キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

ネコの木登り

2007-12-12 13:55:20 | アメリカ便り
ネコって木に登るんですね~。発見です。

クリスマスツリーのオーナメントに夢中になってしまった子ネコのココは、とうとう我慢できずに、木に登り始めました。木に登って、手で1つずつオーナメントを落としていくんです。ひえっ~。(思わず返品を考えた私!)

ココじゃなくて、モンキーって名づけようかな?

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The Pursuit of Happyness 

2007-12-12 10:42:55 | 映画・本・テレビなどを語る
久しぶりに元気が出てくる映画を見ました。The Pursuit of Happyness 邦画のタイトルは、「幸せのちから」だそうです。


全財産21ドルから億万長者へとのしあがった男の実話
父子の親子愛を描いた物語

それ以上に感動したのは、黒人である主人公の父親が、ホームレスになってしまう程のどん底の苦境の中でも、自分の子どもを見捨てずに最後まで育てようとしたその情熱にあるような気がします。

アメリカに住んでいる私は、どんなに黒人の貧困家庭の中では、父親が欠如しているのか、見聞き、体験してきました。私が間接的にかかわりをもったある学童プログラムでは、99%の子どもたちが母子家庭でした。

父親の顔を見たことのない子。
父親のことを「精子提供者」と見下している子。
母親の苦労を目にして、自分は絶対子どもを持ちたくないと考えている子。

シングルマザーが多いことを、父親の無責任さで片付けているのではなく、様々な社会問題が絡んでいます。貧困問題や人種差別、今の学校教育の体制の中では黒人の子どもはなかなか成功しにくい、など事態は複雑です。

この映画の主人公クリスは、医療機器のセールスマンだったのですが、業績不振で家賃や託児所に払うお金に苦慮しています。興味深かったのは、このチャイナタウンにある託児所です。中国人の経営者が、安いお金で子どもを預かり、昼間はメロドラマ(Love boat)などを子どもたちに見せて時間稼ぎをしているのです。保育の質はお金で買うというアメリカの保育制度を改めて実感しました。

こういった苦難の中で、とうとう家を追い出され、ガールフレンドにも逃げられてしまいます。逆境の中、息子のために一流証券会社への再就職を決意し、20人に1人しか採用されないといった厳しい条件の中でのインターンになることを決意します。ルービックキューブができたことで(最近アメリカでは、再びルービックキューブが注目されているみたいです)、目にかけられ、インターンとして採用されることになりました。正式採用まで、6か月間無給のインターン生活を送るのですが、その間住む場所を失い、地下鉄のトイレや教会のホームレス施設などで子どもと寝泊りをすることになります。

私自身、Salvation Army(クリスチャンの慈善団体)のホームレス施設を何度か見学したり、学生を実習に出したことがあります。ここに滞在する人たちは、刑務所がえりの人ばかり。人とすれ違うたびに体が硬直したことを覚えています。この施設で寝泊りしながら、仕事を見つけたり、職業訓練やカウンセリングを受けたりしながら自立していくのを助けていくのです。そういう体験を踏まえてこの映画を見ると、主人公の苦労がしみじみと痛感できるような気がするのです。

面白かったのは、インターンのクリスに、スーパーバイザーが次々に雑用を言いつけているところです。「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープにこき使われるアン・ハサウェイを思い出してしまいました。仕事の出来る人は、タフで機転が利いて、フットワークも軽くないといけないんですね~。

最後のシーンでは、オットが涙をほろほろ流していました(私より感受性豊かな人なんです)。久しぶりに勇気をもらった映画です。ぜひおすすめです。
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