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待春や雑木は影をかさね合ひ 高橋毅

2019年02月21日 | 俳句
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高橋 毅
待春や雑木は影をかさね合ひ

春は名のみの風の寒さよ。暦の上では春だと言うに三寒四温を通過しての本当の春にはまだ間がある。雑木林の落とす影は折り重なって冷たい。春よ来い、早く来い♪と待春の気持ちが高まる。来し方を振り返れば忸怩たる思いばかり。明日こそは明日こそはと明日に期待する。そんな人生の春を後幾度迎えられるだろうか。今日の命を大切にと切実に思うこの頃ではある。:俳誌『百鳥』(2018年5月号)所載。
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