キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

アメリカ市民が選んだ選択を考える:援助による自殺

2008-11-08 03:59:10 | アメリカ便り

今回の大統領選挙で、私とオットにとって特に気に掛かったことは誰が大統領に選ばれるか、カリフォルニアの同性愛者結婚禁止法、そして私たちが住むこの州の”Assisted " (援助による自殺)を認めるかどうかの3点。

この3つ目については、治らないといわれている病気にかかり余命6ヶ月以内の場合、本人が望めば医者に薬を処方してもらい、自殺することができるという法案。生や死を人間がコントロールするというところに、おそろしさを感じるが、残念ながら可決されてしまう。

この法案に反対する3つの理由は

  • 重い病気にかかるとうつ状態になることが多く、そういう時に「死にたい」と下した判断を丸呑みしても良いのだろうか。
  • アメリカは医療費が高いので、残された家族のことを考えて「自殺」を選ぶ(医療費負担が軽減する)患者も多いのではないか。あるいは、家族からそのようなプレッシャーを受けて、「自殺」を選ぶ人もいるかもしれない。
  • 治らない言われている病気でも、回復する例がある。

さらに、このワシントン州の法案では、

  • 家族の同意なしに本人が決定することができる。ということで、残された家族にとっては、生涯続く重い傷を受けることになる。
  • 第三者の同席なしに、安楽死することが可能。もし本人が苦しんでやめて欲しいと頼んでも、第三者の同席なしでは難しい。

この国がどういう方向に進んでいくのかを、心配する私たち。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする