皆様こんばんは。今週は、11時からのダウントン・アビーが拡大スペシャルで80分もあり、コッテリと堪能したまま眠りについたため、その前に見た「花燃ゆ」のことはほとんど覚えていないという困った状態の庵主でございます。
しかしああ転ぶとは思いませんでしたね。可哀想なこじらせ女のメアリー。やっとオスマン帝国腹上死の呪いが自然消滅しかけたところで、マシューの元カノの亡霊を背負い込むことになってしまって、なんでまたこんなことに…。さらに、てっきりあの方が天に召されて退場なのかとおもったら思わぬ人が悲劇的な退場をしたり、殿様が女中にお手を付けるか付けないかのサスペンスあったり、尻軽女中の私生児の認知騒動、末娘と運転手の駆け落ち騒動、アンナとベイツの電撃結婚、トーマスの不屈の復活、そして安定のバイオレット様無双と、80分の間にどんだけ山や谷があるんだ。
…え…? ああ…花燃ゆの話でしたね。
いやあ…… 英国大河ドラマがあまりにも濃かったんで、ほとんど存在の耐えられない軽さに思い出すのも一苦労な第6回でございました。
英国版は、あれだね、やっぱり海を越えてブームを巻き起こすだけの力があるよね。とくに群像劇のポテンシャルを存分に見せつけてる気がします。多くの登場人物の関係がもつれにもつれて、どんどん濃くなっていく。伏線の射程も長くて、何本もある伏線をたぐりながら長いドラマを見る喜びにひたることができる。
これはまさに大河ドラマの醍醐味なんですよね、本来は。11時台に外国から借りてきたドラマで大河の喜びを堪能させておいて、本家の8時台に朝ドラみたいなものやってちゃしょうがないだろうよ。
と、ますますフラストレーションがたまる安定の朝ドラクオリティでございましたが、まあ、脚本自体はだいぶマシになってるとは思います。この前のおみくじの話なんか、もう早くも見放し寸前までいったことを思えば。
といっても、ダウントン・アビーに負けてあまり覚えてないんですけど、なんとかやってみましょう。第6回「女囚さそり」…じゃないや、「女囚の秘密」を見ます。
○高須久子登場と、グループホーム野山獄
生涯一童貞・吉田松陰の人生をいろどる唯一の女性、高須久子が登場します。この役は、前回NHKドラマに登場した時は天海祐希さんが演じていました。それがすごく凛として美しかったので、ながらくこの女性は天海さんがテッパンで(その間にドラマに登場したこともなかったし)、井川遥さんの久子が登場したときには、あまりに色っぽすぎて少々目のやり場にこまりました。
身分低き者との不貞の咎で野山獄に入獄している高須久子は、べつに有罪判決をうけたわけではなくて、家族が入居費を支払って獄に軟禁しているわけですね。岩倉獄とちがい、野山獄に入ってる人はそれなりに身分も高いし裕福なので、大概がこの手の有料入居者です。
最初の頃、生きては出られぬ~とか言って雰囲気もおどろおどろしく、寅次郎も一時蓬髪垢面のやさぐれた外見になったのが嘘みたい。ひろびろとしたパティオに陽光の差し込む野山獄は、檻の入り口も日中は施錠もされず出入り自由。暇つぶしには俳句や書画のカルチャー教室、家族や面会人も自由に個室に出入りでき、面会専用のデイルームも完備。デイルームは日当たりよく眺めもよい二階にあり、面会中はもちろん監視なんかつきません。プライベートな話も、密談もし放題です。
ってなんだこの環境の良さ。獄というよりグループホーム状態ではないですか。
じっさい野山獄は、こういう、上級武士の家の厄介者を預かる、共同運営の座敷牢みたいな性格のものだったらしいですが、それにしてもユルユルです。だいたい、牢屋に監禁してる人を、監視もなく窓の空いた二階にあげるってのが矛盾してる。
まあ、こんな居心地良い牢なら逃げる囚人もいないと思いますけどね。高須久子は、いちおう松陰の人生で唯一接点のあった女性ということになってますが、今週見たかぎりべつに両者興味はなさそうで、接点があったのは妹の文ちゃんのほうでした。
それもめちゃくちゃで、牢屋にチョロチョロ出入りしている文ちゃんを見て、家に使いを頼みたい、門前払いされても水ぶっかけられても、なにをされても何度でも行ってください、と無茶ぶりする久子さま。なぜか断れずに高須家にアタックを繰り返す文ちゃん。
そのうち久子さまの実の娘がブチ切れて、二度と使いを寄越すんじゃないと、野山獄に怒鳴り込んできて母子の再会が叶います。文ちゃんのお蔭で。わたしを何度も家にいかせて娘さんをイライラさせて、ブチ切れて怒鳴り込んでくるように仕向けたのでしょう……って、なんだそれ。怒るとこじゃないのか、ふつう。
そう、今週は完全朝ドラフォーマットで、一週間かけてヒロインがよそんちの家庭事情に介入し、頑固な相手をあの手この手で落として、母子の和解を取り持って、めでたしめでたしの手柄話。こういうの今さら大河ドラマでやる必要あるのか。朝の8時台に、ディテールが違うだけで骨格はほとんど同じのこの手の話を、延々繰り返してやってるだけではまだ足りんのか。
「女囚の秘密」ってサブタイも看板倒れもいいとこで、高須久子が投獄されるにいたった「不貞」の真実が本来の「秘密」でしょうに、憎まれてもなんでも娘に会いたいと思って、行きずりの文ちゃんをダシにして牢屋に呼び出すのが「秘密」ってなんなのそれ。
ほんと、ダウントンアビーみたいに、それぞれのキャラクターに、ぜんぶ事情の違う、ベタだけど複雑な問題を絡めて、それがまた縦横に絡み合う…みたいなドラマができないものかと思います。大河ドラマは1年もあるのに、似たような話を1話完結で50回繰り返して何が面白いんだ。
○魔法少女文ちゃん
前回、あまりにもこの杉文って娘が主人公である説得力が薄い…井上真央ちゃんに文句はないんだけど、と言いましたが、今週当たり、なんとなく意図が読めてきた気がします。
ようするに、文ちゃんをイタコ状態にして幕末有名人の口寄せをやりたいわけだな。なんだかわかんないけどみんな文ちゃんと会うと心を開いて、個人の事情をペラペラと喋りだすので、その伝で、たくさんいる長州の幕末人の事情を、1話完結で50回繰り返せば大河ドラマが1丁上がり、というわけですか。
いやいやいや、そうはいかの金玉なんですよ、大河ドラマっていうのはもっと……と、いろいろ言いたいのは山々なんですが、とりあえずこれでも、あの背景説明ゼロの寅次郎放浪旅、意味不明のおみくじエピソード、などでアタマを抱えて退散寸前になった序盤3,4回よりマシにはちがいない。そんなもんで満足するほどハードルが下がってる自分が心配になりますが、とりあえず、見ると決めた以上はこれで満足しなきゃどうにもなりません。
今回は、文ちゃんが富永有隣に筆を差し入れたことから野山獄で書道教室が流行り出し、みんなが学習意欲に火をつけられて、寅次郎の白熱教室が開講するにいたった…という話がサイドストーリーでしたが、野山獄が和気藹々サークル活動状態になったのも、「しいていえばお前の筆が原因」という落とし方も、能天気っつうか、まったく疑問の余地が無くて、ほとんど学園ドラマの世界です。
返す返すも残念なんだけど、井上真央ちゃんはいいんだよね…。これが大河ドラマでさえなかったら……。
○小田村伊之助の残念道
小田村伊之助は、今週も残念クオリティが全開してましたが、この人はこれでいいんでしょうか。今のところ、やることなすことズレていて、ひとりで力んでるわりに、空気も読めず回りを凍らせている困った人、という印象なんだけど。
まあ、そういうキャラだというならそれでいいけど、なんかまた大沢たかおの芸歴に残念の歴史を刻みそうな気します、この役。
今週は、お殿様の御前にあがって居並ぶ重役の前で「西国の諸藩はもう西洋軍備さ整えでいる!長州も後れを取ってはなんねえ!!」と、あ、ちょっとお国訛りが別の国になっちゃったけど(笑)、とにかくどっかよそのお兄様がかぶるようなこと言ってプレゼンし、重役の椋梨藤太様に「まずはお国大事であろうっ!!」とか言われて叱られる場面が見せ場だったよう。そういえば、なんか椋梨様が叱るときに、突然ドシャッ!バシュッッ!!と意味不明の効果音が鳴り響いたのは、あれはなんだったんです??
細かいようだけど、最近の大河ドラマってこういうヘンな演出するよね。突然スローモーションやストップモーションになったり、意味のない効果音とか。なにを狙ってやってるのか、ホントわかんないのですが。
そんで最後は、野山獄で講義を始めた寅次郎の不屈さに感動し、オレも自分の生き方をみつける!自分の道を見つけるまで寅次郎には会わないっ!!とかなんとか無意味にアツい決意をして力瘤を作って終り、なんですが、寅次郎に会っても逢わなくても、この人の生き方とやらに、格別良い効果も悪影響もないような気がします。
○イケメン大河の看板も…
ほとんど捨てカンと化してる感がありますが…。
自慢のイケメンたちが登場する前から「バカにすんじゃねえよ」みたいに女性視聴者にそっぽを向かれ、最低視聴率を更新し続けていることが巷の話題になってるようですが、そんなこと今更…ねえ。「視聴者をバカにすんじゃねえよ」なんてことは、わたしは自慢するわけじゃないけど篤姫の時から言ってんのよ。毎年毎年毎年。もう開き直りの境地に達し、最近じゃ大河がどこまでズレた視聴者サービスをやって空気を盛り下げるかがウオッチングの楽しみです。
まあ、ここまで視聴者の需要とドラマの必死さがズレたのも、大河ドラマの迷走が行くところまで行きついたのだと思って、その迷走のゴールを見届けたい気もします。視聴意欲が続く限りですが。
というわけで、これから登場のイケメンなんぞ出る前からどうでもいいので、わたしの視聴の楽しみはもっぱら富永有隣さまと、ヒガシの桂小五郎だけですね。あとひとりくらいアイキャッチャーがいてもいいかな。とりあえず期待してみっか、高良健吾君の高杉晋作にでも。
そんでは今週はこのへんで。また来週!
しかしああ転ぶとは思いませんでしたね。可哀想なこじらせ女のメアリー。やっとオスマン帝国腹上死の呪いが自然消滅しかけたところで、マシューの元カノの亡霊を背負い込むことになってしまって、なんでまたこんなことに…。さらに、てっきりあの方が天に召されて退場なのかとおもったら思わぬ人が悲劇的な退場をしたり、殿様が女中にお手を付けるか付けないかのサスペンスあったり、尻軽女中の私生児の認知騒動、末娘と運転手の駆け落ち騒動、アンナとベイツの電撃結婚、トーマスの不屈の復活、そして安定のバイオレット様無双と、80分の間にどんだけ山や谷があるんだ。
…え…? ああ…花燃ゆの話でしたね。
いやあ…… 英国大河ドラマがあまりにも濃かったんで、ほとんど存在の耐えられない軽さに思い出すのも一苦労な第6回でございました。
英国版は、あれだね、やっぱり海を越えてブームを巻き起こすだけの力があるよね。とくに群像劇のポテンシャルを存分に見せつけてる気がします。多くの登場人物の関係がもつれにもつれて、どんどん濃くなっていく。伏線の射程も長くて、何本もある伏線をたぐりながら長いドラマを見る喜びにひたることができる。
これはまさに大河ドラマの醍醐味なんですよね、本来は。11時台に外国から借りてきたドラマで大河の喜びを堪能させておいて、本家の8時台に朝ドラみたいなものやってちゃしょうがないだろうよ。
と、ますますフラストレーションがたまる安定の朝ドラクオリティでございましたが、まあ、脚本自体はだいぶマシになってるとは思います。この前のおみくじの話なんか、もう早くも見放し寸前までいったことを思えば。
といっても、ダウントン・アビーに負けてあまり覚えてないんですけど、なんとかやってみましょう。第6回「女囚さそり」…じゃないや、「女囚の秘密」を見ます。
○高須久子登場と、グループホーム野山獄
生涯一童貞・吉田松陰の人生をいろどる唯一の女性、高須久子が登場します。この役は、前回NHKドラマに登場した時は天海祐希さんが演じていました。それがすごく凛として美しかったので、ながらくこの女性は天海さんがテッパンで(その間にドラマに登場したこともなかったし)、井川遥さんの久子が登場したときには、あまりに色っぽすぎて少々目のやり場にこまりました。
身分低き者との不貞の咎で野山獄に入獄している高須久子は、べつに有罪判決をうけたわけではなくて、家族が入居費を支払って獄に軟禁しているわけですね。岩倉獄とちがい、野山獄に入ってる人はそれなりに身分も高いし裕福なので、大概がこの手の有料入居者です。
最初の頃、生きては出られぬ~とか言って雰囲気もおどろおどろしく、寅次郎も一時蓬髪垢面のやさぐれた外見になったのが嘘みたい。ひろびろとしたパティオに陽光の差し込む野山獄は、檻の入り口も日中は施錠もされず出入り自由。暇つぶしには俳句や書画のカルチャー教室、家族や面会人も自由に個室に出入りでき、面会専用のデイルームも完備。デイルームは日当たりよく眺めもよい二階にあり、面会中はもちろん監視なんかつきません。プライベートな話も、密談もし放題です。
ってなんだこの環境の良さ。獄というよりグループホーム状態ではないですか。
じっさい野山獄は、こういう、上級武士の家の厄介者を預かる、共同運営の座敷牢みたいな性格のものだったらしいですが、それにしてもユルユルです。だいたい、牢屋に監禁してる人を、監視もなく窓の空いた二階にあげるってのが矛盾してる。
まあ、こんな居心地良い牢なら逃げる囚人もいないと思いますけどね。高須久子は、いちおう松陰の人生で唯一接点のあった女性ということになってますが、今週見たかぎりべつに両者興味はなさそうで、接点があったのは妹の文ちゃんのほうでした。
それもめちゃくちゃで、牢屋にチョロチョロ出入りしている文ちゃんを見て、家に使いを頼みたい、門前払いされても水ぶっかけられても、なにをされても何度でも行ってください、と無茶ぶりする久子さま。なぜか断れずに高須家にアタックを繰り返す文ちゃん。
そのうち久子さまの実の娘がブチ切れて、二度と使いを寄越すんじゃないと、野山獄に怒鳴り込んできて母子の再会が叶います。文ちゃんのお蔭で。わたしを何度も家にいかせて娘さんをイライラさせて、ブチ切れて怒鳴り込んでくるように仕向けたのでしょう……って、なんだそれ。怒るとこじゃないのか、ふつう。
そう、今週は完全朝ドラフォーマットで、一週間かけてヒロインがよそんちの家庭事情に介入し、頑固な相手をあの手この手で落として、母子の和解を取り持って、めでたしめでたしの手柄話。こういうの今さら大河ドラマでやる必要あるのか。朝の8時台に、ディテールが違うだけで骨格はほとんど同じのこの手の話を、延々繰り返してやってるだけではまだ足りんのか。
「女囚の秘密」ってサブタイも看板倒れもいいとこで、高須久子が投獄されるにいたった「不貞」の真実が本来の「秘密」でしょうに、憎まれてもなんでも娘に会いたいと思って、行きずりの文ちゃんをダシにして牢屋に呼び出すのが「秘密」ってなんなのそれ。
ほんと、ダウントンアビーみたいに、それぞれのキャラクターに、ぜんぶ事情の違う、ベタだけど複雑な問題を絡めて、それがまた縦横に絡み合う…みたいなドラマができないものかと思います。大河ドラマは1年もあるのに、似たような話を1話完結で50回繰り返して何が面白いんだ。
○魔法少女文ちゃん
前回、あまりにもこの杉文って娘が主人公である説得力が薄い…井上真央ちゃんに文句はないんだけど、と言いましたが、今週当たり、なんとなく意図が読めてきた気がします。
ようするに、文ちゃんをイタコ状態にして幕末有名人の口寄せをやりたいわけだな。なんだかわかんないけどみんな文ちゃんと会うと心を開いて、個人の事情をペラペラと喋りだすので、その伝で、たくさんいる長州の幕末人の事情を、1話完結で50回繰り返せば大河ドラマが1丁上がり、というわけですか。
いやいやいや、そうはいかの金玉なんですよ、大河ドラマっていうのはもっと……と、いろいろ言いたいのは山々なんですが、とりあえずこれでも、あの背景説明ゼロの寅次郎放浪旅、意味不明のおみくじエピソード、などでアタマを抱えて退散寸前になった序盤3,4回よりマシにはちがいない。そんなもんで満足するほどハードルが下がってる自分が心配になりますが、とりあえず、見ると決めた以上はこれで満足しなきゃどうにもなりません。
今回は、文ちゃんが富永有隣に筆を差し入れたことから野山獄で書道教室が流行り出し、みんなが学習意欲に火をつけられて、寅次郎の白熱教室が開講するにいたった…という話がサイドストーリーでしたが、野山獄が和気藹々サークル活動状態になったのも、「しいていえばお前の筆が原因」という落とし方も、能天気っつうか、まったく疑問の余地が無くて、ほとんど学園ドラマの世界です。
返す返すも残念なんだけど、井上真央ちゃんはいいんだよね…。これが大河ドラマでさえなかったら……。
○小田村伊之助の残念道
小田村伊之助は、今週も残念クオリティが全開してましたが、この人はこれでいいんでしょうか。今のところ、やることなすことズレていて、ひとりで力んでるわりに、空気も読めず回りを凍らせている困った人、という印象なんだけど。
まあ、そういうキャラだというならそれでいいけど、なんかまた大沢たかおの芸歴に残念の歴史を刻みそうな気します、この役。
今週は、お殿様の御前にあがって居並ぶ重役の前で「西国の諸藩はもう西洋軍備さ整えでいる!長州も後れを取ってはなんねえ!!」と、あ、ちょっとお国訛りが別の国になっちゃったけど(笑)、とにかくどっかよそのお兄様がかぶるようなこと言ってプレゼンし、重役の椋梨藤太様に「まずはお国大事であろうっ!!」とか言われて叱られる場面が見せ場だったよう。そういえば、なんか椋梨様が叱るときに、突然ドシャッ!バシュッッ!!と意味不明の効果音が鳴り響いたのは、あれはなんだったんです??
細かいようだけど、最近の大河ドラマってこういうヘンな演出するよね。突然スローモーションやストップモーションになったり、意味のない効果音とか。なにを狙ってやってるのか、ホントわかんないのですが。
そんで最後は、野山獄で講義を始めた寅次郎の不屈さに感動し、オレも自分の生き方をみつける!自分の道を見つけるまで寅次郎には会わないっ!!とかなんとか無意味にアツい決意をして力瘤を作って終り、なんですが、寅次郎に会っても逢わなくても、この人の生き方とやらに、格別良い効果も悪影響もないような気がします。
○イケメン大河の看板も…
ほとんど捨てカンと化してる感がありますが…。
自慢のイケメンたちが登場する前から「バカにすんじゃねえよ」みたいに女性視聴者にそっぽを向かれ、最低視聴率を更新し続けていることが巷の話題になってるようですが、そんなこと今更…ねえ。「視聴者をバカにすんじゃねえよ」なんてことは、わたしは自慢するわけじゃないけど篤姫の時から言ってんのよ。毎年毎年毎年。もう開き直りの境地に達し、最近じゃ大河がどこまでズレた視聴者サービスをやって空気を盛り下げるかがウオッチングの楽しみです。
まあ、ここまで視聴者の需要とドラマの必死さがズレたのも、大河ドラマの迷走が行くところまで行きついたのだと思って、その迷走のゴールを見届けたい気もします。視聴意欲が続く限りですが。
というわけで、これから登場のイケメンなんぞ出る前からどうでもいいので、わたしの視聴の楽しみはもっぱら富永有隣さまと、ヒガシの桂小五郎だけですね。あとひとりくらいアイキャッチャーがいてもいいかな。とりあえず期待してみっか、高良健吾君の高杉晋作にでも。
そんでは今週はこのへんで。また来週!
大沢さんが悪いわけじゃないんだけどね~この残念感は何なんでしょうね~脚本・監督に対する選球眼の問題なのかなぁ、『アテルイ』の時とかも思ったけど、あまりにも天然なヒューマニズムが表に出過ぎてスベっているというのか。ご本人は、それが自分の芸風と思って満足しているのでしょうか。むしろ、その「すべり」を上手に生かした作品でコメディ的キャラを伸ばせばいいのに。『相棒』の陣川くんみたいな。
高須久子は勤王の女闘士だと思っていた私の幕末基礎知識の無さに愕然。誰と間違えてたんだろう。っていうか、これから松陰の教育で目覚めるのか?
でも野山獄の日常がユル~く描かれるのもそれなりに面白いですよね。この調子で学園ドラマみたいに囚人たち一人一人やっていくのかな。(品川徹さん期待)
Dアビーのヴァイオレット様、私も本当に脱帽です。タイムスリップしてお仕えしたい。蓄音機を「危険物」と言っていた時には、単なる19世紀的旧弊ぶりで笑いをとっただけかと思いましたが、その蓄音機の音楽がきっかけで、マシューとメアリが呪いを背負わされてしまったわけですから、危険物と見抜いていたヴァイオレット様はすごい慧眼だったのよね~~
せっかく松陰先生や長州がメインの今年の大河ですが、どうなる事でしょうか…。
井上真央の演技は私も良いなと思います。
普通のドラマとしては悪くないかも…と思えるのですが…。
朝ドラが好評だから大河も朝ドラ風にしているのでしょうかね…。
英国のダウントンアビーが面白すぎて、同じ日曜の夜に見ると、どうしても花燃ゆは印象が薄くなってしまいますね。
今回のダウントンもあれだけたくさんのエピソードをまとめている事に驚かされます。
今後の展開も本当に楽しみです。
(結局、ダウントンの話になってしまいました…)
本当に、あのきれいに障子の張られた2階のデイルームで交わされた密謀が問題を起こしたら、あの人のいい牢役人さんは切腹になるのでしょうか。
高須久子について詳しいことは知りませんが、天海祐希さんの演じた高須久子には、当時の社会から逸脱してしまった女性の大きさや哀しさが感じられ、松陰と共鳴し合った理由が納得できます。
今回のように完璧にホームドラマでは、登場させる意味さえ疑問です。
今年は毎回、アラ探しばかりしながら見てしまいますが、今週は本田さんの悪相(!)にこめられたものと、品川さんの凄味にちょっと救われた気がしました。見たいのはこれだよなぁ、と。
6話は一応2度見たのですが、キツかったです
文ちゃんの手柄話より、松陰先生や塾生達が今、何をしてるのか、何を考えているのか、これからの伏線も含めて出して欲しいけど、あくまで主役は文ちゃんと小田村さんなので、見ていてモドカシイな~というのが感想です。
松下塾編もあまり期待しない方がいいのかな
ダウントンアビーがとても楽しそうなので見たくなりましたw今からでも間に合うかしら?(ドキドキ)
「こじらせ女」のメアリーって、思わず吹き出してしまいました。あまりにその通り過ぎて・・・。
いつもこのドラマを見てて思うことは、日本の君主制ってなんていうか「主君と一心同体!」「死しても御伴つかまつる!」的なんだけど、ヨーロッパでは執事にしろメイドにしろ「仕えてる」んだけど、とっても職業的というか、自分のプライドを持っていますよね。日本は農民が地べたに頭こすりつけて「へへえ~!」とひれ伏し目も合わせ無いのに対し、ダウントン領民はせいぜい帽子をとって「おお、旦那がいらした」ぐらいの雰囲気じゃないですか?
日本じゃ、領主の御姫様と馬の口取りが好きあって結婚なんて、ありえないですもん!
イギリスの身分制度が厳しいっていっても、日本ほどじゃない気がしますね。
がっぷりくらいついて見ていると、横からツレが「これ、どういう話?」って聞いてきたんですけど「・・・・う」答えられない!「6つくらいの話が同時進行してて、簡単に説明できない」と答えたんですけど(笑
こちらの方がすごく大河的だというのはよくわかります。
これ、谷崎潤一郎の「細雪」に登場人物が似通ってる気がします。おっとり長女は母親コーラ、しっかり者の次女はメアリ、行遅れ三女はイーディス、奔放な四女はシビルって、まんま当てはまってびっくり!
ダウントンアビー、日本版でもやってくれませんかね~。
旧家とかの設定で。メアリとか吉田羊さんがぴったりそうなんですけど。
「アテルイ」はほんと凄い作品でしたね。わたしは、なんかあまりにも残念すぎて、痛々しさのあまり見のが辛くなってしまい、早々と退散したのが心の傷になってます(笑)。
>誰と間違えてたんだろう?
んっ?勤皇の女闘志といえば野村望東尼かな?
この役は誰が演じるんでしょうね。「花神」では草笛光子さんがとてもお美しくハマってたのですが。
>その蓄音機の音楽がきっかけで、マシューとメアリが呪いを背負わされてしまったわけですから、危険物と見抜いていたヴァイオレット様はすごい慧眼
いや、ご卓見恐れいりました、そうですよね!!蓄音機にそんな暗示があったとは…!!
今週はブランソンの家系を強引に発掘するバイオレット様の台詞がフェードアウトしていくのがツボでしたが、蓄音機のくだりも、さりげないけど凄かったんだ!!
ほんと、井上真央ちゃんはいいなと思うんですけどね…。
なんで朝ドラを日曜の夜にやりたいのか、わけわかりません。それなら大河ドラマを朝やったらどうか、と(笑)。
ダウントン・アビーみたいな人気の洋物ドラマは、ベタに主役に貼りつくんではなく、5つとか6つとかそれ以上とかのエピソードを同時進行させてスパイラル式に話が進んでいくので、目が離せないし、ほんとドラマ的にも厚く感じます。
朝ドラじゃなくて洋ドラを再現すればいいのに、どうせなら…と思います。だれかやらないかしら?
>天海祐希さんの演じた高須久子には、当時の社会から逸脱してしまった女性の大きさや哀しさが感じられ
ほんと、そのとおりでした。高須久子って人は、小説の「世に棲む日日」にもさらっとしか出てこなくて、正直どういう人かイメージもなかったのですけど、あれを見てテッパンになってしまったような。
そこをホームドラマ&ヒロイン手柄話にするか~、と、呆れを通り越して苦笑してしまいましたが、井川さんはきれいで雰囲気はあったと思います。
ほんと、久子のお手玉のくだりから続く最後のシーンなんか、なんかポカーンって感じだったんですけど、本田さんと品川さんがいるお蔭で、なんかちゃんとしたドラマみたいに見えます。顔ってすごい(笑)。
え、2回も見たのですか?すごい!
わたしももう一回見たら、最後の、あの意味不明のお手玉のくだりとか理解できるかな、とも思いますが、週末の再放送を見る気力ないです。
これから松下村塾生が登場してくればちょっとはカラフルになるかもしれませんけど…。
ダウントンアビーは、ハマる人はどっぷりとハマるので、おためしで再来週の(来週は特番で1回お休みということです)放送を見て、よさげだったらDVDなど借りて第1シーズンからご覧になるとよいと思います。それでも10なん話かで、そんなに長くないです。でも、6つか7つくらいのエピソードが常に同時進行しているのですよね。またそれぞれがやけに濃い話なんですよ~。
ほんと、メアリーってどうしてあんなに、いちいち事態をこじらせて面倒なことにしてしまうんでしょう。
>ヨーロッパでは執事にしろメイドにしろ「仕えてる」んだけど、とっても職業的というか、自分のプライドを持っていますよね
そうなんですよ、使用人たちが非常にサバサバとして、主人一家と適度な距離感で、自分たちの役目をたんたんとこなしているチームプレイ感も魅力です。
だからオブライエンとか、女主人に妙にべったり感情的になるのが異質に感じるんだよな…などと、見ながらいろいろ思うところがあります。
海外ドラマの、多数エピソード同時進行スパイラル式って、わたしは「ER」が初体験で、最初はどう見たらいいのかかなり戸惑ったんですけど、慣れるとこっちのほうが深くハマりますね。なんといっても、お気に入りのキャラクターへの愛の深さが、ベタに主人公に貼りつくドラマとはぜんぜんレベルが違ってきます。
伝統的な大河ドラマとは違うんですけど、こういうのを日本の大河でやったら、いがいと親和性があって面白いんじゃないかと思いますよね。「平家物語」なんかまさにそのまんまだし。洋ドラ式のドラマ構成に向いてる気がします。
細雪みたいなドラマも、うん、いいかも。