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醤油庫日誌

やかんの映画ドラマ感想文。

「金環蝕」 (05月18日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
1975年、東宝。
大ダム建設入札をめぐる官界財界の癒着を描いた社会派ドラマ。
予定価格を操作する巧妙な手口とその詳細な説明に背筋が寒くなりました。
まず最初にお金の流れ・不正入札のしくみを丹念に見せておいて、それからヤマ場である国会予算委員会の証人喚問の場面に移る。
先に「真相」を見せられているので、証人たちの証言の白々しさがそら恐ろしくなります。
こういう重苦しい深刻社会派ドラマには新劇俳優がやはりハマります。
乱くい歯のつけ歯でこ汚い金融王の老人を演じた宇野重吉の体当たり熱演。
冷やっこい官房長官役の仲代達矢のすましかえった演技。
神山さんも電力会社副総裁としてふてぶてしく登場、うーん悪よのう。
しかしながら、なんといっても下品なゼネコン専務に扮した西村晃が一番光ってました。
ダニのように利権にしがみつき、卑屈な態度でお座敷を取り持ち女の世話までするまめまめしさ。
こすっからい悪党を演じると西村晃は天下一品であります。

「この子の七つのお祝いに」 (04月10日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
1982年、松竹。
何が怖いといっても、岩下志麻が怖い。
「ごめんなさぁーい……ごめんなさぁーい……」
目の据わった岩下さんがそうつぶやきながら被害者に凶器を振り下ろすと、壁に被害者の鮮血がドババッと飛び散る。
ごめんなさぁーい……ドスッ、ドババッ、ゆるしてねぇー……ビシュッ、ドババッ。
凶器は鋭利な刃物だから、血が出る、血が出る。
でも毒々しい流血映像よりも、岩下志麻の表情のほうがうんと怖い。
岩下さんも怖いが、幼い我が子の寝ている布団の中で、手首と頚動脈を切って自殺を遂げる岸田今日子も怖い。
自殺した母親の血でドボドボになった布団で目を覚ます幼女……陰惨であります。
……なんでそんな映画を見たかといえば、神山さんが出ているからでござるよ。
殺人事件を追うルポライターに杉浦直樹、バーコード五分前といった独特の髪型ですが二枚目ですな。
神山さんはその上司である編集長役、いつもながら知的で堂々とした男前。
ワンシーンだけでしたが、ニヒルな戸浦六宏も登場。
素敵なオジサマ俳優をまとめて見られて眼福でござった。
……今気がついたんですが、私、立派なおでこの男性に弱いようです。
目許が涼しげで知的なおでこであれば、ハゲでも爺でもタイプなんだな、自分。
ちょっと考え込んでしまった春の夜。

「斬る」 (01月11日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
1968年、東宝。
岡本喜八監督の映画の乾いたタッチは好みです。
ちょっと対象を斜めに見ているような、癖のある視点は作品により好き嫌いがありますが。
この映画でも唐突な群衆の踊りの場面は、また来たか……と思いました。
無理に時代劇の中に現代世相への風刺を盛り込まなくてもいいような。
とたんに説教臭く感じます。
ストーリーは「椿三十郎」と「用心棒」を足して二で割ったような味わいでした。
主役、仲代達矢。
陰気さ控えめで、めっぽう頭と腕の切れる無宿者というジョーカー的な役どころを手堅く演じています。
敵役は冷酷な次席家老の神山さん。
茶室での立ち居振舞いが水際立ってきびきびと鋭い。
いかにも切れ者のお武家という感じで、うーんかっこいいなぁ☆

「寒椿」 (01月07日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
1992年、東映。
南野陽子初脱ぎ映画。
昭和初年、所は高知の遊郭。
芸妓になった南野陽子が濡れ場で尖ったおっぱいを見せてます……ファンなればひれ伏すのでありましょう。
しかしながら私の目当てはアイドルのヌードではなく、神山さんなのでござる。
地元有力者役の神山さん、朗々とした声での高知の方言もまた男らしくてポッ。
パトロンに神山代議士を選ぶか、成金のドラ息子を選ぶか、芸妓南野は苦しい選択を迫られます。
……ああ神山さんをソデにするとは、もったいなや。
容姿で選ぶんなら断然神山代議士(63)のほうが男前でござるよ、もう。
あと、西田敏行がここまで男気のあるかっこいい役が似合うとは意外でした。
男はルックスやない、という証左でしょうか。
美妓に惚れられながらも、ストイックにかわす西田、なかなか決まってました。

「隠し砦の三悪人」 (09月25日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
1958年、東宝。
落城した秋月城の雪姫を無事隣国まで脱出させよ!
――というのが今回ミフネに課せられたミッションでござる。
下人に身をやつしているので、雪姫もミフネも、土田よしこの傑作「つる姫じゃ~」のあの格好なんですね。
きりっとした雪姫さまのピチピチしたふとももが、なんとも眩しいでござる。
ミフネはもちろん野性味溢れる肉体美が看板でありますから、露出してもぜんぜん大丈夫。
ピチピチムキムキなご両人が馬を巧みに乗り回し、画面狭しと暴れまわる痛快大活劇であります。
槍対槍の果し合いというのも珍しく、決闘シーンは見ごたえがありました。

「刑事犬カール」 (09月04日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
週末の楽しみはDVDの観賞でござるよ。
本日は「刑事犬カール」……刑事物は苦手なんですが、がまんがまん。
殴る蹴る常習の暴力刑事を見ると生温かい気分になるでござるよ。
お目当ての神山さんは警察犬訓練所の所長さん役。
おや、立派な口ひげが。
「八甲田山」の木宮少佐のままですな、制作年度も同じだし。
懐かしい警察旧制服と略帽がすごく似合ってました。
体格がよくて筋肉質でないとブサイクになりがちな、あの薄手の作業シャツとズボンもぴったりきまってます。
こんな素敵な所長が上司とは、なんてうらやましい職場でござろう。
神山警部と一緒なら休日出勤も残業もホイホイ喜んでやるでござるよ。
木ノ内みどりの演技も、聞いていたほど酷くはなかったです。
むしろヘタっぽいところが可愛いかも。
可愛い甘い声のセリフを聞いていると、なんかこうフニャンと力が抜けてきます「……カール、いけ!」
テーマソング「走れ風のように」の頼りない歌声がさっきから耳について離れません「石~ころの~♪」
これがアイドルの魔力なのだな、納得。
全39話、1977年制作。

「激動の昭和史 軍閥」 (08月10日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
1970年、東宝。
主人公は東条英機。
真面目秀才・忠臣にして勤勉、でも少し狭量……という世評のある東条さん。
小林桂樹がちょっと太めの東条さんを好演してます。
……映画とは関係ありませんが、東条首相は視察に出ると民家の軒下のゴミ箱をのぞいてまわったそうな。
国民の暮らしぶりを真剣に視察する姿勢は立派と言えば言えるんでしょうが……せせこましいというか、小うるさそうというか、私の東条さん像はたぶんにこの逸話に影響されております。
なにかと善玉扱いされる海軍ですが、この映画では海軍側の優柔不断さについても言及しています。
半年や一年は暴れてみせる、なんて遠回しなことを言ってないで、陛下の御前で「どう転んでも負けます!」とはっきり断言……できたら苦労しませんな、やっぱり(涙)
開戦決定までの経緯は丁寧に描かれていますが、開戦後は制作者の主張がストレートに出すぎてギクシャクしているように思えます。
特攻隊員に言わせた
「勝つ戦争ならやってもいいのか!」
等の一連のセリフには違和感を覚えました。
……神山さんは近衛文麿。
ちょび髭で変装した榊隊員についつい見えてしまうのですが、いつもながらのすらりと涼しい立ち姿にポッ☆
長身端正な、しかも一癖ありそうな近衛公でした。

「五人の突撃隊」 (07月27日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
1961年大映。
敗色濃いビルマの前線が舞台。
味方部隊の撤退を援護すべく、たった五人の決死隊が橋を死守するお話です。
本郷功次郎の陸軍少尉、藤巻潤の上等兵。
映画の中身がどうであれ、このふたりを見るために私は二時間画面の前に座ったのであります。
本郷少尉ったら敵の間を走り回って手榴弾だけで戦車数台をやっつけます、すごっ。
藤巻さんは泥だらけの兵隊の格好をしていてもキラリと光る男前。
彼の非の打ちどころのない二枚目マスク、とくにいつも目元に微笑を湛えた優等生的な雰囲気が大好きです。
藤巻さんは歌手でもありまして、わたくし彼のEP盤レコードジャケットを壁に飾っております。
深くて渋いいいお声なんですが、肝心の曲がモロ昭和のムード歌謡曲でして……はじめて聴いたとき、あまりの濃さに机に突っ伏してしまいました。
『霧に消えたアイコ』『海が真っ赤に燃えるとき』……etc。
……聴きたい?(笑)

「激動の昭和史・沖縄決戦」 (07月06日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
近年の邦画によくある戦闘場面に主題歌がかぶったりするのは、どうも苦手です。
やたら絶叫・号泣するシーンを多用するのもくどいように思います。
反戦メッセージを声高に訴える感情過多なセリフも蛇足では?
いいたい事をすべてセリフにしなくても、そんなの観ればわかります……そうそう観客を低脳扱いしちゃいけません。
――この作品はそういう安易な悲劇調を極力排した硬質な戦争映画です。
ぶつ切りに近い短いシーンで前線と司令部を交互に映していく、ドキュメントに近いぶっきらぼうな手法はとことん剛直です。
流れる音楽にもどこか明るさが感じられ、決して見る側の感傷的な涙を誘う道具にいたしません。
特攻・玉砕・集団自決の場面を泣かせどころにしない硬派な姿勢を高く買います。
豪華な俳優陣にも満足。
牛島司令官に小林桂樹、豪放な長(ちょう)参謀長に丹波哲郎、冷静な判断を持ち続ける高級参謀に仲代達矢、シニカルな軍医に岸田森。
神山さんは島田県知事。
理知的で篤実な人物を演じると神山さんはぴったりとはまります。
軍・民どちらにもかたよらず、また誰かを悪役に仕立てることもない、でき得る限り公平な視点から沖縄戦をとらえた優れた映画ではないでしょうか。

「黒い傷あとのブルース」(06月22日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
なんと小林旭がムショ帰りのヤクザでござる。
『過去を引きずる孤独のヒーロー、甘く切ないムード・アクション!』
……やそうで。
面白かったですよ、うひゃうひゃ喜んで観ました。
「流れ者シリーズ」よりもシリアスなんですが、じゅうぶんツボにはまります。
旭がいきなり海を眺めながらトランペットを吹いたりしますからなぁ。
ヒロインは吉永小百合、文句なしにかわいらしいです。
そのヒロインを狙う悪党が神山さん、こんなに笑顔のキュートな悪党ってあり?
……なのに吉永さん、なんで前科者の一文無しのヤクザに惚れますか?
少々うしろ暗くても大卒インテリ実業家のほうが良くありませんか?
旭に濡れ衣を着せた黒幕ではありますが、神山さんの物腰はあくまで紳士ですぞ?
その神山さんとのお食事をすっぽかして、無職の旭と遊園地デートですか?
神山さんのプロポーズを受けておけば、融資の心配もなくなって実家も安心なのに?
……やかんの選択でいくと映画は十分間で終わってしまうでござるな。

「からっ風野郎」 (06月12日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
三島由紀夫主演1960年。
あくびひとつセリフ一言でも、ちょっと不自然。
天才三島も俳優としては大根であります。
最初の数分は「なんだこりゃー見てらんない!」だったんですが、だんだん三島さんのぎこちない演技に慣れてしまって、終わりごろにはさほど気にならなくなってました。
むしろ演技よりも三島さんが肌を露出するシーンが多いのに辟易しました……。
映画自体はオススメできます。
チンピラを扱ったストーリーですが、シニカルな視点から描かれていて、いわゆる浪花節的要素はまるでありません。
神山さんは「ぜんそくの政」……名前のとおり、ぜんそく持ちの殺し屋というユニークな役。
凄みのあるようなないような、にやけた殺し屋を好演。

「神田川」 (06月04日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
いやー濃い映画でした。
ただいまやかんが熱を上げております神山さんが出てるいうことで、入手したビデオなんですが……主題歌がフォークの「神田川」やった。
……あれ聴くたびに思うんやけど、どないな長風呂の男やねん。
主人公は人形劇サークルに熱中する大学生で、冒頭のあまりにコテコテな七十年代世界にうっひゃーーとなったんですが、草刈正雄と関根恵子があまりに美男美女なので、最後まで結構楽しく観賞いたしました。
三角関係・同棲・中絶というドロドロ文科系サークル物語ですが、草刈さんのキャラのせいか意外にさっぱりした印象になってます。
神山さんは産婦人科医役でした……無精ひげでも目許が涼しいからなぁ、ぽっ。

「風に逆らう流れ者」(05月30日)

2006年06月19日 | 【か行】タイトル
マイトガイシリーズ、云わずと知れた小林旭。
面白いとは聞いていましたが、ほんま面白い。
痛快、明快、スピーディー、じつに楽しい映画でござった。
今晩観たのは「風に逆らう流れ者」
流れ者……?
はい、流れ者なんです、カウボーイハットにギターを背負った小林旭が馬の引く荷車に寝そべって登場いたします。
でもその荷車は田んぼのあぜ道をゴトゴト進んでいるのでござるよ、わはは。
キザなギャンブラーと派手に撃ちあったと思えば、温泉の露天風呂で「ダンチョネ節」を歌うごちゃ混ぜ感がなんとも愉快。
で、そのキザなギャンブラーを演じるのが神山繁。
まだ32歳、若い笑顔がとってもキュート、きゃーー。
……当分、映画観賞はやめられませぬ。

「怪鳥Q」(05月18日)

2006年06月12日 | 【か行】タイトル
ゾンビが怖い。
いえその、映画の話。
途中から見た、なんやあらすじもワカラン映画をボーッと見るのもまた楽し。
そんな映画のほうがけっこう記憶に強烈やったりする。
もう一回最初からきちんと見てみると、案外つまらなかったりするから変ですね。
そういうのはB級ぽいSF映画に多いです。
題名だけは覚えている「怪鳥Q」、お話は空きビルに巨大鳥が卵を産みまして雛が孵ると。
親鳥はせっせと人間をくわえて攫って巣に運ぶ……。
巣の中で人間ミンチこさえて、雛に与えてましたんや、親鳥は。
Qいうのはインカの伝説のケツァルコアトルの再来やからと、ケツやのうてQと名づけられたんですな。
さて、あの手この手で軍や科学者がQ退治を目論む。
哀れ、雛は退治されてしまうんですが、親鳥は雛の仇の科学者をブッ殺して南米奥地に逃げていきますねん。
頑張れ親鳥、愛鳥週間。
あ、ゾンビの話しよ思てたのに。

「ゴッド・アーミー」 06月27日(金)

2006年06月12日 | 【か行】タイトル
アーミーと題にあっても、戦争映画やおまへん。
大天使ガブリエル役はクリストファー・ウォーケン。
髪を黒く染め、青白い生気のない顔色で悪の大天使を演じます。
ウォーケンのつやのないひび割れた唇と、ぱさぱさと額にかかる冷たそうな黒髪が妙に色っぽいのでございます。
天国の戦いというか内ゲバ、ガブリエル派対アンチ・ガブリエル派の天使同士の戦いですねん。
……えらいすさんだ天国ですな。
二派に分かれた天使たちが「世界で一番邪悪な男の魂」を手に入れようと地上に来てすったもんだする話ですねん。
……同じわけわからん映画やったら、この手の映画のほうがええですわ。
なんちゅーても、見てて血圧が上がりません。
世界で一番邪悪な男……それは朝鮮戦争で悪逆非道の限りを尽くしたアメリカ陸軍大佐でした。
この男がくたばりましたので、天使たちが魂を取りに来る。
二派がかち合いまして、ひとりの天使が魂を女の子の身体の中に隠してしまうんですね。
……言うたらまあ、女の子に憑依現象が起こると。
わーい、オカルトや。
死体が歩いたり燃えたり、適度にエグくておおいに結構なのでございます。
この事件を追う主人公が元神父のたまごで、ホモセクシャルな匂いありとサービス精神旺盛な映画なのであります。
黒ずくめで電柱やビルの上にウンコ座りしている(カラスのイメージなんでしょうな)ウォーケンが男前でっせ。