念が語りながら秀秋本人の精神の脆さを同時に描くとか。

『三成の視点だけ』で考えてみると、中々面白い描き方をしているかな~と思いました。


ただ、初音の回想シーンは適当すぎだろと。刑場でいきなり「兼続に伝えよ!」は無いだろ。柿の木の話とか材料に出来そうなエピソードは他にあるだろうに。

どうも彼女に関する会話は適当になりがちな気がします。史実には存在しないオリキャラなのに、無理矢理に原作に対して配慮しようとしている様子が丸見え。まあ、おそらくは放送前のゴタゴタのせいで色々とシナリオが狂ったんでしょうね。
本当はサブヒロイン的な立場なのにピエロ化。別の意味で悲劇のヒロインキャラだと思いました。とりあえず、長澤まさみさんにはお疲れ様ということで。

余談ですけど、同日の昼間に「坂の上の雲」の予告編を見たせいで、どんどんと「天地人」から興味がずれていっているような……。
まあ、ここまで付き合ったので最後まで見て、次回作で要求不満を吹き飛ばすようなつもりでいきたいと思います。
全く収穫が無いドラマというわけでも無いし。
2割程度の収穫があればマシという気分で見れば良いかと。
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ありがとう小栗三成 (嘘苦斎)
2009-09-28 05:29:57
ご無沙汰しております。
ドラマは欠かさず見ていたのですが、
このところ、突っ込みたいところは庵主様がすべてレビューに書かれていたので黙っていました。
あまりに突っ込みどころが多くて慣れてしまっただけのような気もしますが(笑)。

今回は関が原前後の三成の回想シーンばかりでしたが、
小栗旬がどの場面も隙なく演じていて、感心させられました。
セリフ回しがよどみなくてとても自然だし、
なんと爽やかで男らしい立ち居振る舞いなのかと。
三つ編みをしていた頃は髪型の方に目が行ってしまっていたし、
兼続の愛(笑)に洗脳されていく役どころだったので、
見ていて今ひとつ感情移入できなかったのですが、
今回は処刑される三成に不覚にも涙がにじんでしまいました。
小早川秀秋との対面シーンでは庵主様のおっしゃる通り、
確かに後ろ姿が三つ編みに戻ってましたけど(笑)。

それに引き換え、相変わらずモゴモゴした話し方で、
演技も一本調子の妻夫木兼続。
どのシーンを見ても同じ顔をしているので、
山形から会津に帰ってきて殿と見つめ合うシーンや、
番組の終わりに北斗七星を見つめるシーンが、
とっても無駄な時間に感じられました。
そんなにどアップで長回しにしてみたって、
静止画と錯覚するだけだって(笑)。
妻夫木君は小早川秀秋ぐらいが適役だったんじゃないのかなあ?
いつまでたっても変わらない兼続には飽き飽き。オタオタする秀秋を生き生きと演じる姿が見てみたい。
それとは別に、上地雄輔君の秀秋も違和感が全くないのでかなりの好演だと思います。
本当は頭が良くて、普段そうしているようにバカを演じるのが上手なんじゃないのかな?
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プラス思考のかねたん (シモン)
2009-09-28 06:34:45
あまりに楽しいレビューなので、出勤前に書きます。

人間の記憶って、良かった体験よりも、失敗したりドジを踏んだことの方がなかなか忘れられない傾向がありますよね。かくいう私も何十年も昔にコクってフラれた記憶がいまだに突然蘇ってきて、「んああああ」と絶叫したくなることがあります。

なので、普通の人間なら初音に三成の死を聞き「んあああ三成、許してくれ!」となるところを、かねたんは超タフなので後悔のコの字も懺悔のザの字もなかったんですね!
こういう人は良い思い出だけを回想しながら今わの際を迎えられるんですね。うらやましい!
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小栗三成様 (かおりん)
2009-09-28 08:11:49
はじめまして。

「新・天地人」最終話ということで、初参加させていただきます。

それにしても小栗三成様、どのシーンも様になっていました。「兼続に伝えよ!」は、やはり「お主、裏切ったな!」で、よいのでは(笑)

で、兼続殿とオセン殿は心の友・マンセー三成が打ち首になったというのに、三成様の阿呆踊りを想像して微笑みあっておりました。

あ~~っ ゾッとする~~!!

でもま、小栗三成様を堪能できたので、十分満足しておりまする(笑)
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