顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

夏惜しむ…偕楽園公園

2017年08月22日 | 水戸の観光
今年の夏は、8月に入ると天候不順になり日照時間は平年の半分、レジャー関連産業や農作物への影響も心配ですが、季節は流れ戻ることはできず、はや秋の気配濃厚となってきました。

黄花コスモスだけは、例年通りしっかりと過渡期の花畑を彩っています。キク科の一年草でコスモスの仲間ですが、丈はやや低く、黄色やオレンジ色の鮮やかな花を咲かせ生育旺盛なため一部野生化も見られます。

窈窕梅林の一画にひまわり畑、丈の低い品種でしょうか、あまりの日照時間の少なさに腹を立ててお互いそっぽを向いているようです。

同じキク科の黄色でも、印象が強烈なルドベキアと、爽やか薄桃色のカクトラノオ(角虎の尾)、虎の尾のような花の茎の断面が四角いことから名前が付きました。

次々と花が咲くニチニチソウ(日々草)と涼し気な色のブルーサルビア、どちらも花期が長くこの時期の花壇の定番花です。

辛夷の実です。こぶしという名前はデコボコの実の形が、握りこぶしに似ていることからと言われています。

サンゴジュ(珊瑚樹)の真っ赤な実が、旧制水戸高校の暁鐘の鐘楼を彩っています。

向学立志の像、当時のマント姿の水高生はもう萩の花に囲まれています。萩の季語は秋ですが、早くから咲き始めるので、夏萩という季語もあります。



偕楽園の西門を出てすぐの茨城県歴史館の蓮の花も、花より実のほうが多くなりました。確かに別名のハチスの通り、蜂の巣そっくりの実で、中から蜂の子が覗いているようです。やがて熟れた実が穴から飛び出して水中に跳ね落ちる「蓮の実飛ぶ」は秋の季語です。

ひと夏の終わり、生命を燃やし果てたアブラゼミは、最後には蟻の食料となり一生を終わりました。(季語については、この拙ブログで一年前に「蝉の死骸の季語は?」の拙文を載せました。)

働かねば喰えぬ日々草咲けり  佐伯月女
夏萩や志士と呼ばれてみな若き  林  翔
笑つては飛び怒つては飛び蓮實無し  正岡子規

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2 コメント

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今晩は (golfun)
2017-08-24 20:00:50
猛暑が厳しくて家にが籠りがちでしたが
掲載されたキバナコスモスに惹かれました。
見物してきます。
情報ありがとうございました。
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見頃でした! (顎髭仙人)
2017-08-25 07:53:43
涼しい夏からまた猛暑…異常な夏ですが、黄花コスモスは見事に季節を彩っていました。
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