今週は、予告どおりの黒枠スペシャル。上様こと徳川家定と、桃太郎こと島津斉彬が、ほぼ同時にこの世を去るという悲しみの回です。年表で確かめましたら、上様が安政5年7月6日、桃太郎が同16日ということで、たしかに続いてるんですが、昔のことで情報はツーがカーとはいかない。 桃太郎の訃報が薩摩から江戸に届くまで約1ヶ月、上様に至っては死亡から1ヶ月ちかく情報が秘匿されたということで、8月の猛暑のなか1ヶ月も………と、ついつい、しなくていい想像を逞しくしてしまいます。
今週は、ほかにも日米修好通商条約へのドサクサ調印や、三殿様の押しかけ登城、一橋派粛清など、関連の事項はみんなまとめてふとん圧縮袋に詰め込んで、掃除機で吸ったようなおもむき。さあ皆さんいよいよ今日のそのときがやってまいります…って、別番組のアナの仕切りが幻聴できこえそうな45分でした。
まあ、おかげであんまりベタベタしなかったのは、良かったんだか悪かったんだか。やっぱりタオルの出番は先週だったのね、ということで、第28回。今週もお付き合いよろしく!
上様とすごした愛の一夜を思い出しては、ニンマリ顔が緩んでしまう姫。庭をあるいて花を愛でても、ついつい甘い記憶がフラッシュバックし、キャー(はあと)と盛り上がった拍子に花をズボッと引っこ抜いてしまうなど、あいかわらずです。
姫がこんなに乙女しているいっぽうで、残り時間の少ない上様は多忙。新大老となった井伊さまを呼びつけ、「慶福を次期将軍に決めるけど、条件がある。慶福の後見役のひとりに御台所を入れるように」というのです。
前例のないことにて…とシラケ顔の井伊さま(こーゆーのホントに上手いよね)に、御台所がいかに有能で、頭の固まった公務員体質の幕閣にない発想をもっているか、と熱く説き、井伊を納得させる上様。これ、ちゃんと文書にして井伊の認印も取っておけばよかったのにね。
上様は、同じことを堀田ちゃんにも言って裏をかためておこうとするのですが、残念ながら堀田ちゃんは頭のまわりがイマイチなので、「どうしてわたしに話すんですか?」とか言って、うまく真意がつたわらない。イラついた上様はバカスイッチが入ってしまい、「牡丹がきれいだな~、御台にもっていってやろ~」と、ハサミをもって庭に下りたところで、心臓発作に襲われてバッタリ!!
…いや、このときも、堀田ちゃんがもーちょっと気が利いていたらよかったのにね。というか、話す相手をまちがったのか。かえすがえすも、阿部ちゃんが生きていたら…。
薩摩では、桃太郎が帯刀をはべらせてご満悦(いつのまにかセクスィー部長のポジションにいますね 笑)。洋式銃を見せて、これを3千丁つくる!とのことに「わー、3千もー!」と驚く帯刀。なんかその驚き方が、いちいち素朴というか、シロート臭いんですよね、この人は。そういうところが寵愛されているんでしょうけど。
そこへ、江戸から半死半生で急行してきた西郷さんが飛び込んできます。「次期将軍は慶福様に内定!」とのバッドニュースに、桃太郎の壮大な夢も水の泡…と思いきや、
「わしは何ひとつあきらめてはいない!近々琉球王子の上京に便乗して京都にいく。そのときオール西洋式の大軍団を率いていくのだ!」…って、明らかに恐喝だよそれ。
が、テンションが正常でない薩摩のアニキたちは、桃太郎の「軍事力で京都を威嚇」作戦に、簡単に盛り上がってしまうのでした。攘夷だー!と。「いやそれは攘夷じゃなくってー、殿のお考えは開国ってことでー」と帯刀が解説しても誰も聞いてない。
ただ、大久保さんだけが「殿のお考えはもっと壮大なことなんですよね?」とニヒルな笑みを浮かべたりするのでした。
さて、病に倒れた上様ですが、「このことは御台所には知らせぬように!」と、本寿院さまが奥医師のサカイ引越センターに命令します。滝山は心苦しいようすです。嘆願書のことで力添えしてもらったのを、義理に感じているんですね。
本寿院に言い含められた引越しセンターは、御台所の居間に呼び出されても、「上様は病気などではありません。表の政務が忙しく」とウソをこきます。
それでは上様に渡してもらいたい、と姫が懐紙につつんだものは、引越しセンターを経由して病に伏す上様に届けられました。それは、1個の白い碁石。碁石をみながら彼女との恋愛写真がさまざまに甦る上様…。
「御台よ、なぜいつかのように会いにこぬ。わしはもう会いにいけぬのじゃ」と呟いてツツーッと涙をおとす上様。嗚呼…。結局、どのあたりで天に召されたのかは不明なんですが、みとったのが引っ越しセンターひとりというのも、寂しい最期です。この直後の人のにぎやかな最期と比べますとね。
もちろん姫は何もしらず、ボンヤリと思い出にふけりながらホロホロ涙をこぼすばかりなのでした。
その間にも、表の歴史は激動しています。いや、こーして見ると安政5年・1858年というのは、ホントにいろいろなことがあった年なんですね。
中国の侵略が一段落したイギリス・フランスの軍艦が、こんどは日本にやってくるとのニュースが幕府を震撼させます。列強の射程内にはいってしまったいま、武力の無い日本は、アメリカの傘下で守ってもらわなくてはなりません。そのためには多少不平等でも理不尽でも、条件は呑んで…って、こーゆー日米ポジションの雛形はもうこの時代に出来てしまったのか!
なにごとも「最初がかんじん」という歴史の教訓が身にしみる話ですが、ともかく、このときは時間が無かったのです。いまとなっては、勅許降下を待って条約締結、とダラダラ引き延ばすのも限界。「どうしてものときは、勅許はスルーしていいですか」と許可を求めてきた現場担当の岩瀬忠震と井上清直に、井伊様は、苦悩の白紙委任状を渡してしまうのでした。
かくして、悪名高い「安政の不平等条約」はアッサリ締結。日米は下田で握手して、あらたなパートナーシップを築いた…のはいいんですが、これははっきり「天皇無視」です。現場に白紙委任状をわたした井伊さまは、「天皇を無視するなんて!どういうことだ!!」との一橋慶喜の追及にも、反駁せず、ただただ「おそれいりたてまつりまする~、おそれいりたてまつりまする~、おそれ・おそれ・おそれ・お・そ・れ・い・り・たてまつりまする~~」(このリフレイン最高だったわ)と平伏して、頭上の嵐を切り抜けるのでした。
そして、ヨッシーに続いてこんどはオヤジが、尾張家の徳川慶恕も連れて押しかけ登城。申し開きをするまで帰らない!と座り込むものの、井伊さまはお茶も弁当もださずに放置して戦意をそぎ、むなしく帰宅させることに成功。殿様気質では年季の入った彦にゃんに歯が立たない、という話なのでした。
烈公はヨッシーに「いつかそなたの出番が来るからココロの準備をしておけ」というのですが、ヨッシーは「出番なんかいらない」と反抗的。「いらないったって来るものは来るのだ」とパパ。まあそうだ。ヨッシーも、パパには逆らえても歴史には反抗できません。
かくして、将軍は慶福に決定し、すべての努力が水の泡となった幾島の脱力は計り知れません。
さて、将軍が身罷って10日後の薩摩では、桃太郎の軍事演習が真夏の炎天下行われています。が、桃太郎が急に具合わるくなり、その夜に倒れて意識不明。あれよあれよと数日後、とうとう、枕頭に家族があつまる危篤状態になりました。
家族といっても妻子は江戸なので、駆けつけたのは異母弟のファントム忠教(おひさしぶりです)だけです。
弟の手を握った桃太郎は、わが子の哲丸はまだ幼いので、忠教の息子を藩主にし、忠教は後見になってくれと遺言。「そなたの力が必要なのだ」とか言って苦しい息でヨイショしますが、ようは忠教の藩主になる道を閉ざしたったことですからね。
つづいて桃太郎は「帯刀…」と呼び寄せ、「姫をそちから奪ってしまった。許せ」と言います。やっぱりこれが理由で帯刀を重用してたのか…。なにかが微妙にずれてますが、危篤状態の人に突っ込んだってしかたないですから。桃太郎の枕頭は、「殿、兄上、殿、殿、兄上~」と悲嘆の大合唱。上様とはだいぶ違います。
かくして、桃太郎こと島津斉彬、享年50にて昇天。篤姫の舞台からも退場です。
滝山というひとは意外と律儀なよい人で、篤姫に上様の病気を隠していたのをずっと気に病んでいたのですね。ある日、思い切って打ち明けにきます。本寿院のいいつけで御台所に秘密にしたことを詫び、上様の病状はかならず調べてくると約束します。
そんなわけで、上様はとっくに亡くなっているんですけど、誰もそのことを知らない。知らないまま、姫のもとには薩摩の父・桃太郎の訃報のほうが先にとどけられました。
ショックで呆然としながら、ずっと開封していなかった桃太郎の手紙を開いてみる姫。そこには、「そなたにいろいろ丸投げして悪かった。辛かっただろう。ことによるとそなたと薩摩は敵味方になるかもしれないが、そのときは、気兼ねせずに自分の信じたようにするがよい。それでこそわしの選んだ姫である」…というようなことが書かれていて、今となっては遺言です。
いや結果として遺言になったとはいえ、それってけっこう無責任な話じゃない?…などと姫は突っ込んだりせず、父を思って涙を落とします。
そこへ。まあ、なんというタイミングでしょうか。涙もかわかぬ姫のところへ、滝山が、老中の久世広周(@いつも美声の志賀廣太郎さん)がやってきて、上様薨去の内々の知らせを持ってくるのでした。
わたしを上様のところに連れていくのじゃ!と叫んで、ふたたび御錠口を越えた姫。上様の柩は、その御錠口の至近のお部屋に安置されていたのです。
「上様、なぜそのようなところにいらっしゃるのですか?」と、柩にとりすがって号泣する姫。涙涙の場面…なんですが、現実問題、猛暑の7~8月(陽暦でも8~9月)に、1ヶ月密室に置かれていた棺桶ですよ?近づいたりできないと思うけど。いや、臭いがね~~。「慣例にて、すくなくとも30日後」の発表って…。いやもう、想像を絶する話ですね。
今週の上様
ただ合掌…。幽霊になって時々でてきてくださいね。
今週のなおくん
危篤状態の人の耳元で「何を仰せです!!」なんて怒鳴るなよ…。桃太郎の不自然な厚遇の理由は最後にあかされましたが、そんな誤解(だろう)で優遇されていたって、知ったら情けなく思うんじゃないか、男として。さて、来週以降どう立ち直るでしょうか。
今週のファントム久光
お久しぶり!の登場ながら、やはり微妙な演技で見せます。兄の手を握りながら、「(藩主じゃなくて)後見役に」って言われたときのなんともいえぬリアクション。桃太郎より、この人のほうがはるかに見ものでした。すんごい良かった。これからの久光の暗躍ぶりがめちゃめちゃ楽しみ。期待してますぜ!
さて、来週は、本寿院様のご乱心や、篤姫の落飾、ファントム久光の怪人への変身、などの見どころとともに、華やかに「第二部」スタートです。ナレーションは、奈良岡朋子から変わって堺雅人がつとめます。(←ウソです)
また来週!
今週は、ほかにも日米修好通商条約へのドサクサ調印や、三殿様の押しかけ登城、一橋派粛清など、関連の事項はみんなまとめてふとん圧縮袋に詰め込んで、掃除機で吸ったようなおもむき。さあ皆さんいよいよ今日のそのときがやってまいります…って、別番組のアナの仕切りが幻聴できこえそうな45分でした。
まあ、おかげであんまりベタベタしなかったのは、良かったんだか悪かったんだか。やっぱりタオルの出番は先週だったのね、ということで、第28回。今週もお付き合いよろしく!
上様とすごした愛の一夜を思い出しては、ニンマリ顔が緩んでしまう姫。庭をあるいて花を愛でても、ついつい甘い記憶がフラッシュバックし、キャー(はあと)と盛り上がった拍子に花をズボッと引っこ抜いてしまうなど、あいかわらずです。
姫がこんなに乙女しているいっぽうで、残り時間の少ない上様は多忙。新大老となった井伊さまを呼びつけ、「慶福を次期将軍に決めるけど、条件がある。慶福の後見役のひとりに御台所を入れるように」というのです。
前例のないことにて…とシラケ顔の井伊さま(こーゆーのホントに上手いよね)に、御台所がいかに有能で、頭の固まった公務員体質の幕閣にない発想をもっているか、と熱く説き、井伊を納得させる上様。これ、ちゃんと文書にして井伊の認印も取っておけばよかったのにね。
上様は、同じことを堀田ちゃんにも言って裏をかためておこうとするのですが、残念ながら堀田ちゃんは頭のまわりがイマイチなので、「どうしてわたしに話すんですか?」とか言って、うまく真意がつたわらない。イラついた上様はバカスイッチが入ってしまい、「牡丹がきれいだな~、御台にもっていってやろ~」と、ハサミをもって庭に下りたところで、心臓発作に襲われてバッタリ!!
…いや、このときも、堀田ちゃんがもーちょっと気が利いていたらよかったのにね。というか、話す相手をまちがったのか。かえすがえすも、阿部ちゃんが生きていたら…。
薩摩では、桃太郎が帯刀をはべらせてご満悦(いつのまにかセクスィー部長のポジションにいますね 笑)。洋式銃を見せて、これを3千丁つくる!とのことに「わー、3千もー!」と驚く帯刀。なんかその驚き方が、いちいち素朴というか、シロート臭いんですよね、この人は。そういうところが寵愛されているんでしょうけど。
そこへ、江戸から半死半生で急行してきた西郷さんが飛び込んできます。「次期将軍は慶福様に内定!」とのバッドニュースに、桃太郎の壮大な夢も水の泡…と思いきや、
「わしは何ひとつあきらめてはいない!近々琉球王子の上京に便乗して京都にいく。そのときオール西洋式の大軍団を率いていくのだ!」…って、明らかに恐喝だよそれ。
が、テンションが正常でない薩摩のアニキたちは、桃太郎の「軍事力で京都を威嚇」作戦に、簡単に盛り上がってしまうのでした。攘夷だー!と。「いやそれは攘夷じゃなくってー、殿のお考えは開国ってことでー」と帯刀が解説しても誰も聞いてない。
ただ、大久保さんだけが「殿のお考えはもっと壮大なことなんですよね?」とニヒルな笑みを浮かべたりするのでした。
さて、病に倒れた上様ですが、「このことは御台所には知らせぬように!」と、本寿院さまが奥医師のサカイ引越センターに命令します。滝山は心苦しいようすです。嘆願書のことで力添えしてもらったのを、義理に感じているんですね。
本寿院に言い含められた引越しセンターは、御台所の居間に呼び出されても、「上様は病気などではありません。表の政務が忙しく」とウソをこきます。
それでは上様に渡してもらいたい、と姫が懐紙につつんだものは、引越しセンターを経由して病に伏す上様に届けられました。それは、1個の白い碁石。碁石をみながら彼女との恋愛写真がさまざまに甦る上様…。
「御台よ、なぜいつかのように会いにこぬ。わしはもう会いにいけぬのじゃ」と呟いてツツーッと涙をおとす上様。嗚呼…。結局、どのあたりで天に召されたのかは不明なんですが、みとったのが引っ越しセンターひとりというのも、寂しい最期です。この直後の人のにぎやかな最期と比べますとね。
もちろん姫は何もしらず、ボンヤリと思い出にふけりながらホロホロ涙をこぼすばかりなのでした。
その間にも、表の歴史は激動しています。いや、こーして見ると安政5年・1858年というのは、ホントにいろいろなことがあった年なんですね。
中国の侵略が一段落したイギリス・フランスの軍艦が、こんどは日本にやってくるとのニュースが幕府を震撼させます。列強の射程内にはいってしまったいま、武力の無い日本は、アメリカの傘下で守ってもらわなくてはなりません。そのためには多少不平等でも理不尽でも、条件は呑んで…って、こーゆー日米ポジションの雛形はもうこの時代に出来てしまったのか!
なにごとも「最初がかんじん」という歴史の教訓が身にしみる話ですが、ともかく、このときは時間が無かったのです。いまとなっては、勅許降下を待って条約締結、とダラダラ引き延ばすのも限界。「どうしてものときは、勅許はスルーしていいですか」と許可を求めてきた現場担当の岩瀬忠震と井上清直に、井伊様は、苦悩の白紙委任状を渡してしまうのでした。
かくして、悪名高い「安政の不平等条約」はアッサリ締結。日米は下田で握手して、あらたなパートナーシップを築いた…のはいいんですが、これははっきり「天皇無視」です。現場に白紙委任状をわたした井伊さまは、「天皇を無視するなんて!どういうことだ!!」との一橋慶喜の追及にも、反駁せず、ただただ「おそれいりたてまつりまする~、おそれいりたてまつりまする~、おそれ・おそれ・おそれ・お・そ・れ・い・り・たてまつりまする~~」(このリフレイン最高だったわ)と平伏して、頭上の嵐を切り抜けるのでした。
そして、ヨッシーに続いてこんどはオヤジが、尾張家の徳川慶恕も連れて押しかけ登城。申し開きをするまで帰らない!と座り込むものの、井伊さまはお茶も弁当もださずに放置して戦意をそぎ、むなしく帰宅させることに成功。殿様気質では年季の入った彦にゃんに歯が立たない、という話なのでした。
烈公はヨッシーに「いつかそなたの出番が来るからココロの準備をしておけ」というのですが、ヨッシーは「出番なんかいらない」と反抗的。「いらないったって来るものは来るのだ」とパパ。まあそうだ。ヨッシーも、パパには逆らえても歴史には反抗できません。
かくして、将軍は慶福に決定し、すべての努力が水の泡となった幾島の脱力は計り知れません。
さて、将軍が身罷って10日後の薩摩では、桃太郎の軍事演習が真夏の炎天下行われています。が、桃太郎が急に具合わるくなり、その夜に倒れて意識不明。あれよあれよと数日後、とうとう、枕頭に家族があつまる危篤状態になりました。
家族といっても妻子は江戸なので、駆けつけたのは異母弟のファントム忠教(おひさしぶりです)だけです。
弟の手を握った桃太郎は、わが子の哲丸はまだ幼いので、忠教の息子を藩主にし、忠教は後見になってくれと遺言。「そなたの力が必要なのだ」とか言って苦しい息でヨイショしますが、ようは忠教の藩主になる道を閉ざしたったことですからね。
つづいて桃太郎は「帯刀…」と呼び寄せ、「姫をそちから奪ってしまった。許せ」と言います。やっぱりこれが理由で帯刀を重用してたのか…。なにかが微妙にずれてますが、危篤状態の人に突っ込んだってしかたないですから。桃太郎の枕頭は、「殿、兄上、殿、殿、兄上~」と悲嘆の大合唱。上様とはだいぶ違います。
かくして、桃太郎こと島津斉彬、享年50にて昇天。篤姫の舞台からも退場です。
滝山というひとは意外と律儀なよい人で、篤姫に上様の病気を隠していたのをずっと気に病んでいたのですね。ある日、思い切って打ち明けにきます。本寿院のいいつけで御台所に秘密にしたことを詫び、上様の病状はかならず調べてくると約束します。
そんなわけで、上様はとっくに亡くなっているんですけど、誰もそのことを知らない。知らないまま、姫のもとには薩摩の父・桃太郎の訃報のほうが先にとどけられました。
ショックで呆然としながら、ずっと開封していなかった桃太郎の手紙を開いてみる姫。そこには、「そなたにいろいろ丸投げして悪かった。辛かっただろう。ことによるとそなたと薩摩は敵味方になるかもしれないが、そのときは、気兼ねせずに自分の信じたようにするがよい。それでこそわしの選んだ姫である」…というようなことが書かれていて、今となっては遺言です。
いや結果として遺言になったとはいえ、それってけっこう無責任な話じゃない?…などと姫は突っ込んだりせず、父を思って涙を落とします。
そこへ。まあ、なんというタイミングでしょうか。涙もかわかぬ姫のところへ、滝山が、老中の久世広周(@いつも美声の志賀廣太郎さん)がやってきて、上様薨去の内々の知らせを持ってくるのでした。
わたしを上様のところに連れていくのじゃ!と叫んで、ふたたび御錠口を越えた姫。上様の柩は、その御錠口の至近のお部屋に安置されていたのです。
「上様、なぜそのようなところにいらっしゃるのですか?」と、柩にとりすがって号泣する姫。涙涙の場面…なんですが、現実問題、猛暑の7~8月(陽暦でも8~9月)に、1ヶ月密室に置かれていた棺桶ですよ?近づいたりできないと思うけど。いや、臭いがね~~。「慣例にて、すくなくとも30日後」の発表って…。いやもう、想像を絶する話ですね。
今週の上様
ただ合掌…。幽霊になって時々でてきてくださいね。
今週のなおくん
危篤状態の人の耳元で「何を仰せです!!」なんて怒鳴るなよ…。桃太郎の不自然な厚遇の理由は最後にあかされましたが、そんな誤解(だろう)で優遇されていたって、知ったら情けなく思うんじゃないか、男として。さて、来週以降どう立ち直るでしょうか。
今週のファントム久光
お久しぶり!の登場ながら、やはり微妙な演技で見せます。兄の手を握りながら、「(藩主じゃなくて)後見役に」って言われたときのなんともいえぬリアクション。桃太郎より、この人のほうがはるかに見ものでした。すんごい良かった。これからの久光の暗躍ぶりがめちゃめちゃ楽しみ。期待してますぜ!
さて、来週は、本寿院様のご乱心や、篤姫の落飾、ファントム久光の怪人への変身、などの見どころとともに、華やかに「第二部」スタートです。ナレーションは、奈良岡朋子から変わって堺雅人がつとめます。(←ウソです)
また来週!
SFurowさん
『花の生涯』の再ドラマ化は、ぜひ見て見たいですね。中井貴一の井伊直弼いいな~~!
米倉涼子もいいですが、涼子ちがいで篠原涼子も合いそうですね。見たいです。
主膳は堺雅人さんなんかで。
(あ…果てしなく妄想がひろがっていく…)
『平成版花の生涯』もいいですが、諸田玲子の小説『奸婦にあらず』というの、わたしはまだ読んでないんですけど、村山たかがヒロインで、面白いらしいんですよ。
幕末劇で、こういう自立した女の目線のものって見たこと無いので、新鮮なキャストでぜひドラマ化してほしいです。
「花の生涯」を見ていたのは、ご幼少のみぎり(笑)に家族と一緒にだったので、ほとんど意味はわからず見ていたと思いますが、「大人の女」というイメージを少なからず淡島さんのたか女によってインプットされたのじゃないかと思います。山本さんも好演だったと思いますが、淡島さんのイメージがあったので、かなり小娘に見えた記憶があります。
森繁久弥と競演の「夫婦善哉」など、ほんとかっこいいですよね(これはテレビ放映で見たのですが)
今の女優さんなら、また全然違った大人の女のかっこよさを見せてくれるでしょうね。米倉さんも期待できそうですよね~。もし再ドラマ化があればプロデュースサイドとしては無難に視聴率取れそうな黒木瞳とか高島礼子とか持ってくるかしら?浅野ゆう子も候補かな?今の「滝山」の稲森さんとかでもちょっと見てみたい気がします。
前にも書いたかもしれませんが、ぜひとも中井貴一さんに、親子二代の長野主膳をやってほしかったのですけど、中井さんはもう年齢からもキャリアからも井伊大老のほうになっちゃうでしょうね~(ならば長野は誰?)
山本陽子さんのときの直弼は平幹さんですか、、、 で、斉昭は山形勲 最高ですね!
これも、見てみたっかたなぁ~ 平幹さんの直弼ならなんともニヒルで哀愁漂う大老だったかもしれませんね
淡島千景さん、、、 認識できる頃には、そこそこのお年だったので当然、、大河版「花の生涯」は私にとって幻の名作なのですが。
昔々の東映映画で見る若い頃の淡島千景さん かっこいいんですよね!
いなせで艶やかなお姉さんという感じで
そして私が勝手に創り出した 村山たか女 尽くす女と稀代の悪女(反対派目線で)
こういう振幅のあるヒロインて魅力的です 淡島千景さんなら、どんな分に演じてくれるだろうと思います
現代なら「黒皮の手帖」路線で 米倉涼子、、、なんて妄想はつきません またドラマ化して欲しいです
とはいえこれは史実でありフィクションでないだけに当時の人々の生き様に思いを馳せるとドラマとだけ客観視できない重いものがありますね。
京都にいらしてたんですね!村山たか女の弁天堂というのは知りませんでしたが、質素なお堂のように見受けられ、そういうのを晩年にひっそりと寄進しているところに、人生のあわれというものも感じます。
地元・彦根の天寧寺には、井伊直弼の顕彰碑の横に長野主膳の墓があり、その横のすみっこに「たか女の碑」というのがありました。
でもこれは、「花の生涯」人気にあやかって建てたとか(主膳の墓もそうですが)。
120年後に復権するとは村山たかも思ってなかったでしょうが…。
>サカイ引越センター
ほんと、もっと出て欲しいですけど。どっちにしろ失脚する人ですもんね。残念。でも、ああいうキャラはピンポイントでこそ可笑しいのかも。
サカイ→堺→堺雅人、という隠しギャグも高度でした。
>最期だけは 死せる孔明 生ける仲達を走らせる
ホントに、そういう結果になりましたよね。
そのあと、井伊直弼本人が、死んだ後しばらく死を発表してもらえず「病気」扱いで登城までしたことになっていたそうなので…。歴史って意地悪ですよホント。
>「そのとき歴史が動いた」
わっタイムリーだ。見ます見ます!
>桃太郎の途方もない夢、阿部ちゃんの町娘との火遊び、赤鬼と女スパイ の豪華3本立てで
その組みあわせが凄い…というかちょっと脈絡が薄い気もしますけど。でも楽しみです。
http://sfurrow.hp.infoseek.co.jp/bentendo.jpg
たか女は山本陽子さん始め何人かの女優さんがその後も演じられたようですが、やっぱり初代の淡島千景さんが印象的ですね~
でも桃太郎亡き後の新キャラ・・・堺引越しセンター あれには大笑いさせていただきました。
庵主様はネ-ミングの達人です。 江戸の景色の中に唐突と現れる「引越し」&「センター」という横文字
この絶妙の取り合わせがグ-!
とはいえ、もうこの人も出番ないんでしょうか 新たな新キャラネ-ミングまたお願いしますね。
さて上様が死んでから一ヶ月も喪が伏せられた謎
最期だけは 死せる孔明 生ける仲達を走らせる の孔明、、や武田信玄並みの扱い やはり本当は凄いお方だったんですかね(笑)
実はこの時期、、、7月6日 徳川家定死去 その前日が 押しかけ登場の処罰発表
そして、この間にも並行して朝廷へ無断調印の言い訳を京に使者を送ったりしてるわけなんです。
つまり、、、いかに大老といえど御三家を処罰するのは僭越であり(実際はそうなんだけど)建前としても上様のご意向としたいらしいです。
そのためには、いかに暗愚といえど上様には危篤であったり死んでいることになっては不味いらしいのです
だから、その持っている威光を利用して死亡時期をずらすというのは孔明、信玄とまったく同じなわけなんです。 これも納得
おなじみ仮説第二弾でした。
ところで 嗚呼、、桃太郎追悼企画 が、7月23日(水) その時歴史が動いた でやります。
http://www.nhk.or.jp/sonotoki/sonotoki_yotei.html
桃太郎の途方もない夢、阿部ちゃんの町娘との火遊び、赤鬼と女スパイ の豪華3本立てです!(←なんか、この表現 売れない映画の宣伝みたいで逆に安っぽいですね、、、笑)
私として何より嬉しいのは 赤鬼と女スパイ 、、、つまり 村山たか女のことです。
最近、この人を調べれば調べるほど俄然興味が出てきたので、このタイミン「グ」-はグ-! グ-!なわけです。
栄えある大河第一作「花の生涯」で淡島千景さんが演じられた役ですね
生涯を井伊直弼に尽くし、京では女スパイとして活躍し 桜田門の後、、井伊と長野の2人を失った後は、反対派の武士に自身も辱められ、さらに目の前で息子を殺される・・・・・と書いてるだけでも壮絶な人生で胸が痛みます
安政の大獄のもたらしたもの、、月照さんと西郷さんの話もそうですが、両派ともに こういう悲しくも美しい話が一杯あるんですね・・・
最期に「花の生涯」の主題歌聞きたくて巡ってたらいいものを見つけました
大河に、たっぷり浸れます 大河ドラマ OP曲集 昭和編 http://www.nicovideo.jp/watch/sm2236611
棺桶の扱いは、話題ですね~(笑)
敢えて触れない、と思ってましたが、みなさん静かに疑問におもってらしたようで
>その人がドンと御前に置いたとたん、その場にいた御家人衆が全員鼻を押さえてむせていましたね
去年の「風林火山」でも、首(寺島進の^^;)が入った桶を山本勘助が空けたとたん、見せられた親類の者がウッと鼻を覆ってのけぞる、という描写がありましたが、あの首はたしか塩漬けでした。
やはり、どう考えても、柩にとりすがって泣くのは無理だと思います。首だけじゃないしね"^_^"。
>実はあれは、手の中に隠し持った毒薬入り小型注射器で、桃太郎にトドメをさした
あああ…あるかもしれない!
お志賀の上様毒殺説とならぶミステリーですね。
じっさい、なんで死んだんでしょう。毒殺?
当時コレラが流行っていたんで、コレラ死の説もあるそうですが、江戸の疫病がそんなに早く薩摩に届くか?
ほんとに嘆願書でも出しましょうかねー。
とりあえずは今週土曜日の「チューボーですよ」を見なくてはね。
> それと、立方体を目の高さより上に飾っているあたり、先だっての「ハリス会見」のお立ち台と無関係ではないような気がして、あれは、この立方体への含みだったのか?とさらに余計なことを考えてしまいました…。
私も同じことを考えていました。
もしや、もったいないからせっかく作ったお立ち台セットを使い回し??(ありえん)
少々うろ覚えなんですが・・・
昔々、「草燃える」で、義経の首級が頼朝に差し出されるシーンがあって、
お首は酒漬けにされていたんですが、その人がドンと御前に置いたとたん、
その場にいた御家人衆が全員鼻を押さえてむせていましたね。
うーん、上様がトップモデル並みの8or9頭身だったとしたら・・・それの何倍のお肉があの立方体の中に・・・
あと、お久しぶりのファントム久光公♪
桃太郎最期の折、「あにうえぇぇ」と手を握りしめた久光公、
実はあれは、手の中に隠し持った毒薬入り小型注射器で、桃太郎にトドメをさした瞬間なのでした・・・なんちゃって。
それにしても脚気って怖い病気なんですね。知りませんでした。
>「おそれいりたてまつりまする~」のリフレインがツボでツボで
ikasama4さんのところに、素晴らしいイラストが掲載されています。
爆笑しすぎて、この回の内容を全て忘れてしまいそうになったほど!
>苦手な斉昭もいいパパに見えたわ
なんか、パパに言いたいことが一杯ありそうでしたよね…。
そういうところも、表にださず、さりげなく仄めかす感じもお上手だわ。
もう一人のジュニア(三田村。@橋本左内)は、今回せりふがカットされたらしく、口ぱくで、かわいそうでした^^;
>酒に漬けるって方法を聞いたことがあるな
塩よりは良い…?
防腐効果を考えると、やっぱり焼酎系ですか。
あ、酢でもよい?(オイ)
往年の「ムネオハウス」が脳裏をよぎりました。
いやホント、誰か「ヒコネハウス」作ってくれません?(他力本願)
よっしーのセリフは少ないけど、
私の妄想では饒舌でございます(これが演技ってもんですネ)
父子のシーンは最高でした。
苦手な斉昭もいいパパに見えたわ。
棺桶は…酒に漬けるって方法を聞いたことがあるな。
いや今回そうかどうかは知りませんが、
それにしたって、ねぇ…
ひえ~、怖すぎます。
たぶん、お志賀もあの時点では上様の死を知らないんだろうとは思いますが、念を入れて「腹にいちもつありそうな」不気味キャラをつくったのだから、なんらかのオチをつけて欲しいですよね。
>これも実父ゆずりで演技が上手い
上手いですよね!かなり複雑な演技を要求されているだと思うんですが、よくコナすな~と。
本人の演技力が前に出てくると、面白いモンで、せりふが無かったときのように、お父さんソックリには見えなくなります。
とかいって、どこが佐久間良子にも似てるかなあ?と面影を探したり(笑)。
実はお志賀が砒素を盛っていたので、遺骨に砒素が蓄積していて、夜中にこっそり骨をかじったお志賀も後追い心中・・・という妄想をしてたのですが、行き過ぎた。
水戸親子の会話場面も地味でしたが見ごたえありましたよね。慶喜は父に対しても従順ではないのですが、やはり実父だけあって、他の人に対するような警戒的な仮面は取れていて、わりと素を見せている。このあたり、これも実父ゆずりで演技が上手い。
>古代の「殯」的な流れが江戸時代(も末期)にもあったのですね
ほんとうに。高貴に近づくほど、原始の闇を色濃く残しているといいますか。天皇家でも、昭和天皇のときは、形式的に殯のような儀式を踏んだようですし。今も絶えてはいないんですね。
文化人類学的には興味深くても、現実問題!想像すると、涙もなにも引っ込んでしまいますね。
あの立方体の中は…
形からいって、「座棺」だと思われますが、あの箱のなかに、桶みたいなのが収められているんでしょーか?
なんか、形状がねー、モダンアートの墓石みたいで。
それと、立方体を目の高さより上に飾っているあたり、先だっての「ハリス会見」のお立ち台と無関係ではないような気がして、あれは、この立方体への含みだったのか?とさらに余計なことを考えてしまいました…。
>この人もどうなったのでしょうか、江戸まで運んだのでしょうか
運んだみたいですよ…。
それも、「慣例により、1ヶ月後の発喪」のあと、運搬。
たいへんだったでしょうね…いろいろと。運ぶ係りも。
今回はとにかく、“死後1ヶ月の棺桶”ばかりに心がとらわれてました。
いや~、古代の「殯」的な流れが江戸時代(も末期)にもあったのですね。
しかしあの暑そうな時期!臭いは・ハエは?
塩につけたり、はしてないんですよね。
もう、篤姫が棺桶に近づくにつれて「ぎゃ~!!」と悲鳴をあげつつ見てました。
そして、時期将軍…この人は客死ですよね。
この人もどうなったのでしょうか、江戸まで運んだのでしょうか!?気になります。
>これでドラマ自体、時間が止まってしまってましたねぇ
ええ(笑)。なんかこう、表と奥で流れている時間がまったく違う感じなので、今週は、ちゃんと参考書を開いてフォローが必要でした。
しかし、まったく激動の半年だったんですね。上様の棺桶を1ヶ月も放置しておいたら、存在自体を忘れてしまいそうなほど(笑)。
志賀さんの美声は、どこに出ても「お?」と気づいてしまいますね。老中などはピッタリですが、もっといい役で出ていただきたいな~。せめて、間部詮勝とか安藤信正くらいには(←って全然良い役じゃない?)
嘆願にこたえ、大晦日の紅白前に「あなたがえらぶアンコール さようなら上様『篤姫第27話』」とかいって放送されたりして。
あ…それってなんかデジャ・ヴ…
篤姫の中では養父の死
そして養父が使命を果たせない自分を許してくれた事
そして愛する者の死
これでドラマ自体、時間が止まってしまってましたねぇ(笑)
それにしても久世さんが志賀さんとはちょっと驚きました。
(TBS日曜9時のドラマも見てるので(; ̄∀ ̄)ゞ)
さて、次回から第二部
次なる将軍・家茂の登場で
篤姫が後見人って事は義理とはいえ
母と息子って形になりますからねぇ。
ここに井伊が加わってどうなることやら
かなり楽しみです( ̄▽ ̄)
>ナレーションは、奈良岡朋子から変わって堺雅人がつとめます。(←ウソです)
NHKに嘆願してみますかね(笑)