政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

麻生のひん曲がった理屈

2008-10-11 06:04:38 | 麻生太郎
とにかく解散から逃げ回っていた麻生。
ところがここにきて、解散が麻生の武器になってきた感がある。
「解散より経済対策でしょう」という麻生の言い分が説得力があるように聞こえるから不思議だ。
調子に乗って麻生は新テロ特措法の延長まで審議に持ち込みその成立までほぼ確実なものにしてしまった。
こんなもの緊急性など少しもない。
この時期、これを持ち出してきた麻生の言い分は、選挙の争点を明らかにする、というもの。
争点を明らかにするということでは、麻生はもう一つ言い張っていることがある。
所信表明において、民主党に問いかけたことに小沢が答えなかったために争点をあきらかにすることが出来なかった、というものだ。
これは言いがかり、ナンクセというものだ。
麻生が勝手に設定した争点になぜ民主党がおつきあいしなければならないのか!
選挙の争点は選挙公約なりマニフェストなりで戦わせればいい。

給油活動継続など、首相「解散前に争点設定を」 (YOMIURI ONLINE 10/7)

麻生首相は7日の衆院予算委員会で、衆院解散・総選挙に関連し、「民主党との間に争点を設定しないといけない。国際貢献などを正確にした上で、(自民党、民主党の)どちらが政権担当能力があるか明らかにすることが必要だ」と述べた。


これが国論を二分するほどの問題か!
インド洋での給油が政権担当能力を計る物差しか!
麻生や自民党にとっては最優先の課題かも知れないが、庶民にとってはさほどの問題ではない。
国民の関心はべつの所にある。
麻生には”天下り”を争点にするつもりはない。
”後期高齢者医療保険制度”を問題にするつもりはない。
”年金問題”を争点にするつもりはない。
争点はただ一つ、”給油延長・国際貢献”だけである。
それ以外は、国会審議を引き延ばし、党首討論に持ち込んで民主党の提案の財源問題を突っつくつもりでいる。
「国際貢献を無視していいのか」
「財源の裏付けがない」
この二つだけで民主党攻撃をつらぬくつもりなのだ。

追加の経済対策も論争のテーブルに乗せたいが、財源の裏付けが出来ないので強行はできない。
民主党が解散を言えば、「解散より経済対策」と叫び続ける。
民主党が解散を叫べば叫ぶほど、「解散より経済対策を」と言う麻生に分があるように聞こえるのが全く腹立たしい。

恥知らずの麻生はなかなか手ごわい。
自分は人気があると思っている麻生は手ごわい。
相手の言うことを理解しようとしない麻生。
相手の言うことを理解する能力のない麻生。
自分には弁舌の才があると勘違いしている麻生。
嘘をつくのが平気な麻生。
負けを認めない麻生。
そんな麻生は手ごわい。

民主党は心してかかれ!
うかうかしていると足下をすくわれるぞ。




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