醤油庫日誌
やかんの映画ドラマ感想文。
 



2015年 アメリカ
火星一人ぼっちから、奇跡の生還へ。
次の宇宙船は四年後、水と食料がまったく足りない、一人ぼっちで通信も不能……そんな状態を主人公がひたすら明るく前向きに、70年代のディスコミュージックに乗って、創意工夫でサバイバルする物語。
有機栽培でジャガイモの自給自足や、古い探査機を使っての通信は面白かった。
宇宙飛行士スゲーみたいな。
ビニールテープってマクガイバーの時代から有用なんである。
しかし、タイムズスクエアでトラファルガー広場で、世界中の人々が固唾をのんで救出劇を見守り、歓声を上げハグしあい紙吹雪が舞い散るというお定まりのコースにいたっては、ひねくれもんのワシはシラーッとした気分に襲われるのである。
助け舟を出すのがロシアではなくって中国というのが時代かな……。
もはや日本なんて宇宙計画どころか、おやつに特売の98円箱入りクッキーをひさしぶりに買ってみたら、中のクッキーが二回りほどサイズが小さくなっていて、増量!の景気の良さから程遠い凋落の気配さえ漂う日本、なにやら侘しいw
ワシにはこの超ポジティブな宇宙飛行士が科学知識を武器にしたマクガイバー精神で苦難を乗り切るのが面白いのであって……うーん、出だしは面白そうだったんだが観終わったらそれほどでも、だったんである。


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1968年 アメリカ、イギリス
テレビで見た小学生やかんにはわけわからんかった。
なんでハルは狂ったんだろう?
地球外生物の話がショックだったんか?
このところ、しょっちゅうアレクサと喧嘩してるから、性格悪いAIってヤツは……と思うよ。
漆黒の宇宙にくるくると回りながら消えていく乗組員の死が怖い。
命乞いするハルの言葉も恐ろしくもあり哀れでもあり。
宇宙で死ぬか、ロココなワンルームで老人になっていくほうがマシか?
胎児になって地球を見つめる船長は何者になったんだろう?
ワケわからんが青い目が綺麗。
効果音もないセリフもない時間の続く、いまだに、たぶんこれからも未来的な作品。

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1974年 アメリカ
チャールトン・ヘストン、嫁さんと大喧嘩した勢いで意中の若きシングルマザーとついにベッドイン。
そしてこのまま単身赴任して、角を出した妻から逃げて、赴任先にシングルマザー母子を呼び寄せて、ラブラブ生活を愉しもうかと目論んでいるところに、大地震が来るのである。
バカモン、睡眠薬自殺を企てるほど苦しんでいる妻に向き合わず、手近な若い女に逃げるとはけしからぬぞ。
それでも彼はまず、社長でもある恩義ある嫁の父を助けに、会社ビルに戻るのであった。
ガラスが降る、壁が崩れる、天井が落ちる、エレベーターが落下する。
高層ビルと災害の取り合わせはいつだってデンジャラス。
たいてい消火ホースにぶら下がって避難することになるんだが、これがまた最後に切れるんだな。
そしてチャールトン・ヘストン、身体を張って義父を助けた後、カノジョを探しに行くんである、意識不明の義父を抱えた嫁さんをほっぽって。
「デニス(シンママの名前)を探しに行く!」
と嫁さんに宣言して。
これはヒドい、踏んだり蹴ったりの嫁エバ・ガードナーに同情する。
余震が来て、残ったビルが次々倒れ、地下に人々が閉じ込められてしまう。
チャールトン・ヘストンはこのビルの設計者だったんで、排水溝から入って地下に閉じ込められた人々とカノジョを助けに行くんである。
地下にはカノジョと一緒に失意の嫁もおりました……で、嫁の目の前で不倫カップルがヒシと抱き合う……極限状態でそんな光景を見るはめになるエバ・ガードナーがまったく気の毒すぎる。
排水溝から地上に出る梯子に人々が殺到する。
「女性が先だ!」
とチャールトン・ヘストン、カノジョを登らせる。
嫁さんにも手を貸して梯子に上らせようとするが、嫁さんは彼の手を「サワンナ!」とばかりに振り払って自力で梯子を上っていく。
そこへ決壊したダムの水が怒涛のように排水溝に押し寄せて、パニックになった人々が我先に梯子に飛びつき、嫁は梯子から落とされて濁流にのまれてしまう。
切れ切れの悲鳴とともに浮き沈みしながら流されていく嫁。
地表には無事脱出できたカノジョが彼を待っている。
流れていく嫁とカノジョを交互に眺め惑乱する彼の表情……。
カノジョの顔を絶望的な表情で見て、彼は妻が流された濁流に飛び込む。
一度は妻を確保するが、勢いを増した流れに妻は飲み込まれてしまい……。
とうとう彼は再び地表にその姿を見せることはなかった。
涙を流しながら、カノジョはふらふらと瓦礫の中を歩いていくのだった。
かろうじて、後味が少しマシになった。
嫁さん水死でカノジョと再婚、社長の義父と邪魔な嫁が死んで会社と遺産はそっくり彼のもの……そんな考えも浮かんだはず。
どういう心境で妻を救いに濁流に飛び込んだのかわからないけど、ここで妻を見捨てては、当時の観客の正義感を逆なでしたに違いない。
今なら妻が死んで愛し合うふたりが抱き合ってハッピーエンドになるんかな?
今のアメリカの倫理観はどうなのか知らんけど。
……大地震より不倫の行く末のほうが気になる妙な映画でした。

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1979年 アメリカ
アマゾンプライムの無料映画。
高い城の男を見たいがためにプライム会員になったわけだが。
これ、もし有料で見ていたら「……」てなるぞ。
秘密を知る女性キャスターを消すために、ミサイルや戦闘機を飛ばしてしまう航空会社社長にロバート・ワグナー。
ミサイルの試射で民間機を誤ってロックオンしちゃった航空会社なんて、後どうすんだ?
ワシントンからフランスまでミサイルと戦闘機に追っかけまわされても、一晩経ったら計器チェックだけで何事もなくロシアに飛び立つコンコルド……。
取り調べも無し、乗客も一晩寝てまた同じ機体に乗り込むんだから鉄の神経だな。
一人も死傷者を出さなかったのはコンコルドを使わせたエアフランスの意地か。
今まで観たパニック物の中で断トツのバカバカしさだったが、後味は悪くない、バカバカしいだけで。

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続き購入。
まずはジョラーさん生還がうれしい。
シーズン1から七年……子役は大きくなるし、役者は老ける。
ジョラーさんも……、老けたかなぁ。
ダーリオに老いぼれ呼ばわりされるわ、メイスターにまであの年の男と言われるわ、俳優さん還暦だもんな……。
女王は再会を喜んでくれたけど、なんかジョンの当て馬くさい感じがして素直に喜べぬ。
ジョンの前で女王はジョラーさんをハグしてくれたんだが、彼は慎ましく頭を女王の肩の上に垂れて、主人に会えた大型犬のような優しい表情で満足そうに目を伏せていた。
ジョラーさんも女王の新しい恋に気がついているようで、遠慮がちに身を引いている。
恋愛候補から降りてしまっているような……余計に切ない。
恋を諦めて命を捧げ尽くすことを決意した彼の寂しげな目。
もう女王ばかり見ているんだよ、ジョラーさん。
そんな彼の目の前で、女王はジョンと恋に落ちていくのである。
あれ、このつらい展開、既視感が。
ああ報われぬ初老の恋。
ベイリッシュ公のはヤバいぞおっさんと思うのに、サー・ジョラーの視線には胸が痛むのは贔屓の引き倒しだろうかw

これまで世界のあちこちでバラバラに生きていた登場人物たちが、続々と集まってくる。
それぞれに縁が出来ており、伏線が回収されていく快感。
ワイト生け捕り作戦でのおやじ集団なんか夢のオールスターですよ。
ハウンドが妙に興味津々でワイトの捕虜にちょっかい出すのが可笑しい。
蹴飛ばすとキーキー喚く死人のリアクションが緊迫した場面なんだが笑ってしまう。

実はちょっぴりジョンにイラついています。
別にジョラーさんの恋敵だというだけでなく、なんかイラつくんですよ。
穢れなきいい子ちゃんのお姫様という風情とテメーのせいでこんなことに……な展開が結構あるせいで。
モタモタ深追いしているから、ドラゴンが死んじゃったじゃねーか!
何にも知らないジョンスノウ、なんかムカつくジョンスノウw

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海外ドラマって何でこんなに凄いんだ! いろんな時代のいろんな世界をとてもリアルに見せてくれる。
このドラマも、その異世界を形作る城館や甲冑のデザインや衣装髪型の確からしさに引き込まれた。
ストーリーも、剣と冒険と魔法と恋、みたいなドラクエに毛の生えた勇者ゴッコではない。
エグいグロい裸バンバンの大人仕様で裏切りや戦いをじっくり見せてくれるからたまんない。
名前と顔がしばらく一致しないし、家族関係や架空の地名が何がなんやらなままで、そのままずんずんついていってしまうのだった。
やっぱり最初はアリアちゃんが気にかかるわな。
それと王宮の陰謀と人間模様に興味がいく。
それから銀髪の王女に付き添う中年騎士に目がいく。
あ、レックス・ハリソン似の渋いオジサマ、好みだわぁ、でも名前がワカラン……そんな状態で1シーズンの半分を見た。
あとは休み前にノンストップ連続視聴wフラフラになりながら見た。
続きが気になってやめられない。
ジョラーさんのかっこよさと女王愛にノックアウトされた。
忠勇にして女王に片思い、高潔な騎士の物腰、渋い片頬だけの微笑、皴の刻まれた整った顔立ち、甲冑の似合う武人、女王を見守る青い悲しげな瞳、きゃー。
全然甘くないストーリーのエグさも気に入ったけど、ジョラーさんに惚れてしまうともうイカン、目はくぎ付けお声に痺れる。
そう、最初は字幕で見たのだ。
基本映画は字幕で見ることにしている(メル卿ボイスはアレはもう反則、素敵すぎる)
ジョラーさんは声も渋い、女王はちと巻き舌で可愛くない。
吹き替えはヴァリス公の声が一番違和感あったかな、声質が違い過ぎて。
(現在、吹き替え版で二回目視聴中)
船で人質のティリオンに不愛想に応対し、一向に黙らないうるさいティリオンを無言でボコるジョラーさんw
ああ、彼は原則寡黙だったのだな。
女王会いたさに決死の剣闘士として出場するジョラーさん、泣かせる。
石化病に罹患しているから体力がない。
もう、ひやひやしちゃう。
うわー、こんな形できれいに退場させるんかーい! と茫然自失しながらも、ストーリーに引き込まれてるので視聴を続ける……もしかしたら復活も、という期待が捨てきれないんである。
ああ、でも女王の隣にジョラーさんの姿のないこの喪失感……ジョラーロスに心は痛む。
メル卿を史実に反して早期撤退させたヴィクトリアほどではなかったけど。
ジョラーさんたら去り際に愛の告白までしていくんだもの、いや二回目か。
女王ラブなのが周囲の人全員にばれているって、ジョラーさんって思いが正直に顔に出てしまうタイプなのか? うわっ純情w
去り行くジョラーさんが馬上から万感の思いで振り返る姿に……泣ける……。
──と、アマゾンの無料シーズンを連続徹夜で全部見たのであった。


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ああメル卿、麗しい。
シルクハットがここまで似合うなんて、乗馬姿が決まり過ぎる。
ちょっと不機嫌そうな寝起き顔がチャーミングなのだ。
襟元の少しだけ緩んでいるあたりがセクシー、ぴっちり窮屈そうな燕尾服が通常だからこその、わずかな露出にときめいてしまう。
温室でシャツの袖まくられただけで、もうキャァァー!
……シャツ破るヤツのことは知らんw興味ない。
メル卿、パーフェクトだわ。
秘書官として、首相として、アドバイザーとして。
陰に日向に付き添い見守り、手を差し伸べ助けてくれる心優しい首相。
心が折れているときに、すっとさりげなく横に座って辛い気持ちに寄り添ってくれる。
やらねばならないときには道を示して「あなたには勇気がある」と力強く背中を押してくれる。
良き保護者、良き理解者。
これはもう心底頼ってしまうわ……。
議会制度の尊重を決してゆるがせにしない硬骨な卿の姿勢もかっこいい。
言うべきことはしっかり言って、振り向かずに部屋を出る卿の志操の堅さよ。
でも私邸に陛下の突撃を受けた際は、なんとも柔らかな表情なんである。
照れちゃってるし、困ってるんだけど、ちょっと嬉しそうだったり。
宮殿での首相としての顔ではなく、メルバーン卿個人の顔になっているのだ。
もう女王と一緒に上着なしの彼のラフな姿に表情にときめいちゃうのである。
手紙で懇切に今後の方針をレクチャーする卿、情の深い親切な首相、もう素敵すぎる。
私は肖像画除幕式の「メイアイヘルプユー? マム」で完全に陥落した。
陛下の騎士として馳せ参じた卿に惚れた。
苦境に立つ女王を見過ごせない義侠心、漢なのだメル卿。
肖像画の前で、互いに見交わし微笑みあう主従、なんて絵になるいいシーンなの。
苦渋の末の決断を下し、今は穏やかに愛しそうに女王に微笑みかけるメル卿。
そんな彼の払った代償には思いも至らず、ただただ彼が自分の元に戻ったことに有頂天になる女王。
そしてそれでもよしと、彼の女王が喜ぶなら、女王を守れるのならそれで満足と思い切ったメル卿の優しい笑顔……。
二話までは、卿は庇護者目線で女王を見ている。
というか、卿の恋心はまだはっきりとは見えない。
女王の早期結婚を示唆するサザーランド公爵との会話での
「そうだ、陛下に必要なのは夫だ……私ではなく」
ここで、あれあれ? メル卿かなり意識してるんだ(きゃー)とドキドキしたんですけどね。

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1963年 アメリカ
大きな目をしたヘプバーンとロマンスグレーのケーリー・グラント59歳。
かなりなお年なんだけど、かっこいいのだ。
ケーリー・グラント、若いときはすごいハンサム。
お茶目でダンディーでジェントルで見るからに頼もしそうな嫌味のない二枚目。
そしておじさまになっても抑制された渋い風情が追加されて魅力倍増。
つまり、やかんのどストライクな俳優さんで。
その昔、小学生やかんも最初は白髪で老けてるなぁ……なんて思いながら観てたんだけど、すぐに男気あるネクタイの似合う素敵なおじさまケーリー・グラントにあっさりホレてしまったのだった。
可憐なヘプバーンを守るときの男っぽさと、そのヘプバーンに可愛く迫られても軽くかわしてがっつかない紳士的態度が、キャー!てなもんで。
……萌えツボってン十年たっても変わらんもんだなぁ。
いえね、自分の萌えツボの原点は何だったろうかと考えて、あ、シャレードとちゃうか? と思ってアマゾンであらためて観たわけです。
ヘプバーンが可愛い! 表情がもうたまらない。
やたら皿にハムを載せてプンプン脹れて食事していたのが、おじさまの一言でガチャンとフォークを投げ出して、おじさまをうっとりみつめちゃうシーンなんか、もう可愛いすぎて!
「なんて顔をするんだい?」
ケーリーおじさまのセリフにもう完全同意。
無邪気で気分屋でコケティッシュで小動物系で、愛らしいけど並の男じゃ手に負えないじゃじゃ馬娘ヘプバーン最高。
それを余裕であしらえる心利きたる大人なオジサマに、キャー。
勝気な女王陛下と頼れる男前首相にハマるわけだよあたりまえ。
やっぱりシャレードが私の好みの原点らしい。
小学生やかんを親父好きの道に迷わせた罪な二枚目、ケーリーおじさまなのでした。

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1958年。
加東大介と小林桂樹が弥次さん喜多さんを愉快に楽しく演じる、肩の凝らないオールスター喜劇。
宝田明が二枚目の飴売りになって自慢の喉を披露すれば、三木のり平が女形の太夫でしなを作って笑わせる。
当時の喜劇人も大勢出てきます。
軽く踊ってよろけてみせる森繁の動きの良さはさすがであります。
三船敏郎と池辺良が浪人役ででてきて、ドジョウすくいを大真面目に踊ってみせるのは隠し芸のノリでしょうか……もちろん派手な立ち回りもバッチリ見せてくれます。
全編歌あり踊りありの賑やかな楽しい喜劇。
わけても綺麗どころを従えて、加東大介がお座敷でノーエ節を踊るシーンが華やかで楽しかったです。
毒のないのんびりとした笑劇でゆったりくつろぐのも乙なものかも。

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1964年、東宝。
当時のおしゃれでシュールな喜劇映画、でしょうか。
カラー映画ならではの赤・黒・白などのビビッドな配色の遊びが楽しい。
遊びは楽しげだが、ストーリ展開・演出となるとお遊びが勝ち過ぎてちとつらい。
美人四人姉妹のお見合い騒動なんですが、神山繁が姉妹を手玉に取ろうとするプレイボーイとして登場。
これだけで十分やかんは木戸銭を払うでござるよ。
期待通り、若々しい神山さんをたっぷり楽しめました。
爽やかな声、歯切れのいいセリフ、ダンスも披露、言うことなし。
……神山さんもとうとう逝ってしまわれた。
海軍経理学校に在籍された、海軍士官になるべく教育を受けられたお方。
晩年のお姿も滋味があったが、中年期の威ありて猛からず、知的な額、朗々とした美声、かわいい笑顔、あくまで涼しい澄んだ眼差し……素敵な俳優さんだったなぁ。
やかん、もう、ぞっこんでした。

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