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かいつむりみな潜りたり人も去る 林火

2017年01月31日 | 俳句
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大野林火
かいつむりみな潜りたり人も去る

私はかいつぶりと覚えていた。人によって違うようだが鳰と書く。鳰の海とは琵琶湖であるが日本中どこでも見られる水鳥である。別に「もぐっちょ」とも言われ潜水の名手である。小魚昆虫を捕食する生活行動である。これは人の目には遊んでいるかに見えてしまう。尻尾を立てて潜ってゆくのだが何処から浮き出てくるか興が尽きない。大分眺めていたがふいっと皆潜ってしまい、我に返った人々もようやくその場所を離れてゆく。誰も居ない静かな水辺が取り残された。:「合本俳句歳時記」角川書店(1974年4月30日)所載

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