最初にも書いたとうり旅行記はナマ物だ。そろそろ賞味期限が切れてくるところだが、どうやら体験したことが強烈だったらしくかなりの塩が効いているのか、まだ生なのか…書いていても記憶がすぐ戻ってくるのでまだまだいけそうだ。
ベトナムの朝、目覚まし時計なんかセットしてなかったけど6時には目が覚めた。起きがけに昨晩買って食べたサンドイッチの残りをかじる。スペシャルサンドイッチだと言ってお姉さんは作ってくれてたけど、材料ケースにはハムもソーセージも残っていなかったからこれは残りものイッチという事だろうな、よくよく見ると具材が焼き鳥だった。そんなサンドイッチいままで食べたこと無い…
パンツ一丁から服を着て朝の街に飛び出した。細い住宅街の路地に入りホーチミンの人達の朝を見学、そこここで野菜や魚、肉、果物なんかを広げて露店で売っている。食べることが1日の始まりなんだということがここでは実感できた。並べられた食材を見てるだけですぐに食欲が刺激される。商売をやっている人は女性がほとんどなのだが、その服装やいでたちは実にシックで美しい。タイのような奔放な色使いではないが、社会主義とフランス文化と東南アジアの熱気が入り混じった独特のファッションだ。あんまり愛想がいいっていうことはないんだけど真面目に堅実にやってます感があってすごくいい。アオザイを着た女性やベトナム三度笠(ノンラー)をかぶってる人なんかもベトナムらしくってすごくよかった。
ぼくらはそこの場外市場で目覚めのコーヒーをいただくべく街角オープンベトナムコーヒー店へ。店というか道端で座ってコーヒーをいただくだけのだが、これも昨晩と同じで街の風景を観察するにはこの上無いロケーションだ。これから学校に行こうかという女学生が横を通りすぎて行った、なかなかかわいい、日本では思ったことも無い感覚だ。しばらくすると冷たい蓮茶といっしょにタイ製でない本物のベトナムコーヒーが運ばれてきた、もちろんホットだ。S氏と僕はおもむろにそれをいただく、甘くてほろ苦いそれは朝の寝ぼけた胃袋をシャキッと目覚めさせてくれてとても美味しい。
コーヒーを飲みほした後、刺激された腹を満たすべく住宅街のフォーの露店へ。まだ店は開店したてでおかあさんは用意をはじめたばかりだった。急ぐわけではなかったのでプラスチックの椅子に座って、出勤する小学生を眺めながら朝フォーがでてくるのを待っていた。細い住宅街の路地だったが出勤時間だったらしく日本でいう原付バイクが時折目の前を通り過ぎる。それに混じって宝くじ売りのおっちゃんなんかもいた。わかってるらしく僕ら観光客に異国のくじは勧めてこない。
そうこうしているうちにフォーが運ばれてきた。具材はエビと鶏肉と茹で卵、日本人だと思っておかあさんもスペシャルなトッピングにしてくれたみたいだ、味も抜群!さっきの宝くじ兄ちゃんもここで朝飯をうまそうに食べていた。
その後もう一回食後のコーヒーをいただくべく路地裏ベトナムコーヒーの露店へ、どんだけコーヒー好きなんだと思うがS氏はベトナムコーヒーだったら何杯でも飲めるって豪語していた。そこでは英語が話せるおじいちゃんと仲良くなってしばらく話し込む。俺もカタコトの英語で応戦した。S氏もベトナム語はカタコトで得意じゃないってって言ってたが俺にしてみれば十分喋ってるっての…
その後宿に戻り、体勢を整えてから、今日の仕入れに行くためタクシーに乗った。向かう先はホーチミンの問屋街ビンタン市場だ。優良タクシーはあっという間に市場に到着、まずは必用分だけ日本円をベトナムドンに交換するため両替商にむかった。1円が200ドン 100円が2万ドン 結局最後までドンの金銭感覚に馴染めないままだったが、まあ元々数字に弱いタイプなのでしかたない、俺はとりあえず1万円分を両替、200万ドンという意味不明の桁数になり思考回路はすでに破たんしていた。
S氏はここで馴染みの履物問屋に行き商材を吟味し、そのあいだ俺はまたもや市場をぶらぶら、めずらしい商材にいちいち目を奪われ面白がっていた。S氏のここでの買い付けが終わった後は次のベンタン市場まで路線バスで移動。一回乗るのに5千ドン 単位だけみると高そうだけど日本円では25円、メチャ安なのだ。そんなこんなでベンタン市場へ、お昼前の市場は熱気にあふれ、およそ社会主義国の市場には見えなかった。早速天秤棒にのっかっている生春巻きに目が行ったがそこは我慢我慢、まだまだ先は長い。ここでもS氏は買付の仕事が目的、俺はとにかくなんの役にも立たないので集合場所と集合時間を決めてから、一人ふらっと市場散策にでた。
人間の営みの基本は衣食住、売っている物も服に食材に雑貨。すべてが目を引くものばかりだったが、日本の生活には溶け込みにくいものだなと思った。そんな商品の中で日本に合うものを探し出すのがS氏の仕事、そこの目利きがプロの仕事なんだと思った。めずらしいものは使えない、そういうのは見て楽しむだけなのだ。ただベトナム料理は全然日本でも食べれそうだ。野菜の摂り方が俺の体にあってるような気がする。昨今の熱帯チックな日本の気候はベトナムの食材を欲しているのかもしれないな。そうめんばっか食ってたらダメ、薬味の野菜をもっと豊富にとらないといけないのだ。日本食材はやはり常夏の国に比べれば貧相なのかもしれない。野菜も野菜の格好してるだけで中身に力や本当の意味での栄養が無い気がする。
ただお菓子類はベトナムで食べる気がまったく起こらなかった。日本のスウィーツ、お菓子は世界一のような気がするけど、言い過ぎだろうか?素材をダイレクトに体に取り込む料理とお菓子のような技巧をこらした食べ物とではそれぞれ意味とフィールドが違うのだ。
買付はまだまだ続く
ベトナムの朝、目覚まし時計なんかセットしてなかったけど6時には目が覚めた。起きがけに昨晩買って食べたサンドイッチの残りをかじる。スペシャルサンドイッチだと言ってお姉さんは作ってくれてたけど、材料ケースにはハムもソーセージも残っていなかったからこれは残りものイッチという事だろうな、よくよく見ると具材が焼き鳥だった。そんなサンドイッチいままで食べたこと無い…
パンツ一丁から服を着て朝の街に飛び出した。細い住宅街の路地に入りホーチミンの人達の朝を見学、そこここで野菜や魚、肉、果物なんかを広げて露店で売っている。食べることが1日の始まりなんだということがここでは実感できた。並べられた食材を見てるだけですぐに食欲が刺激される。商売をやっている人は女性がほとんどなのだが、その服装やいでたちは実にシックで美しい。タイのような奔放な色使いではないが、社会主義とフランス文化と東南アジアの熱気が入り混じった独特のファッションだ。あんまり愛想がいいっていうことはないんだけど真面目に堅実にやってます感があってすごくいい。アオザイを着た女性やベトナム三度笠(ノンラー)をかぶってる人なんかもベトナムらしくってすごくよかった。
ぼくらはそこの場外市場で目覚めのコーヒーをいただくべく街角オープンベトナムコーヒー店へ。店というか道端で座ってコーヒーをいただくだけのだが、これも昨晩と同じで街の風景を観察するにはこの上無いロケーションだ。これから学校に行こうかという女学生が横を通りすぎて行った、なかなかかわいい、日本では思ったことも無い感覚だ。しばらくすると冷たい蓮茶といっしょにタイ製でない本物のベトナムコーヒーが運ばれてきた、もちろんホットだ。S氏と僕はおもむろにそれをいただく、甘くてほろ苦いそれは朝の寝ぼけた胃袋をシャキッと目覚めさせてくれてとても美味しい。
コーヒーを飲みほした後、刺激された腹を満たすべく住宅街のフォーの露店へ。まだ店は開店したてでおかあさんは用意をはじめたばかりだった。急ぐわけではなかったのでプラスチックの椅子に座って、出勤する小学生を眺めながら朝フォーがでてくるのを待っていた。細い住宅街の路地だったが出勤時間だったらしく日本でいう原付バイクが時折目の前を通り過ぎる。それに混じって宝くじ売りのおっちゃんなんかもいた。わかってるらしく僕ら観光客に異国のくじは勧めてこない。
そうこうしているうちにフォーが運ばれてきた。具材はエビと鶏肉と茹で卵、日本人だと思っておかあさんもスペシャルなトッピングにしてくれたみたいだ、味も抜群!さっきの宝くじ兄ちゃんもここで朝飯をうまそうに食べていた。
その後もう一回食後のコーヒーをいただくべく路地裏ベトナムコーヒーの露店へ、どんだけコーヒー好きなんだと思うがS氏はベトナムコーヒーだったら何杯でも飲めるって豪語していた。そこでは英語が話せるおじいちゃんと仲良くなってしばらく話し込む。俺もカタコトの英語で応戦した。S氏もベトナム語はカタコトで得意じゃないってって言ってたが俺にしてみれば十分喋ってるっての…
その後宿に戻り、体勢を整えてから、今日の仕入れに行くためタクシーに乗った。向かう先はホーチミンの問屋街ビンタン市場だ。優良タクシーはあっという間に市場に到着、まずは必用分だけ日本円をベトナムドンに交換するため両替商にむかった。1円が200ドン 100円が2万ドン 結局最後までドンの金銭感覚に馴染めないままだったが、まあ元々数字に弱いタイプなのでしかたない、俺はとりあえず1万円分を両替、200万ドンという意味不明の桁数になり思考回路はすでに破たんしていた。
S氏はここで馴染みの履物問屋に行き商材を吟味し、そのあいだ俺はまたもや市場をぶらぶら、めずらしい商材にいちいち目を奪われ面白がっていた。S氏のここでの買い付けが終わった後は次のベンタン市場まで路線バスで移動。一回乗るのに5千ドン 単位だけみると高そうだけど日本円では25円、メチャ安なのだ。そんなこんなでベンタン市場へ、お昼前の市場は熱気にあふれ、およそ社会主義国の市場には見えなかった。早速天秤棒にのっかっている生春巻きに目が行ったがそこは我慢我慢、まだまだ先は長い。ここでもS氏は買付の仕事が目的、俺はとにかくなんの役にも立たないので集合場所と集合時間を決めてから、一人ふらっと市場散策にでた。
人間の営みの基本は衣食住、売っている物も服に食材に雑貨。すべてが目を引くものばかりだったが、日本の生活には溶け込みにくいものだなと思った。そんな商品の中で日本に合うものを探し出すのがS氏の仕事、そこの目利きがプロの仕事なんだと思った。めずらしいものは使えない、そういうのは見て楽しむだけなのだ。ただベトナム料理は全然日本でも食べれそうだ。野菜の摂り方が俺の体にあってるような気がする。昨今の熱帯チックな日本の気候はベトナムの食材を欲しているのかもしれないな。そうめんばっか食ってたらダメ、薬味の野菜をもっと豊富にとらないといけないのだ。日本食材はやはり常夏の国に比べれば貧相なのかもしれない。野菜も野菜の格好してるだけで中身に力や本当の意味での栄養が無い気がする。
ただお菓子類はベトナムで食べる気がまったく起こらなかった。日本のスウィーツ、お菓子は世界一のような気がするけど、言い過ぎだろうか?素材をダイレクトに体に取り込む料理とお菓子のような技巧をこらした食べ物とではそれぞれ意味とフィールドが違うのだ。
買付はまだまだ続く