やんまの気まぐれ・一句拝借!

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柴又の団子片手に青き踏む ひであき

2019年02月01日 | 俳句
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ひであき
柴又の団子片手に青き踏む

柴又の帝釈天の参道で団子を買う。これを片手に脇道を抜けると江戸川べりの土手へ出る。そこら辺に青々と萌え出でた草を踏み行けば心もいつになく爽やかとなる。二月に入ると節分立春と一気に春のモードに切り替わる。縮こまっていた心を開放し野に出でればほうれ春の野草でいっぱい。芹・なづな・御行・はこべら・仏の座・すずな・すずしろ、春の七草。さて現地でこれと指射して名を言えるだろうか。記憶がだんだん遠くなる。:つぶやく堂ネット喫茶店(2019年1月30日)所載。
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地の底に在るもろもろや春を待つ 松本たかし

2019年02月01日 | 俳句
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松本たかし
地の底に在るもろもろや春を待つ
地の底に春を待つもの在り。さて何が在るのだろう。草木の芽、昆虫の幼虫、火山のマグマ。その他考えの及ばぬものが在るのだろう。この地の底を人間の心の底と置き換えて考える。春よ来い~早く来い~あーるき始めたミーちゃんが♪。長い厳しい冬の生活から抜け出せる喜び。色々あったがもうすぐ春が来て忍耐も終わる。卒業したら行く先には思い思いの道がある。そうだ青春切符を買って旅にでよう。:彩図社『名俳句一〇〇〇』(2006年11月10日)所載。
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