プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

地層処分と地下水

2013-12-20 13:09:00 | 日記
 米国では使用済燃料を「乾式キャスク」に入れ、原発の敷地内(60ヶ所)で保管、(NRCアリソン委員長によると)最終的には(未だ最終処分地すら決まってはいませんが)「地下深くに埋める地層処分が最も適切」とのことです。しかしながら、地層処分には地震や火山活動によるマグマの流入だけでなく致命的な問題点があるようです。(以下、参照・引用は『朝日新聞』)

 ドイツでは、低・中レベルの放射性廃棄物を、ニーダーザクセン州の旧岩塩鉱山アッセの閉山後にドラム缶約12万6千本廃棄しました。地下750メートルの廃棄室に核廃棄物を収納後、岩塩やコックリートで封じましたが、1988年には地下水の流入が発覚しましたが、放置され、連邦政府はやっと2010年になって核廃棄物の全量回収を決めました。総額5,200億円、数十年掛かるとの見通しです。

 廃棄後30年以上経っており、中がどのようになっているかは不明で、昨年1回目のボーリング調査を実施しましたが、部屋まで届きませんでした。地下空間は近くの変動圧力で動き続けており、坑道崩壊の危険性が伴います。現在は枝分かれした坑道に埋め込んだコンクリートの壁を少しづつ掘り進んでは放射線測定を行なう作業が続いているとのことです。

 この地層は「長期間安全」と考えられていたそうで、地層処分には地下水という大きな問題点があるようです。福島第1原発でも地下水の恐ろしさが露呈しましたが、地下何百メートルもの施設には、(廃棄時点では分かっていない場所から)いつ地下水が流入するか分かりません。地下水に浸食されれば、放射性物質が流れ出し、地下水を汚染する「事故」に繋がります。やはり、「乾式キャスク」に入れたまま、(半永久的に)地上で管理・保管するしかないのかも知れません・・・

P.S. (某週刊誌によると)除染時に出た(本来は回収しなければいけない)放射能汚染水を、田畑に垂れ流していたそうです。田畑は管理対象外だそうで、現場を管理する「管理監」と除染を請け負っている業者との「癒着」が根底にあるようです。また、田村市でも除染を受けた家の庭に、除染で出たと思われる放射性廃棄物が(無断で)埋められていたそうです。本来は汚染度を取り除いた後に綺麗な土を入れるのですが、逆に放射性廃棄物を入れられたということです。これでは除染どころのではありません。「違法投棄」です・・・

P.S.2 同じく除染の話ですが、(某報道では)福島県白河市の県営団地で、除染で出た汚染土を、団地内の公園など5ヶ所に、袋に入れたまま放置していたとのことです。その袋の上で、子どもたちが遊んでいたとのことで、余りにも酷過ぎる処理だと思います。線量も0.6μSvもありますから、危険ですし、袋が破れて放射性物質が飛散すると、内部被曝の危険性もあります。これも(業者がしたのでしょうが)、違法投棄に限りなく近いのではないかと思います・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年12月20日)