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夏深し鴉おのれの声に倦み あべあつこ

2018年08月28日 | 俳句
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あべあつこ
夏深し鴉おのれの声に倦み
夏も深まったころ鴉が気怠そうに鳴いている。来る日も来る日も早朝から出かけ夕方には自分の巣へ戻って来る。ワンパターンの日常生活に飽きが来たのは何も鴉だけではない。長い夏をやりきれない気持ちで過ごしている人間様も同様である。あ~あ嫌になっちゃうなと何度も呟き溜息を吐く。そんなふと漏らす自分の声に気が付き自嘲したりする。鴉だっていつもカアカアばかり鳴いていれば飽きもするだろう。そんな時非日常の世界に出かけたくなる。私なら海へ行きたくなる。:俳誌「ににん」(2018年夏号)所載。
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