やんまの気まぐれ・一句拝借!

俳句喫茶店<つぶやく堂>へご来店ください。

箸墓に卑弥呼眠らす春の雪 佐藤信子

2017年02月23日 | 俳句
201
佐藤信子
箸墓に卑弥呼眠らす春の雪
一度古墳の見聞に奈良方面を訪れた事がある。この箸墓古墳は一説に卑弥呼墳と言われ、その気になって見るとそう見えてくる。この作者もそう信じ言い切っている。栄枯の季節が繰り返し今この春に雪が降っている。遠い遠い時間軸が今と言う時間に接して雪を降らせているのだ。そしてこの雪の下には卑弥呼が眠っていると確信する。:俳誌「春燈」(2016年5月号)所載