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秋の蝶さみしき色に崖のぼる:柴田白葉女

2020年10月15日 | 俳句
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秋の蝶さみしき色に崖のぼる:柴田白葉女
秋の蝶が舞っている。遠くやって来て崖に突き当たった。懸命にのぼる姿が哀れを誘う。秋にはこの「哀れ」が付きまとう。命とはどこからやって来てどこへ向かうのか。草葉の陰か天国か。肉体と言う重力を離れて魂は自由なのだろうか。崖を登る蝶々も僅かな重力に苦労しているようだ。頑張って生きろ蝶々、淋しい。<美しき死を迎えたや大花野:やの字>:彩図社「名俳句一〇〇〇」2002年2月1日版所載。
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