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一枚の布地に春の日差しかな 岡田史乃 

2019年02月07日 | 俳句
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岡田史乃
一枚の布地に春の日差しかな
一枚の布地を広げたところにさっと春の日が差しこんだ。徐々に紫外線などが多くなり日差しにも春がしっかりと感じられる。人間の五感とはまことにデリカシーなものである。私事ではあるが戦後に母の洋裁の稼ぎで育てられたので布地と言うと心の琴線体に触れてくる。寝床の傍らで夜なべの母を感じながら育った。今も形見の洋鋏が私の宝物である。:俳誌「角川・俳句」(2019年2月号)所載。
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