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埋火にまだ動悸うつ身を寄せし:久米三汀

2020年11月11日 | 俳句
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埋火にまだ動悸うつ身を寄せし:久米三汀
小説家久米正雄の俳号が三汀である。今は遠き昭和の日の暖房だろう。火鉢にあたりながら埋火を掻き出している。先ほどまでの熱き思いの動悸がまだ治まらない。分の悪い激論を終えてどこか惨めな自分が置き去りにされた。淋しさを温めんと火を起こす。ふうふうふうと埋火を吹く。<埋み火を掘って初恋掻出だす:やの字>:小島政二郎「久保田万太郎・俳句の天才」1997年7月20日所載。
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