寝て起きて又寝るベンチ風薫る：山内健治

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寝て起きて又寝るベンチ風薫る：山内健治
せっかく目覚めたのに風の心地良さにベンチでごろんと寝そべってしまう。空は青いし体調も良い。こうして雲の流れを眺めていると「雲は天才である」と言った古人の気持ちが分る気がする。さてきょうは労働に趣味の油絵に何よしようかと心巡らせる。まずはここから起き上がらねばならぬ。それが難題である。それもこれも健康体あっての事ではある。：読売新聞「読売俳壇」2021年5月31日掲載
（風薫るベンチの人のまどろめる：やの字）
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