失言にもいろいろあるが、一回で3連発というのは前代未聞・空前絶後だろう。
<中山国交相の発言内容要旨 (asahi.com 9/26)
《成田空港》
(滑走路の)一車線がずうっと続いて日本とは情けないなあと。「ごね得」というか、戦後教育が悪かったと思うが、公のためにはある程度自分を犠牲にしてでもというのがなくて、自分さえよければという風潮の中で、なかなか空港拡張もできなかったのは大変残念だった。
《単一民族》
外国人を好まないというか、望まないというか、日本はずいぶん内向きな、「単一民族」といいますか、世界とのあれがないものだから内向きになりがち。まず国を開くというか、日本人が心を開かなければならない。
《日教組》
ついでに言えば、大分県の教育委員会のていたらくなんて日教組ですよ。日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低いんだよ。私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている。
これは実は失言ではない。
かねての持論を開陳しただけ。
更に言えば、持論といっても思想的なものではなく、体質といったほうがいいものである。
そして批判の対象になっている人たちに対する根強い悪意や嫌悪が、発言の底にある、と感じさせる。
”笑える失言”とは質が違う。
しかしそれにしても、凄まじいと言えば凄まじい発言の連続だ。
どれもすごいが、「私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている」というのもすごい。
まさか”全国学力テスト”の目的が、”日教組の強いところは学力が低い”ということを実証するところにあったというのは、日本国中誰一人知らなかったことだろう。
「現にそうだよ。調べてごらん」と言っているからには、本人はしっかり生徒の学力と日教組の強弱との相関関係を確かめているのだろう。
本人は正しいことを言っているのだから謝罪も訂正も必要ないとおもっているが、騒ぎが大きくなったので仕方なく謝罪会見を行った。
「言い過ぎた」「辞任の考えはない」 国交相の謝罪一問一答 (産経ニュース 9/26)
「昨日の発言について、国民のみなさまにご迷惑をおかけしたのを申し訳なく思う。誤解を招く発言なので撤回した。閣僚懇で、各閣僚は誤解をまねく発言は慎むようにという官房長官からの発言があった」
--確認だが撤回したのは成田と日教組、単一民族の発言か
「言葉足らずというか、言い過ぎた点も含めてだ」
”言葉足らず”と”言い過ぎ”
不思議な語法だ。どっちなんだ!?
成田について……「昨日の発言は撤回した」
単一民族発言について……「昨日の発言は誤解を招くと思い撤回した」
そして大分県教委の発言については……「これについても撤回しているので、これ以上は差し控えさせてもらう」
再び空港問題について質問されて……「誤解を招くということで撤回しました」
そのあとで、
--言葉足らずで誤解を招くことはあるが、あれだけ長く話している。本心なのではないか
「私人としての発言と公人としての発言は区別しなければならないと認識した」
これはとんでもない発言だ。
謝罪すべきは、私人・中山成彬の考えを公人・国土交通大臣中山成彬として述べた点にあるということを言っている。
私人・中山成彬は、成田の反対運動をしていた人たちを”ごね得”と考えているし、日本は”単一民族国家”であると考えているし、”日教組の強い都道府県は学力が低い”と考えている。
麻生は中山の人となりを熟知しているはずである。
文教族であることに加え、同じ右翼体質の持ち主である。
多分麻生はこの発言に快哉を叫んでいるかも知れない。
麻生本人は海の向こうで解釈改憲をぶち上げているし、まったくひどい内閣ができあがってしまったものだ。
暫定税率廃止!天下り禁止!議員世襲禁止!
古書 那珂書房
特に歴史書が充実しています
<中山国交相の発言内容要旨 (asahi.com 9/26)
《成田空港》
(滑走路の)一車線がずうっと続いて日本とは情けないなあと。「ごね得」というか、戦後教育が悪かったと思うが、公のためにはある程度自分を犠牲にしてでもというのがなくて、自分さえよければという風潮の中で、なかなか空港拡張もできなかったのは大変残念だった。
《単一民族》
外国人を好まないというか、望まないというか、日本はずいぶん内向きな、「単一民族」といいますか、世界とのあれがないものだから内向きになりがち。まず国を開くというか、日本人が心を開かなければならない。
《日教組》
ついでに言えば、大分県の教育委員会のていたらくなんて日教組ですよ。日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低いんだよ。私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている。
これは実は失言ではない。
かねての持論を開陳しただけ。
更に言えば、持論といっても思想的なものではなく、体質といったほうがいいものである。
そして批判の対象になっている人たちに対する根強い悪意や嫌悪が、発言の底にある、と感じさせる。
”笑える失言”とは質が違う。
しかしそれにしても、凄まじいと言えば凄まじい発言の連続だ。
どれもすごいが、「私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている」というのもすごい。
まさか”全国学力テスト”の目的が、”日教組の強いところは学力が低い”ということを実証するところにあったというのは、日本国中誰一人知らなかったことだろう。
「現にそうだよ。調べてごらん」と言っているからには、本人はしっかり生徒の学力と日教組の強弱との相関関係を確かめているのだろう。
本人は正しいことを言っているのだから謝罪も訂正も必要ないとおもっているが、騒ぎが大きくなったので仕方なく謝罪会見を行った。
「言い過ぎた」「辞任の考えはない」 国交相の謝罪一問一答 (産経ニュース 9/26)
「昨日の発言について、国民のみなさまにご迷惑をおかけしたのを申し訳なく思う。誤解を招く発言なので撤回した。閣僚懇で、各閣僚は誤解をまねく発言は慎むようにという官房長官からの発言があった」
--確認だが撤回したのは成田と日教組、単一民族の発言か
「言葉足らずというか、言い過ぎた点も含めてだ」
”言葉足らず”と”言い過ぎ”
不思議な語法だ。どっちなんだ!?
成田について……「昨日の発言は撤回した」
単一民族発言について……「昨日の発言は誤解を招くと思い撤回した」
そして大分県教委の発言については……「これについても撤回しているので、これ以上は差し控えさせてもらう」
再び空港問題について質問されて……「誤解を招くということで撤回しました」
そのあとで、
--言葉足らずで誤解を招くことはあるが、あれだけ長く話している。本心なのではないか
「私人としての発言と公人としての発言は区別しなければならないと認識した」
これはとんでもない発言だ。
謝罪すべきは、私人・中山成彬の考えを公人・国土交通大臣中山成彬として述べた点にあるということを言っている。
私人・中山成彬は、成田の反対運動をしていた人たちを”ごね得”と考えているし、日本は”単一民族国家”であると考えているし、”日教組の強い都道府県は学力が低い”と考えている。
麻生は中山の人となりを熟知しているはずである。
文教族であることに加え、同じ右翼体質の持ち主である。
多分麻生はこの発言に快哉を叫んでいるかも知れない。
麻生本人は海の向こうで解釈改憲をぶち上げているし、まったくひどい内閣ができあがってしまったものだ。
暫定税率廃止!天下り禁止!議員世襲禁止!
古書 那珂書房
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