スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

国政選挙の開票結果

2014-09-17 00:04:47 | 2014年選挙
投票日当日は投票立会人として、一つの投票所で朝から夜遅くまで働いた。その話は次に置いておくとして、まずは選挙結果から。

左派ブロック(社会民主党+環境党+左党)43.7%に対し、これまで政権を握ってきた右派ブロック(穏健党+中央党+自由党+キリスト教民主党)39.3%しか獲得できず、左派が勝つことになった。



今回の得票率と前回2010年の選挙での得票率の比較(灰色)、および配分議席数


しかし、以下の点が非常に残念な結果となった。
左派ブロックが投票日直前までの世論調査が示していたほど得票率を伸ばせなかった
○ 特に、スウェーデン民主党を抑えて第三党になってくれることを期待していた環境党がボロボロだった
○ また、4%のハードルを超えて議席を獲得する可能性があったフェミニスト党が3.1%に留まり、議席獲得を逃した。
○ 極右のスウェーデン民主党は事前の世論調査では10~11%くらいは獲得すると予想されていたが、それを大きく上回った
○ キリスト教民主党が(おそらく戦略的投票のお陰で)生き残った。

上の図を見れば分かるように、左派ブロック(社会民主党+環境党+左党)のそれぞれの党の得票率は前回の選挙とほとんど変わっていない。特に社会民主党については、モーナ・サリーンを党首に据えて大敗を喫した2010年の選挙よりも僅かに回復したのみである。

したがって今回の選挙では、左派が支持を伸ばしたために勝った、というよりも、右派(現政権)がコケたために左派が結果として勝った、と言える。

上の図を見ると、穏健党が大きく支持を減らし、その分がそのままスウェーデン民主党に流れたようにも見えるが、それは必ずしも正しくない。詳しくは続きをどうぞ。

(注:ちなみにここで示している開票結果は、即日開票の結果である。今週一週間かけて、すべての票の数え直しが行われている。ここでは、即日開票の際に判断が難しかった票についても県の選挙委員会による判断がくだされるし、即日開票に間に合わなかった期日前投票の票もきちんとカウントされ、おそらく金曜日頃に最終結果が発表される。そのため、得票率や配分議席数は若干変化する可能性がある。)


【 大敗した穏健党 】

リーマン・ショックや財政危機に見まわれ財政赤字が拡大したり、危機の後遺症で経済が停滞しているヨーロッパの多くの国々に比べ、スウェーデン経済はその危機を早く脱出し、順調に成長している。国の債務残高もGDP比で40%前後と非常に低い水準にとどまっている。だから、そんな好条件のなかで政権を担う党が大きく負けたことに、海外メディアは首を傾げているようだ。

今回の大敗の理由を分析するにあたっては、前回2010年の選挙でなぜ穏健党が30.1%も獲得できたかを考える必要がある。ラインフェルト首相のもとで穏健党は支持率30%台という快挙を達成できたわけだが、その理由は党にとっての内因外因との両方による。

まず、外因から。政敵である社会民主党はこの時、モーナ・サリーン(女性)が党首に就いていたが、人気が芳しくなかった。また、選挙に先駆けて、環境党と旧共産党である左党と連立を組むことを発表していた。しかし、本当は社会民主党に票を投じても良いと考えている有権者の中には、これらの二党、特に左党に不信感を抱く人も多く、彼らの票が左派ブロックから右派ブロック、特に穏健党に流れてしまう結果となった。

次に、穏健党そのものの内因だが、「責任ある経済・財政運営」という強みが有権者の信頼を得ていた。リーマン・ショックや財政危機のためにヨーロッパ経済が大波に揉まれている中で、スウェーデンは財政状況も健全で、危機からの立ち直りが早かった。2010年の選挙において穏健党は左派政党ほど社会保障や教育などへの公共投資を公約に掲げてはいなかったが、ヨーロッパ経済がそのような混乱の渦中にあるなか、多くの有権者は歳出拡大ができないのは仕方がないと考え、危機を乗り切るには2006年から2010年まで4年間の実績がある穏健党に票を投じたほうが賢明だと考えたのだった。

しかし、様々な危機がひとまず過ぎ去った今、穏健党の売りどころであった「責任ある経済・財政運営」を有権者はそれほど重要だとは思わなくなってきた。一方で、社会保障・社会福祉の綻びも目立つようになっていた。そもそも穏健党は2002年の選挙で前党首が「大規模な減税」だけを全面に打ち出して選挙戦に挑んで大敗し、その廃墟の中から穏健党を立て直したのがラインフェルト党首であったが、その次の2006年の選挙で彼が国民に約束したのは、社会民主党が掲げるのと同じくらいの社会保障・社会福祉政策漸進的な減税を同時に実現することだった。ラインフェルトは、就労インセンティブの強化と社会保障制度の効率化・スリム化でそれを実現できると訴えたのである。このビジョンに多くの有権者が共感し、政権交代となったわけだが、それから8年経ち、減税は達成されたものの、一方で学校教育や高齢者福祉の質の低下や、失業手当を始めとする社会保険の地盤沈下が問題として取り上げられるようになった。

にもかかわらず、今回の選挙戦で穏健党は相変わらず「責任ある経済・財政運営」を全面に打ち出して選挙戦に挑んだ。2006年の選挙戦の時のような新しい社会ビジョンは提示されなかった。これまで続けてきた減税はストップさせたものの、増税はほとんどするつもりがない。そして、国庫という財布の紐ばかりを気にするあまり、社会保障への公共支出はあまり拡大できないし、新たな改革を行う余裕もない、と有権者に理解を求めた。しかし、他のヨーロッパ諸国に比してこれだけ経済が安定的に成長しているなら、もっと社会保障への歳出を拡大してほしい、と感じる有権者も多く、彼らが穏健党から離れていった。この時、増税してでも良いから社会保障への歳出を増やすべきだ、と考える人は社会民主党に流れ、いや、増税するよりも難民の受け入れを減せば財源を確保でき、社会保障に充てることができる、というスウェーデン民主党の分かりやすいレトリックに惹かれた人たちがスウェーデン民主党に流れたようである。

下のグラフは、2010年の選挙で穏健党に投票した人がどこに流れたか、また2014年の選挙で穏健党に投票した人がどこから来たか、を公共テレビSVTの出口調査の結果を元に私が計算したものだが、社会民主党スウェーデン民主党への流出が激しいことがわかる。また、他の中道右派政党への流出も流入を上回っており、穏健党がほとんどの党に対して負けたことが分かる。

穏健党の不調は投票日の前から明らかだったので、新たに「私たちはスウェーデンを造っていく」というスローガンを打ち出し、住宅の新規建設を公約に盛り込んだりしたが、時は既に遅かった。


あくまで出口調査結果を元にした推計であり、不確実性も高いので、0.3%ポイントを下回る政党については「その他」(灰色)に含めた。
「初回投票者」とは主に初めて選挙権を得た18歳~22歳までの若者である。



【 支持が伸びなかった社会民主党 】

2010年選挙で穏健党に流れた票の一部が社会民主党に戻ってきたわけだが、社会民主党の得票率はほとんど変わらなかった。それは、社会民主党の支持者の一部がスウェーデン民主党に流れてしまったからである。

下のグラフは、2010年選挙で社会民主党に投票した人がどこに流れたか、また2014年選挙で社会民主党に投票した人がどこから来たか、を示したものだ。スウェーデン民主党に対して2.2%ポイントの票が流れ、逆に0.5%ポイントの票がスウェーデン民主党から流れこんでいるため、純減は1.7%ポイントである。それに対し、穏健党からの流入は2.3%ポイント、流出は0.6%ポイントであり、純増は1.7%ポイントである。つまり、穏健党から社会民主党へ流れた票とほぼ同じ数の票が、社会民主党からスウェーデン民主党へ流れたということである。フェミニスト党へは0.5%ポイント失っている。

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【 支持が低迷した環境党 】

フェミニスト党への流出が一番多かったのは環境党だ。0.9%ポイントの支持者がこの党に支持を変えている。この中には、投票日当日の記事で私が書いたように、フェミニスト党に4%ハードルをクリアさせて議席を獲得させたい戦略的な投票行動も含まれているだろう。

非常に驚いたのは、環境党の得票率が選挙に先駆けて行われていた数多くの世論調査による予想を大きく下回ったことだ。世論調査では10~13%の得票率が予想されており、スウェーデン民主党との間で熾烈な第三党争い(銅メダル争い)を展開していると報じられていたから、いざ投票が行われ、わずか6.8%という得票率を目の当たりにすると呆然としてしまう。

おそらく、環境党の支持者は他の党、とくにスウェーデン民主党の支持者に比べると、電話による世論調査に応じる可能性が高く、その結果、世論調査の多くが環境党の得票率を過大評価していたと見られる。(逆にスウェーデン民主党の支持者は世論調査を断るケースが多く、過小評価されていたことが考えられる)

また今回の選挙では、環境問題・気候変動問題にはほとんど焦点が当てられなかった。今年の夏は記録的に暖かかったし、気候変動の結果とみられる極端な気象現象がスウェーデンでも確認されているのに、これらの問題が選挙を前にしたディベート番組などでも主要テーマとして取り上げられることが残念ながらなかった。環境党はガソリンに掛かる二酸化炭素税の引き上げ(リットルあたり0.70クローナ)を公約に盛り込んでいたが、それが多くの有権者(とくに農村部)にはネガティブに映ったようである。






【 躍進したスウェーデン民主党 】

スウェーデン民主党は既成政党に対する不満票を集めて、大きく票を伸ばした。不満票をうまく集めることができた理由は、よく言われるように移民・難民受け入れの大幅な抑制という公約のほか、今回の選挙戦では高齢者に特にターゲットを絞り高齢者福祉の充実や、中道保守政権の導入した勤労所得税額控除によって勤労所得よりも重く課税されている年金所得への所得税を軽減するという公約が、一部の高齢者に受け入れられたためだと思われる。



○ 難民の受け入れに対する不満

これについては、ラインフェルト首相の夏演説に触れておかねばならない。スウェーデン政治の恒例として、夏休みが終わった頃に各党の党首が自分たちの好みの場所を選んで、メディアや支持者を招き、演説をする。Sommartal(夏演説)と呼ばれるこの演説では、通常は秋から始まる国会での意気込みや政策方針を説明するのだけれど、今年は選挙が直後に控えており、選挙キャンペーンの一環としての位置づけがあった。穏健党の党首であるラインフェルト首相は、その演説の中で難民受け入れへの理解を国民に求めたのである。まず、イラクやシリア、ガザにおいて人道的な状況が深刻化していることに触れ、スウェーデンへ庇護を求める難民の数も大きく膨らむだろうと述べた。そして、「スウェーデンの人々にお願いしたい。心を開いて、危険に晒されたこれらの人々を迎え入れてほしい。戦乱から逃れようとする難民の数はユーゴスラビア紛争の時の数に匹敵している。ユーゴ紛争の時に私達が多くの難民を受け入れたことを思い出してほしい」と続けた。また「それには大きな費用が掛かる」とも触れ、しかし、スウェーデンにはそれだけの経済的余裕があることを説明したのであった。

私は彼のこの演説はとても良いものだと感じた。難民の受け入れには費用が掛かる。これは当然のことだ。住居を確保したり、生活保障をしたり、スウェーデン語の教育も提供しなければならないため、短期的には費用がかかる。しかし、スウェーデンの多くの政党はこれまでその費用について触れるのを避けてきたように思う。場合によっては、費用が掛かることすら認めようとしないケースもあった。そして、その点をスウェーデン民主党が突いて「こんなに費用が掛かっているんだぞ」と批判し、彼らの支持が伸びる一つの要因になってきたと思う。この点は私もヨーテボリ大学の同僚と何度か議論しかことがあるが、費用が掛かることは事実として認め、その上で、戦乱を逃れてきた人を人道的に受け入れるのは意義があることだし、長期的に見ればスウェーデン社会や経済にとってもプラスになることを国民に説明していくべきではないかと思っていた。

だから、ラインフェルト首相がそれを明確に発言したのはとても良かったと思うし、これで、「費用が掛かっている」「いや、掛かっていない」といった不毛なやりとりに終止符が打たれると期待した。

一方、ラインフェルト首相の意図はもう一つあった。穏健党のところで触れたように、穏健党は今回の選挙戦において新たな歳出を極力拒んできた。失業保険の給付額上限が据置きされてきたのに引き上げるつもりはないし、年金生活者の所得課税の引き下げもするつもりがなかった。そして、その理由として、穏健党は増税をほとんどしないから財政的な余裕が無いことをこれまでは説明していたのだが、この夏演説でさらに、難民の受け入れには費用がかかるからということを自らの消極的なマニフェストの言い訳に使ったのである。

そのため、彼の夏演説はむしろ彼の意図とは逆の効果を持ってしまった。特に失業者や疾病給付の受給者、それから、低所得者層で経済成長の恩恵をなかなか感じられない人たちが、「自分たちの状況を改善してくれないのに、難民の受け入れに予算を使うのはおかしい」と感じ、スウェーデン民主党の支持率を逆に増やしてしまった可能性がある。


○ 社会一般に対する不満票

では、難民や移民に対する反発が、スウェーデン社会で大きく増加しているかというと、これは判断が難しい。ヨーテボリ大学政治学部が毎年、スウェーデンの住民を対象に様々なテーマに関して世論調査を行っており、難民の受け入れに対する人々の考えについても質問している。「スウェーデンは難民の受け入れ数を減らすべきか?」という問いに対して、「非常に良い・まあまあ良い考えだ」と答えた人の割合を見てみると、長期的なトレンドとして減少傾向にある。



だから、難民の受け入れ、という具体的な政策に対する不満だけでなく、社会一般に対する不満スウェーデン民主党への支持を高めたと考えるべきだと思う。これまでの中道保守政権のもとで、社会保険の給付条件が厳格化され、給付水準も実質的に引き下げられたため、これまでせっかく社会保険料を払ってきたのにいざというときに十分な給付を受けられない人が増えている。それにともない、貧富の格差も拡大してきた。穏健党が支持を失った理由の一つはまさにこの点であるが、かと言って、社会民主党も社会給付の大きな引き上げを謳っているわけではないし、増税をするとも言っている。そもそも、右派ブロックも左派ブロックも掲げている政策主張にあまり違いがないと感じている有権者も多い。だから、社会に不満を感じている人の票が、第三極としてのスウェーデン民主党に流れたのであろう。

また、選挙戦において他の政党同士が繰り広げている、数字を使った雇用政策や税制に関するややこしい議論に比べて、「難民・移民の受け入れを90%減らせば☓☓億クローナの財政的余裕が生まれ、社会保障や福祉に充てることができる」という分かりやすい主張に惹かれた人も多かっただろう。(ただ、ヨーテボリ大学の同僚が詳しい試算をしてみたところ、彼らが言っている半分も財政的余裕は生まれないという結果になったw)

実際のところ、公共テレビSVTの出口調査によると、スウェーデン民主党の支持者に比較的多いのは失業者や社会給付受給者、ブルーカラーの人々、政治に対する信頼が低い人だという結果が出ている。また、男性が支持者の多くを占めているという。


○ ネオナチ性のトーンダウン

この政党のルーツは、80年代終わりか90年代頃のネオナチ運動に端を発しているが、現在の執行部は世論一般に支持を伸ばすためにその極端性をトーンダウンさせて、他の党と変わらない、普通の党であるというイメージを全面に打ち出してきた。党員が差別的な発言をすることを厳しく取り締まり、表向きだけは「差別をしない党」という体裁を取り繕ってきた。

その結果、この党に票を投じるのはモラル的なハードルが高いと感じていた人でも、以前よりは気軽に投票できるようになってきたと思われる。

ただ、党の執行部はそのつもりでも、草の根の党員には、非常に醜い差別的考えを持っている人たちもたくさんおり、今回の選挙戦でも差別的なコメントをフェイスブックや他のサイトで行っていることが発覚した候補者が次々と辞退する結果になった。


※ ※ ※ ※ ※


投票日の翌日、今回の国政選挙の結果を分析するセミナーが大学研究者やメディア、ジャーナリスト、利益団体などを対象に、ストックホルムで開かれた。事前申込者で満員の会場では、公共テレビの出口調査を総括しているヨーテボリ大学の教授や、大手新聞の論説委員が選挙結果をどう解釈するかについて熱く議論した。



社会民主党政権時代の財務大臣であったパー・ヌーデルも登場し、ラインフェルト首相の夏演説について触れたが、彼は「難民の受け入れは、長期的にはスウェーデン社会が抱える人口学的チャレンジ(つまり、少子高齢化)に対する一つの解決策として有効であるから、その側面からの意義をもっとしっかり説明すべきだった」と語っていた。

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4 コメント

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きちんと首相が選べるのでしょうか? (ディッガーズ)
2014-09-18 16:43:57
 初めて投稿いたします。

 今回のスウェーデン総選挙の結果は革新陣営も保守連合もともに過半数に達せず、極右と言われる民主党が49議席を獲得して第三党に躍り出ることになりました。この結果、一般の報道は右派から左派へ政権が交代するというものが多いですが、私はこの結果ですんなりと政権交代になるのかとも思っています。

 形の上ではキャスティングボートを握っているのは民主党ですが、今のところここと組む政党はなさそうです。となると、左派陣営が相対多数で政権を獲得しそうですが、そうなるでしょうか?
 スウェーデンの首班指名のやり方は独特で、全議員の過半数が反対しなければ首相に選出されますが、今回の場合、もし保守連合と民主党が一致して反対すれば革新陣営の首相候補は落選ということになります。そうなると次の候補である保守連合の首相候補にチャンスが巡ってきて、民主党がその候補に投票しなくても棄権するだけで保守政権の続投という可能性が出てきます。また、どの候補も選出されず首班指名が行き詰れば、確か解散して特別選挙を実施するという制度があったはずで、そうなると再選挙という展開もありうると考えます。

 従来はスウェーデンの政局は落ち着いていて、無理矢理な権力闘争は回避する傾向がありました。その流れならば今回も保守政党が第一回投票を棄権するなどして政権を左派に移譲する可能性が高いですが、極右の民主党が第三党になっている今、しかも合従連衡しだいで政権が維持できる可能性があるのに、みすみす保守連合がその機会を放棄するのか、まだまだ流動的な要素があると思います。
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Unknown (中野多摩川)
2014-09-18 21:22:25
改めてお疲れ様でした。

ボランティア活動で民主主義を肌で感じようとする佐藤さんに敬意を表します。

さて、ディッガーズさんの指摘する可能性に加えて、スウェーデン民主党を排除する形での、ドイツのような大連立の可能性はありそうでしょうか。

それとも少数与党が支える政権で行くのか。
そうすると議会を通せる法案は少なくなるでしょうから、スウェーデン版「決められない政治」の時代の始まりとなるのでしょうか。

また社会民主党の票がスウェーデン民主党に流れたというのは驚きでした。
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Unknown (Yoshi)
2014-09-19 01:45:55
穏健党がスウェーデン民主党の力を頼りに政権に居座るようなことになれば、大多数の有権者の信頼を失うことになるので、その可能性は非常に小さいと思います。今後のプロセスについてはちょうど今日の記事で触れました。
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Unknown (Yoshi)
2014-09-19 01:48:52
>ドイツのような大連立の可能性

実は投票日翌日の選挙結果分析のセミナーでもその話は出ましたが、そうなってしまうと既成政党 vs スウェーデン民主党 という二極対立になってしまい、政権に不満な人たちの票がすべてスウェーデン民主党に流れ、かれらの支持をさらに伸ばしてしまうおそれがあるので、それは望ましくないし、社会民主党も穏健党もそこまではしないだろうという見方が強いようでした。

そういえば、記事の中でスウェーデン民主党の票の流れを表すグラフを忘れていたので、付け加えました。
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