政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

さよなら、福田そして自民党

2008-09-23 05:04:29 | 福田康夫
麻生の勝利で決着のついた自民党総裁選。
福田から自民党総裁の肩書きが取れた。
しかし内閣総理大臣の肩書きはまだ残っている。
その福田内閣総理大臣の肩書きも明日には取れる。
残るのは衆議院議員。
それも衆議院解散日まで。
総選挙後、永田町に戻ってこられないかも知れない。
毎日jpの”首相VS記者団”で福田の会見を読むのももいよいよお終いか。
自民党総裁選の期間中、福田は何度か嫌々ながら会見に応じていた。

まずは9月9日の会見

◇ぶら下がり取材

Q 辞任表明以来、ぶら下がり取材を拒否の理由は?

A 拒否しているわけじゃないでしょ? ねえ。あのー、まあ、直後ですからね、なんで拒否したとかね、いろいろ聞かれますけれどもね。そのことでもって政治の情勢が、影響されてはいけないと、こう思って。ただね、大事なことであれば、柔軟に対応しますと、こういうふうに言っているわけ。これは新聞にも出ているじゃないですか。そういうふうに。やりとりしたってことが。拒否したわけではありません。


という具合に、ぶら下がり会見が再開された。

◇次期政権に期待すること

Q 新しい政権についてどのようなことを期待しますか?

A あとでね。


総裁選についての態度は不明。
まあ面白くはないんだろう。

次は9月10日午後6時5分~

Q 総裁選が告示されました。

A ええ。

Q 5候補それぞれ記者会見しましたが、総理はどのような議論を期待しますか。

A ええとね、よく見てなかったんだけれども、あのー、まあいずれの方も個性的な方ですからね。まあ、大いに活発な議論をして欲しいと思います。もちろん全般にわたってね、内政、外交。内政では経済の問題はもちろん、またあの、あれですね、国民生活にね、関係あるようなことについてもですね、十分な議論をして欲しいと思います。


どうでもいい、というのがありあり。思いつくままに当たり障りのなさそうな言葉をいくつか。
ところが、何故か次の瞬間、態度が変わる。

Q 次の総裁について、総裁の資質として必要なものを一言で言うと。

A 資質? 資質というのはどういう意味ですか?

Q どのような方に総裁になって欲しいか。

A どのような方と言われても、おー、一言で言うのはなかなか難しいね。あのー、まあ、いずれ、ね。この総裁選挙は、あー、実施されて新しい総裁決まる。そうしたらね、その段階で、それぞれが皆さん特色あるからね。そういう人にどういう期待をするか、ということは申し上げられるときが来るかと思います。


”総裁の資質”という言葉に対しては、過剰反応。
”総裁の資質”を問題にされ続けてきた福田にしてみれば無理からぬところか。

麻生勝利が決まった後の会見
9月22日午後5時25分ごろ~

◇麻生新総裁誕生

Q 先ほど、麻生新総裁が誕生しました。その瞬間どのように感じましたか。麻生さんに期待することをお願いします。

A あの、あれですね。地方の票もね、満遍なく集めて、順当な勝利だったと思いますけど、そういう地方のね、その支持を得た期待。これに十分答えていただきたい。そう思ってます。全国の、その期待にこたえる自民党の総裁であって欲しいと思います。

Q 今回の総裁選はあまり盛り上がっていないような声もありますが、総裁選をどのように見ていましたか。

A 盛り上がるか、盛り上がらないかということは、皆さん方が盛り上げてくれるかどうかという問題でもあったんじゃないかと思いますけどね。それはともかくとして、みなさん各地域によって一生懸命自分の考えを述べておられた。自民党もですね、いろいろな考え方があることも分かってもらえたし、また、おのおのの政治家の個性も十分発揮したというように思います。ですから、そういうことを通じて全国の方々に自民党というものを理解していただく、そういう良い機会だったと思います。自民党は日本全体のことを考えていると十分、示してくれた。そういうような期間だったと思います。

Q 総理は今回の総裁選でどなたに投票しましたか。

A 私の考えどおりにしました。

Q どういう理由で選ばれましたか。

A やはり、その人が一番ふさわしいだろうというふうに思って投票しました。


さほど麻生には期待していないようだ。しょせん、他人事だ。
おかしいのは次のやりとり。この男、自分の痛いところに触れられるとすぐにムキになる。

◇次期衆院選への出馬問題

Q 総理は総選挙に出馬する方向で調整しているのですか。

A どういう意味ですか。

Q 出馬するのか。

A 予定はないと言うことを期待しているの。何かそういうニュースありますか。もしそういう情報を流しているメディアがあれば、それはそこに行って聞いてください。

Q 出馬するということでいいですか。

A 出ないといえば、こないだの河野議長も出ないということを発表しましたね。それはニュースですよ。出ないということで、出ないということを言わないということはですね。普通は出るっていうことが前提になっているじゃないんですか。常識で考えて。


どうやら次の衆院選には立候補する積もりのようだ。
安倍といい、福田といい、首相は務まらないが衆議員議員なら務まるらしい。
議員というのはよっぽど楽な仕事と見える。

これで福田の会見は最後かな。
笑ってしまうことも多かったが、腹を立てさせられたことの方がもっと多かった”首相VS記者団”であった。

麻生はどうするのかな。
”記者団”にはなお一層鋭い突っ込みを期待する。




暫定税率廃止!天下り禁止!議員世襲禁止!


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