キキ便り

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育児雑誌より学ぶ -体罰について

2007-12-13 12:48:38 | 専門家が語るアメリカの育児事情
今、博士論文のデーター分析の中で、アメリカの育児雑誌を分析しているんですけど、ナカナカ面白いです。

今日、20記事ほど分析した中で、興味を引いたのは、体罰の「賛成派」と「反対派」それぞれの立場から意見が述べられて、そのあと体罰に関する最新の研究が紹介してあるものです。

先日もある記事を読んでいてびっくりしたのですが、アメリカの体罰経験者の親は90%に至るそうです。私の体験と余りにも違うので(周りは体罰反対者ばかり)、児童心理学専門のアドバイザーに聞いてみたら、「そうよ。殆どのアメリカの親はそうなのよ」と言われて、オドロキでした。

大学院の殆どの授業で、「体罰は子どもの発達に害悪をもたらす」「しつけの効力をもたない」など、マイナス面ばかり聞いていたので、実質そんなに体罰をしつけの手段として選んでいる親がいるのは意外でした。私の周りの人たち、みんなネコかぶっていたのかな?一般に「体罰を使うのは、教育レベルの低い人たち」という印象があるみたいです。

ただ記事を読んでいて、日本と違うと思ったのは、体罰を意図的に行う場合といらいらやストレスから「つい叩いてしまう」という感情任せの場合とはっきり区別しているところです。前者の場合、「自分もそうやってしつけられたから」「ちゃんと自己統制を教えたいから」と理由もはっきりし、「ちゃんとしっかりしつけないことこそ、児童虐待じゃないか」という声もあり、読み手のココロも揺らいでいきます。。。。

アメリカ小児科学会(American Academy of Pediatrics)を始め、医学界や心理学会では体罰を禁止する声明を出しているのですが、実際の体罰に関する研究では、その効果や弊害について様々な報告があり、きちんとした答えは出ていないようです。また社会環境や人種によっても、体罰の効果の表われ方も違っているようです。

私たち夫婦も体罰に関していろいろ、悩んできた親です。ある時期、オットと体罰でしつけをしようと決め(本当に必要な時だけ)、「ゴムべラ」を使って、叩いたことが何回かありました。その数ヵ月後、ハエタタキをみたコドモたちが、私たちがハエをお仕置きで叩いていると思ったみたいです。Fly er と言っているのを聞いて、はっとさせられました(笑)。
コメント (4)
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