スウェーデンのヴェッテルン湖を一周する300kmの自転車レースが先週の金曜日から土曜日にかけて開催された。私と父親は今回が6回目の出場。
昨年はヨーテボリのサイクリング・クラブの人たちとグループを作って参加したおかげで、一人で参加するのとは違って、お互いに助けあい、声を掛け合いながら300kmを楽しく走ることができた。記録も11時間43分と自己最高記録を達成することができた。
実は昨年のグループは、12時間以内のゴールを目指すというSUB-12グループだった。チームワークのおかげで前半は予定よりもかなり速いペースで進むことができ、11時間半をかなり下回るかと思われたものの、仲間の何人かが体力不足のためにペースが落ちたため、グループ全体でゆっくり走ることになり、結局11時間43分という記録となった。私としてはゴールの直前でも体力がみなぎっていた状態だったので、今年は是非とも11時間を切ることを目指すSUB-11グループで参加したい!と長い間考えていた。
さて、今年のヴェッテルンルンダンに応募したのは18000~19000人ほど。そのうち、実際に参加したのは15500人ほどだ。とにかく規模の大きな大会なので、一斉スタートではなく60~70人ごとに1分間隔で時間差スタートをしていく。最初のスタートが金曜日20時。最後のスタートが土曜日の朝5時10分ごろ。
私の所属するクラブから今年のヴェッテルンルンダンに出場したのは150人ほど。そのうち、SUB-11グループで参加したい人を募ってみたら、何と30人近くが集まることになった。通常、一つのグループで隊列(二列縦隊)を作って走る場合20人が限度と言われているようだ。30人で二列縦隊をするとなると先頭から最後列まで15人が連なることになり、意思疎通や情報伝達がしにくくなる。それに、他のサイクリストを巻き込んでしまい安全上の問題もあるし、逆に他のサイクリストが隊列に紛れ込んできて収拾がつかなくなる恐れもある。そして何よりも、人数が多くなるほどパンクなどのトラブルが発生する可能性は必然と高くなり、そのたびに停車すれば、余分な時間がかかって目標を達成できなくなる恐れがある。
(逆にあまり少なすぎると一人ひとりの負担が大きくなる。隊列の一番先頭は風の抵抗を受ける一方で、2番目以降は前のサイクリストの影に隠れるために風の抵抗がかなり軽くなる。グループで縦隊を組む場合、先頭を頻繁に替わることで風の抵抗をみんなで分担するのだが、あまり人数が少ないと先頭に立つ頻度が多くなり、しんどくなる。)
大会の2週間前の長距離トレーニングの様子。この日はヨーテボリから北に向かって170kmを走って戻ってきた。
昨年とは違い、今回はスタート前日の金曜日の晩に、SUB-11グループの全員を集めて1時間にわたるミーティングが開かれた。28人が集まった。この大群をどうやってゴールまで無事に導いていくか? 2つのグループに分ける、という案も出されたものそれでは1グループ14人となり、これでは少ない。結局、最初の70kmほどは1つのグループで走ってみて、それから2つに分けるかどうかを決めよう、ということで合意した。
28人のうち、リーダー格となってグループをまとめ上げる能力を持つ人が3人いた。一人は、40代男性のクリステル(Christer)。彼はサイクリング・クラブの中核的な存在で、他のメンバーの面倒見もとてもよい。私もヴェッテルンルンダンに先駆けての長距離トレーニングでは、いろいろお世話になった。彼が今年のSUB-11グループの隊長だから頼もしい。
それから40代女性のスザンヌ(Suzanne)。たくましい体つきのおばちゃんで、若いときから鍛え上げてきたことが分かる。もう一人は30代半ばの女性クリスティーナ(Kristina)。彼女は実は昨年私が一緒に走ったSUB-12グループで、バラバラになりつつあったグループをうまくまとめ上げたカリスマ的存在だ。実はあのとき隊長を務めていた50代男性ストゥーレ(Sture)も今回はSUB-11グループで参加し、副隊長を務めるはずだったのだが、体調が悪くドタキャン。
ミーティングが終わると、各自は仮眠を取り、早朝4時10分のスタートに備える。私は毎回、間借りして泊めてもらっている民家がある。ベッドに横になるものの、いま寝ておかなければ大会の途中で眠くなって苦労する、と思えば思うほど、焦ってきて眠れない。外では雨が降っている。そう、天気予報によると金曜日晩から土曜日午前中にかけて雨となっていたのだ。(続く・・・)
昨年はヨーテボリのサイクリング・クラブの人たちとグループを作って参加したおかげで、一人で参加するのとは違って、お互いに助けあい、声を掛け合いながら300kmを楽しく走ることができた。記録も11時間43分と自己最高記録を達成することができた。
実は昨年のグループは、12時間以内のゴールを目指すというSUB-12グループだった。チームワークのおかげで前半は予定よりもかなり速いペースで進むことができ、11時間半をかなり下回るかと思われたものの、仲間の何人かが体力不足のためにペースが落ちたため、グループ全体でゆっくり走ることになり、結局11時間43分という記録となった。私としてはゴールの直前でも体力がみなぎっていた状態だったので、今年は是非とも11時間を切ることを目指すSUB-11グループで参加したい!と長い間考えていた。
さて、今年のヴェッテルンルンダンに応募したのは18000~19000人ほど。そのうち、実際に参加したのは15500人ほどだ。とにかく規模の大きな大会なので、一斉スタートではなく60~70人ごとに1分間隔で時間差スタートをしていく。最初のスタートが金曜日20時。最後のスタートが土曜日の朝5時10分ごろ。
私の所属するクラブから今年のヴェッテルンルンダンに出場したのは150人ほど。そのうち、SUB-11グループで参加したい人を募ってみたら、何と30人近くが集まることになった。通常、一つのグループで隊列(二列縦隊)を作って走る場合20人が限度と言われているようだ。30人で二列縦隊をするとなると先頭から最後列まで15人が連なることになり、意思疎通や情報伝達がしにくくなる。それに、他のサイクリストを巻き込んでしまい安全上の問題もあるし、逆に他のサイクリストが隊列に紛れ込んできて収拾がつかなくなる恐れもある。そして何よりも、人数が多くなるほどパンクなどのトラブルが発生する可能性は必然と高くなり、そのたびに停車すれば、余分な時間がかかって目標を達成できなくなる恐れがある。
(逆にあまり少なすぎると一人ひとりの負担が大きくなる。隊列の一番先頭は風の抵抗を受ける一方で、2番目以降は前のサイクリストの影に隠れるために風の抵抗がかなり軽くなる。グループで縦隊を組む場合、先頭を頻繁に替わることで風の抵抗をみんなで分担するのだが、あまり人数が少ないと先頭に立つ頻度が多くなり、しんどくなる。)
大会の2週間前の長距離トレーニングの様子。この日はヨーテボリから北に向かって170kmを走って戻ってきた。
昨年とは違い、今回はスタート前日の金曜日の晩に、SUB-11グループの全員を集めて1時間にわたるミーティングが開かれた。28人が集まった。この大群をどうやってゴールまで無事に導いていくか? 2つのグループに分ける、という案も出されたものそれでは1グループ14人となり、これでは少ない。結局、最初の70kmほどは1つのグループで走ってみて、それから2つに分けるかどうかを決めよう、ということで合意した。
28人のうち、リーダー格となってグループをまとめ上げる能力を持つ人が3人いた。一人は、40代男性のクリステル(Christer)。彼はサイクリング・クラブの中核的な存在で、他のメンバーの面倒見もとてもよい。私もヴェッテルンルンダンに先駆けての長距離トレーニングでは、いろいろお世話になった。彼が今年のSUB-11グループの隊長だから頼もしい。
それから40代女性のスザンヌ(Suzanne)。たくましい体つきのおばちゃんで、若いときから鍛え上げてきたことが分かる。もう一人は30代半ばの女性クリスティーナ(Kristina)。彼女は実は昨年私が一緒に走ったSUB-12グループで、バラバラになりつつあったグループをうまくまとめ上げたカリスマ的存在だ。実はあのとき隊長を務めていた50代男性ストゥーレ(Sture)も今回はSUB-11グループで参加し、副隊長を務めるはずだったのだが、体調が悪くドタキャン。
ミーティングが終わると、各自は仮眠を取り、早朝4時10分のスタートに備える。私は毎回、間借りして泊めてもらっている民家がある。ベッドに横になるものの、いま寝ておかなければ大会の途中で眠くなって苦労する、と思えば思うほど、焦ってきて眠れない。外では雨が降っている。そう、天気予報によると金曜日晩から土曜日午前中にかけて雨となっていたのだ。(続く・・・)
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