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姉さんが欲しいと泣く子春の雨 滝本かよ

2018年03月22日 | 俳句
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滝本かよ
姉さんが欲しいと泣く子春の雨

春の雨が降っている。細やかで少し明るいがやや冷え込む雨である。泣いている子がいる。泣く子は男の子だろうか親は母親だろうかそんな詩情が読み取れる。お姉さんが欲しいよ~と泣いている事から推し量れば一人っ子なのかも知れぬ。私は幼くして妹を失っている。以来一人っ子の独りには慣れている。両親の愛情を独占し世間の苦労を知らずに育ってしまった。成長してからこれが祟ってまったく世渡り下手で随分と苦渋をなめさせられた。思えば妹は七つ下ながら私よりずっと賢かったと覚えている。別れるには早すぎた。:つぶやく堂ネット喫茶店(2018年3月20日)所載。

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