上発地村から

標高934mぐらい日記

タイ ベトナム旅行記 3日目 自由行動編

2016年04月16日 | Weblog
ベンタン市場では俺も雑貨を購入した。朝からいただいていたベトナムコーヒーを入れる茶こしとポット。ちょっとふっかけられたがそこは御愛嬌、値引き交渉もせずに購入した。っていうかドンが全くピンときてないので言われるがまま支払っただけ、やはり根っからのファーマー、マーチャントには向いていないようだ。その後仕事の終わったS氏と合流、買い付けた雑貨を見せてもらったら、彼の普段の感じからは想像できないほどのかわいい雑貨を仕入れていた。こういうのを見るとあらためてプロってのはすごいなと感心させられる。その後買い付けた商品を置きに一旦タクシーで宿に戻った。
そのまま宿で一時間程休憩、S氏はハードな仕事の疲れもあって、がっつりベットに横たわっていた。(毎回うつぶせで寝ているのだが苦しくないのだろうかね?) 充電したあとは先ず昼飯を食べにS氏一押しの定食屋へ、日本でもはやりの定食屋スタイル、惣菜が入口に陳列してあり、食べたい惣菜を自分で選んで店員さんにお願いしてから席に行って待ってるといった感じ。席はニ階のオープン席の通り沿い側、街の風景が見えるいい席だ。揚げだし豆腐の肉詰め、豚肉の香辛料焼き、魚の甘露煮ぽいのと野菜炒め。スープとライスをつけて豪勢な昼飯を食べたが、満腹だったのに一人五百円にも満たなかった。最後に食べたスイカも美味くてよかったが、手を拭く為にうっかり袋を破いたウエットティッシュが有料だったってのに悔いが残る。
はちきれそうな腹を抱えて僕らは再びベンタン市場に向かう。S氏の買い付けがもう少し残っていたのだ。残りはバックを中心とした夫人用品、小物関係。俺もリュック的なものを探してみたがなかなかいいものがみつからない。ノ―スフェイスと刺繍してあったリュックを手ににとってみたがいわゆるそれはコピー商品だった。どうやらベトナムも垢ぬけしすぎてしまっているようで、ベトナムチックな雰囲気の商品が少なくなってきているようだった。変に垢ぬけてダサかわいいみたいなのがなくなってしまったのだ。そういうことになってくると、社会主義イデオロギーの息のかかったダサさっていうのは貴重かもしれない。ちょっと前の中国人民服とか人民帽みたいに…(あんなの日本じゃYMOしか着てなかったけど)
S氏の買い付け時間中、旅行前のS氏の提案を実行して自由行動してみようと思った。市内見学しながら戦争証跡博物館に一人で行ってみることにしたのだ。最初は歩いていこうと地図を片手に出発したが、行く先行く先でシクロ(人力車)のおっさんやセオム(バイクタクシー)のおっさんに乗ってかないかと声をかけられたが無視(ボッたくられる可能性があるので)とにかく道を聴きながら歩いて向かった。どうやら地図を見間違えていたようで、後で気付いたことだったが宿のすぐ近くまで歩いてきていたようだった。その証拠に朝宝くじを売っていた兄さんに道で偶然バッタリでくわしたのだ。最後はギブアップして優良タクシーに乗ってなんとか無事到着、最初からこれに乗ってればよかったな…
15000ドン(80円)を払って入館、建物の外にはベトナム戦争で使われていた戦車やヘリコプタ―や戦闘機が展示されてあった。館内は涼しく気持ちがよかったが、展示されている写真は決して気持ちのいいものではなかった。ベトナム戦争のしんどい写真、どれもなかなか胸を詰まされるものばかりだった。なかには日本でのベトナム反戦運動を展示してあるブ―スもあった。いわゆるベ平連の写真だ。まあベ平連は後にKGBの援助を受けてたなんて言われているのだが…
ほとんど九割がたと言っていいだろう、白人の観光客で館内は埋め尽くされていた。ここでもタトゥーをいれたお気楽バッパーが多かったが、彼等は一様に神妙な面持ちで展示されているパネルに見入っていた。「正直うちらの国やっちまったなぁ~」って思ってたのかもしれない。アメリカ人だけではなく、西洋人が感じているアジア人への感情はこのパネルをみれば考え直すところが多少なりともあるだろう、俺がもしアメリカ人だったら反省しまくってる。今も俺は西洋人にはコンプレックスはあるし、彼らは彼らでアジア人に対して一目おいてはいるものの、絶対的な優越感をもっていることは明らかだ。でも俺はこの短い足だからこそ無理なく毎日農作業がやれる、ありがたく思わないといけないな…
その後S氏の待つ市場に戻ろうかとも思ったのだが、歩き疲れたのと戦争証跡博物館での重い雰囲気にやられ、先に宿に帰ることにした。途中ウンコを踏んだ事も更に宿への帰巣意欲をかきたてたのだったが…
宿で休んでいるとS氏が帰ってきた、手には大量に買い付けた商品の袋が吊るされていた。その後一休みしてから今度は自分達のお土産を買うためにチョロンの市場へ再度出向いた。そこではベトナムコーヒー豆や蓮茶、ついでにベトナムレタスの野菜種なんかも買って日本に戻る旅支度を整えた。バスに乗って宿への帰り道、途中下車してベトナムマッサージの店に寄る。ベトナムの疲れはベトナムで落とさなければいけない、勝手にそう考えたのだ。サウナではベトナムのハーブが焚かれ汗もしっかりかいた。日中太陽の下でかくべったりした汗とはちがうさわやかな汗だった。その後たっぷり1時間きつめのマッサージをうけた。気持ち良くて途中何度も眠ってしまったようだ。
その後は夕飯に近くの中国料理店で水餃子を食べる、ピータン豆腐もよかったが、豆腐自体はいまいちだった。多分ベトナム人はあんまり豆腐食べないんだろうな。
S氏とはこれが最後の食事なった。中国料理店を出た俺達はタクシーに乗って最後のベトナムの夜を眺めながら宿に到着したのだった。