El Camino de UK

旅とサッカーを中心に、備忘録として思いを綴っていきます。

最終日

2011-04-24 | Korea


5度目の韓国旅行最終日。
ソウルに戻り、夕方の帰国便まで時間に余裕があったので、仁川在住の友達とランチを共にし、高陽市にある湖水公園を散策。
4月下旬だけど、緯度の高い韓国北部は桜の花がやっと満開から散り時に差し掛かった頃だった。




韓国は何度来ても大満足。
円高の恩恵で物価は安いし、ご飯は旨い、そして人が親切。
でもやっぱり何人かいる韓国の友達みんなが、僕に対して素晴らしいおもてなしをしてくれるのが一番大きいかな。
彼らが日本に来る時は、お返しにそれ以上のおもてなしをしてあげたいと心から思う。

まだまだ行きたい国は他にもあるから、訪韓はしばらくないんだろうけど、また日韓戦やACLで名古屋が出場した暁にはふらっと韓国行きの飛行機に乗ってるかもね。

世界遺産の街・慶州

2011-04-23 | Korea


韓国有数の国際観光都市・慶州。
日本で例えるなら奈良のような長閑で落ち着いた古都。
この日も友達のミジョンさん3姉妹に慶州の街を案内してもらった。
では、濃密な慶州一日観光の模様を写真でピックアップ。

まずは伝統的な瓦屋根で造られた慶州駅。
この駅に関わらず、例えばスーパーやガソリンスタンドなど、街の中のあらゆる建物でも、このような瓦屋根の造りをしているところが世界遺産の街であることを感じさせる。




慶州で二泊した宿は、慶州駅や高速バスターミナルから歩いて10分程のところにあるサランチェゲストハウス。
バス・トイレ共同のシングルで一泊20,000ウォンの格安ゲストハウス。
120年の歴史を持つ伝統的な韓屋での宿泊は、韓国人の友達も羨む貴重な経験となった。




751年、日本の奈良時代の頃に創建された仏国寺。
前日の大雨の通度寺とは打って変わり、週末で晴天に恵まれたこの日の仏国寺は、かなり多くの観光客で賑わっていた。




石(瓦?)を粛々と積み上げるミジョンさん。
韓国では境内にある石を積み上げて願い事を言うらしい。
それが長い間倒れずに持ち続けることができれば、本人が唱えた願い事が叶う言い伝えがあるという。




山の頂にある世界遺産・石窟庵の入口から見た慶州市内。




月城大公園の石碑。
慶州歴史遺蹟地区、つまり慶州はプラハやローマ、フィレンツェのように街全体が世界遺産として登録されている歴史ある街なのだ。




新羅1000年の歴史を誇る巨大な古墳群。
他にも同じ規模の古墳が散在しており、街中を歩いていると突如出現する。
昔の時代にタイムスリップしたような不思議は感覚は、やはり実際に現地に行ってみないと分からないものだ。




韓国の歴史の授業で必ず登場するという「チョムソンデ」という建物。
東洋で最も古い展望台とのこと。




お花畑のあいだを幸せそうに歩く韓国人カップル。




夜の雁鴨池(アナプチ)という庭園。

というわけで、他にも国立慶州博物館へ行って新羅時代の文化財も見学し、一日がかりで慶州の主な観光名所を数多く訪問した。
でもこれらはほんの一部にすぎない。
少なくとも一週間はこの街に滞在してみないと、慶州を知った気にはなれないだろう。

蔚山文殊サッカー競技場

2011-04-22 | World Football


人口100万人の蔚山にも2002年のワールドカップスタジアムがある。
ということで、例のごとく友達のミジョンさんにお願いして車で連れてってもらった。
蔚山文殊サッカー競技場は、2009年に我が名古屋グランパスがACLで蔚山現代とアウェイで戦ったスタジアムだ。

スタジアムに到着し、内部の見学を試みようと周辺を歩いてみたものの、各ゲートは頑丈に閉じられ、半ば諦めかけたその時、正面玄関のドアが唯一開いていたので、思い切って潜入してみることに。
関係者がいれば事情を説明して見学させてもらおうと思ったのだが、誰もいないのでそのままスタンドの中へ。
内心ドキドキではあったが、言葉の通じる友達がいるからその辺りは心強い。




今回、韓国のワールドカップスタジアム10会場のうち8つのスタジアム(ソウル水原仁川大田大邱全州釜山、蔚山)を観戦又は見学で訪問したことになる。
個人的に、ここ蔚山のスタジアムが一番のお気に入り。
収容は44,000人で豊田スタジアムと同規模だが、総2階建てでピッチから四辺並行に席が設けられているせいか、どの席からも見易く、構造は豊スタよりもコンパクトに感じた。
水準は間違いなくヨーロッパレベル。
こういう欧州基準のサッカー専用スタジアムが、まだ日本には数少ないのが残念でならない。

選手気分に浸かってピッチまで降りてみることに。
芝のコンディションも最高でした!




今回、蔚山を案内してもらった友達のミジョンさん(右)とお姉さんのスンファさん。
翌日の慶州観光も車で案内してもらう予定。
仲の良い素敵な姉妹のおもてなしに感謝!

通度寺

2011-04-22 | Korea

蔚山に住む韓国人の友達、ミジョンさんに連れてってもらったのは韓国三大名刹の一つ通度寺(トンドサ)。
蔚山中心部から車で約40分程、梁山市の外れに通度寺がある。

646年に創建され、1592年に豊臣秀吉の朝鮮出兵時にそのほとんどを焼失後、現在の建物は1600年代に再建されたものだそうだ。
寺院の中に博物館があり、物画や遺物品など多くの文化財が展示されており、非常に見応えがあった。

写真はメインの大雄殿という建物。
建物は古く、創建から何百年も続いた歴史を感じる。
外がどしゃ降りの大雨だったため、境内をゆくっり散策することは出来なかったが、お寺好きには行ってみて損はしない場所だろう。

大邱スタジアム

2011-04-21 | World Football


大邱も2002年日韓ワールドカップの開催都市の一つ。
ここまで来たら、試合が無くてもスタジアムは実際に見ておきたい。
行く先々でのスタジアム見学は、もはや旅のハイライトの一つとなってしまったようだ。

最寄り駅の大公園駅は都心から離れた郊外にあり、駅周辺はコンビニすらない僻地だった。
本来なら駅からバスに乗ってスタジアムへ行くのが便利らしいが、どのバスに乗って良いのか分からず、ウォーキングがてらスタジアムまで歩いて行くことにした。

上の写真は延々と続く新緑が眩い並木道。
スタジアム建設の際に造られた道路らしく、その名も「ワールドカップロード」!




駅から歩くこと約30分でスタジアムに到着。
30分も歩くとやはり遠く、夏場に歩いて行くのは絶対にお勧めできない。
今年7月の世界陸上は、ここ大邱スタジアムで開催される。
今はその準備のため、スタジアムの改修工事や、隣接地にメディアセンターなどの建設工事が急ピッチで行われていた。
向かって右側にはワールドカップミュージアムもあり、時間がなく中に入ることはなかったが、綺麗で設備も整った良いスタジアムという印象。




スタンドやピッチが見渡せる高台の上まで登ってみた。
さすが68,000人収容ということもあり、スタジアムは巨大だ。
その巨大さ故、ここを本拠とするKリーグ・大邱FCの試合は毎試合閑古鳥が鳴くそうだ。
チームが強くないため仕方ないが、早くACLに出場するような強豪チームになって、チーム・スタジアム共に大邱市民の誇りとして存在感を示してもらいところである。

大邱の台所・西門市場

2011-04-21 | Korea


全州から次の滞在地である目的地は慶州。
直通で向かうバスがないため、大邱を経由して向かうことになった。
大邱は韓国第4の都市で、ソウルと釜山の中間に位置し、人口は約250万人。
人口や地理的の面で、日本で例えるなら名古屋に似た存在であろうか。
特筆すべき観光地が少ないのも名古屋と似ている。



でもせっかく大邱に寄ったのだから、どんな街なのか見てみたくなって数時間かけて散策に。
ポイントを絞って最初に出かけた先は「大邱の台所」と呼ばれる有名な西門市場。
繊維用品や日用品を中心に、古くから続く巨大な総合市場だ。
その規模は、見た感じソウルの南大門市場に匹敵するような大きさだった。

狭い路地に似たような店が軒を連ね、平日の昼間にも関わらず店員も客も皆活気に溢れている。
ここまで来て何かを買うようなことはしなかったけど、歩いて見て廻るだけでも楽しめてしまうのだ。
何だろう、市場に行くと、その国その町に住む人々の生活の一部が垣間見れるような気がするんだよね。
だから洗練されたオシャレな繁華街よりも、こういう市場の猥雑な雰囲気が僕は好き。



大邱は「リンゴと美人の町」として有名なのだそうだ。
過去何人も大邱からミスユニバースコリアを輩出したという。
それを期待して、大邱を散策してみたのだが、人々の年齢層の比較的高い市場を歩いたせいだろうか、僕の印象は「うーん…」という感じ。
まあその件については次回来た時に、若者の集うエリアに行って判断することにしよう。

ACL / 全北vsC大阪@全州ワールドカップスタジアム

2011-04-20 | World Football


前日のソウルに続いてのACL観戦。
舞台は全州市内中心部からタクシーで20分くらいの郊外にある全州ワールドカップスタジアム。




試合開始直前のセレッソサポーター。




こちらはホーム全北のサポーター席。
バックスタンドはそれなりに入っていたが、ゴール裏の全北サポの数はセレッソと同程度といったところか。
普段J1の試合を慣れ親しんでいる者として、ホームサポーターの数がこれだけではあまりにも寂し過ぎる。
アウェイの選手としては、それほどプレッシャーを感じずにプレー出来るのではないか。




そのためだろうか、試合はエース乾を中心に素晴らしい攻めを展開し、決定的なチャンスを何本も演出した。
決定力の差で惜しくも0-1で全北に敗れたものの、セレッソは今後に繋がる戦いではなかったかと思う。




試合後のライトアップされたスタジアム。
外観が豊田スタジアムと瓜二つの素晴らしいスタジアムであった。
それだけにこの試合の観客が7,000人というのはやはりもったいない。
早くACLもヨーロッパCLのように、毎試合満員の観客で溢れかえるような魅力的な大会になることを願わずにはいられない。

ビビンバ発祥の町・全州

2011-04-20 | Korea
ソウル高速バスターミナルから約3時間、全羅北道の全州にやってきた。
高速のインターで降りたばかりの時は、なんて殺風景な田舎なんだろうって思ってたけど、徐々に中心部に入るにつれ、交通量が多くなり、高層ビルの数は少ないものの建物が密集しており、人口65万人が住むだけあって、思ったより全州は都会だった。

全州は昔から味の都と呼ばれ、食べ物は韓国の中でも最高の味を自慢し、全州の人の味覚レベルは高いという。
中でもビビンパはここ全州が発祥の地で、全州ビビンパは世界的に有名な食べ物だ。
繁華街にあるチェーン店での食事ではあったが、早速僕も絶品の全州ビビンバを食したのは言うまでもない。




全州は美食の町としてだけではなく、古くからの建物が数多く残っていることでも知られている。
こちらは伝統的な韓屋群を密集するエリアで一際異彩を放つ西洋建築の殿洞聖堂。




慶基殿の入口付近。
色取り彩りな花壇の前で、韓服を来た子供たちの撮影会が行われていた。




こちらは韓屋群の高台を登ったところで、梧木台(オモッテ)と呼ばれる。
意外かもしれないが、韓国にはどの都市に行っても桜の木が多く植えられいている。
4月下旬に差し掛かっているが、韓国はこの頃がちょうど満開の見ごろ。
外国で日本の国花である桜の花見が出来るなんて、違和感もあり、贅沢にも感じる。




全州韓屋村は約700棟の韓屋が形成を成しており、全州一の観光名所。
その韓屋群の全景を梧木台から見下ろすことができる。

全州にはわずか一泊の滞在しかできなかったが、次にもし訪れることがあれば、数日滞在して韓国の伝統と食の文化を体験したいところである。

ACL / ソウルvs名古屋@ソウルワールドカップスタジアム

2011-04-19 | Nagoya Grampus


去年12月に組み合わせが決まった時点で行こうと決めていたACL韓国遠征。
3月に東日本で未曽有の大震災があり、日本中が自粛ムードの中、僕自身もこの韓国遠征を決行しようかどうか最後まで迷ったが、日本のスポーツが頑張れば日本が元気になると考え、名古屋の勝利のため決行することにした。




つい7カ月前に日韓戦を観にこのスタジアムに来たが、今回は雰囲気もガラッと変わりFCソウル一色。
しかし、韓国では代表戦は多くの観客が詰めかけても、Kリーグはプロ野球に押され人気はイマイチ。
試合二時間前でも人影はまばらだった。




この試合でも開始前、東日本大震災の犠牲者への黙祷が行われた。




キックオフ直後、前列十数人の名古屋サポーターが発煙筒を点火。
韓国人の係員がそれを止めに入り、一悶着を起こす事態に。
これが後で日本で大問題となり、発煙筒を使用したサポーターが処分を受けることになる。

当然のことながら危険物である発煙筒を使用することは良いことではない。(欧州では頻繁に見られるが…)
しかしそれならば2年前、ACLのアウェイ蔚山戦で使用した時はなぜ問題にならなかったのか。
そして、韓国内のKリーグや代表戦でも韓国人サポーターが日常的に発煙筒を使用してる事実こそ問題ではないだろうか。
何であれ、名古屋サポーターがアウェイの地でこのような暴挙に出ることは最後だと信じたい。




ケネディ、玉田の怪我による欠場で、強豪ソウル相手に引き分けに持ち込めば良しと考えていたが、試合は金崎、永井のゴールで2-0の完封勝利!
負ければグループリーグ敗退の危機だっただけに、本当に大きく価値のある勝利だ。




試合後FCソウルのサポーターから声をかけられ、お互いのチームマフラーを交換しないかとリクエストされた。
もちろん快く承諾、ついでに一緒に記念撮影。
相手サポとも素晴らしい交流も出来て、ここまで観に来たかいがあった。

地下鉄駅で別れ際、僕は彼にこう声をかけた。
"See you again at Final !!"


西大門刑務所

2011-04-19 | Korea


ゲストハウスの最寄り駅から鐘路方面に向かい、独立門駅から降りてすぐにある西大門刑務所。
かつて日本が朝鮮を植民地支配していた時代、愛国者を含めた多くの朝鮮の人々が連行され、拷問や暴行等の残虐行為を受け、この場所で処刑された。
獄舎、独房、死刑場など一部の施設が当時のまま保存され、今は歴史館となり一般に公開されている。



正門の入口を入った時の建物の印象は、緑豊かな芝生と木々に囲まれた洗練された赤レンガ倉庫にしか見えず、ここが刑務所だったようにはどうしても感じられなかった。
しかし、建物の中を見学すると、その印象は図らずも一変する。
特に本館地下にある内部展示室。
日本官憲による拷問と尋問の様子が、人形と音声によってリアルに再現され、それは本当に生々しいものであり、日本人として見るには耐え難く、当然写真など撮れるわけもなく、ただこれほどまでに自分が日本人であることを、その場でひた隠したいと思う気持ちにさせられるのは初めての経験であった。



僕がここを訪れた日、ちょうど多くの小学生が見学に来ており、先生やガイドの説明を食い入るような目で聴いていた。
僕は韓国語が少ししか出来ないので、先生がどんなことを話してかは分からない。
しかし、これまでの韓国人の対日感情を考えれば、その内容は容易に想像できる。
ただ今の韓国の子供たちは、今回の見学で日本に対してどのような印象を与えたのか気になるところだ。

21世紀に入り、領土問題を除いて日本と韓国の関係は比較的良好だ。
W杯日韓共催は成功を遂げ、日本人のおば様方は韓流スターに熱中し、ソウルの繁華街ではショッピングやグルメ目当ての日本人観光客で溢れかえ、相互の文化交流は15年前には想像すら出来ないほどに活発になった。
僕自身もたくさんの韓国ドラマや映画を観賞したし、旅先やネットを介して多くの韓国人の友達を作り、韓国は今回を含めて5度も訪れ、様々な文化や習慣に触れることができた。

でもそれだけじゃいなけない。
戦後に生まれて平和に育ってきた日本人の若者は、歴史、つまり過去に日本が犯してきた罪についてあまりにも無知だからだ。

ポーランドのアウシュビッツを訪れる人たちの中で最も多いのが、実はドイツ人だと聞いたことがある。
ドイツでは自分たちが過去に何をしてきたのか、後世にきちんと伝え、過去の過ちを繰り返さないようにしているとのことらしい。
要はここソウルの西大門刑務所も、世界遺産に登録されているアウシュビッツ強制収容所や広島の原爆ドームと同じ「負の遺産」なのである。
だから日本人の若者も歴史をよく知った上で、よく反省をしてから、お互いに交流をすべきであると思うのだ。
そうなれば、日本をこれまで非難してきたアジア諸国の人々も理解を示し、本当の意味での「近くて近い国」に生まれ変わっていけるのでないだろうか。




刑務所を見学し終わった後、公園内にある独立門へ。
パリの凱旋門と比べたら、拍子抜けするほど小さかった。