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例年よりずいぶん遅かった桜の開花も、今年は入学式に合わせるように4月第2週に入ると満開になりました。
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追い立てられるように駆け足で撮ったあちこちの桜です。
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水戸城三の丸に残る巨大な堀跡の桜並木は、老木を伐採し世代交代されましたが、桜の名所とされた以前の姿になるのにはもう少しかかりそうです。
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桜並木の奥に見えるのは、水戸藩の剣術の流派のひとつ、北辰一刀流の東武館です。現在でも民間剣道場としては特異な存在として知られています。
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三の丸に建つ茨城県庁の旧庁舎は、昭和5年建築で今も現役、近世ゴシック様式のレンガ張りの重厚な外観はいろんなロケや撮影に使われています。
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旧県庁舎裏の梅林沿いの桜並木は、句会の花見の宴の指定席でした。
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すでに永い歳月が流れてしまったいま、天に昇った懐かしい顔がたくさん浮かんできます。
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水戸城の天然の堀の役目をした千波湖畔の桜並木は約30種750本、ビル群の奥に水戸城址があります。
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湖面の前方の台地は標高差約20mの偕楽園です。水戸城から西へ約3キロの地にある偕楽園は出城的役割も果たしたといわれています。
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逆川緑地は逆川沿いに広がる細長い公園で、水戸藩2代藩主光圀公が敷設した上水道「笠原水道」の水源地があります。
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一級河川の逆川は、両岸に連なる斜面林からの湧水を集めて流量を増し、驚くほどきれいな水が市街地の中を流れています。
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水戸八幡宮は、佐竹義宣公が水戸に居城を移すにあたり造営し、その本殿は国の重要文化財に指定されています。
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拝殿左手には、水戸藩9代藩主斉昭公のお手植えと伝わる左近の桜(二代目)が満開でした。
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もちろん当時の桜といえばヤマザクラ(山桜)で、茶色い新芽の様子が歴史を感じさせてくれるような気がします。
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最近地元では脚光を浴びている安国寺のシダレサクラ、菜の花畑を配した一画がありました。
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寛文3年(1663)創建と伝わる曹洞宗の寺院で、山門脇の古木は樹齢約170年、ライトアップされると水を撒かれた山門の石畳に映る幻想的な「逆さ桜」が評判になっていますが、残念ながら撮影した日はまだ5分咲きくらいでした。
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いつものように気を揉まされた桜の季節は、あっという間に終わりを迎えます。それにしても何かと急き立てられたようなこの時期、季語の「花疲れ」が身に沁みました。
解く帯の渦の中なる花疲れ 白川節子
大かがみありたじたじと花疲 赤松蕙子
花疲れとは酔ひざめに似たるかな 今瀬剛一
首傾ぐ弥勒菩薩や花疲れ 殿村莵絲子
花疲れこの世に疲れたるごとし 大串 章
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