山本洋三「哀しきピラニア」全文
半紙
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原文は以下通り。
哀しきピラニア
アマゾンの奥の
干あがった川床を
ガチガチ歩いているのはピラニアです
昔は
馬もかじったし
人間の血も飲んだけど
今食べるのは
中身のないタニシだけです
といっても
胃も腸もないのですから
食べたことをそのままポロリと
排泄して
それで食べたことになると
思っているのは
ピラニアだけです
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これはたぶん、大学1年生のころの作。
依然として、幼稚な表現は消えていませんが
内容は、苦いものがあります。
もちろん、ピラニアは、ぼく自身。
今でもたいして変わっていません。