醤油庫日誌

やかんの映画ドラマ感想文。

アフューグッドメン

2017年10月21日 | 【あ行】タイトル
1992年アメリカ
海兵隊、というと思い浮かぶのは、ハートマン軍曹とか刈り上げ頭とか袖をまくった迷彩服とか。
映画のオープニングは海兵隊のイメージ通りの、ドリルやランニングシーンが流されてサービス満点です。
悪玉にジャック・ニコルソンを持ってくるのは反則技のような気もする……。
弁護側が物証ゼロで証人尋問のみで無罪を勝ち取ろうなんて、あまりにも無茶筋。
尋問で感情的になって自白しちゃうなんて、海千山千の海兵隊大佐とも思えぬおバカです。
でも、そのおバカ大佐を狂気をはらんだニコルソンがすごい顔で熱演するものだから、ああ逝っちゃってる大佐だからあり得るかもな、と変な納得をしてしまう。
ニコルソンの狂気に説得力があるんで、お話自体には説得力はあまりない、そこんところが反則かなと。
前半のトムクルーズ弁護士のちゃらけぶりにうんざり、熱血デミムーア弁護士も型どおりでつまんない。
証人になってくれるはずの副司令が自殺したのが意味わからん。
だいたい副司令の中佐が基地を飛び出して行方不明って、そっちのほうがセンセーショナルじゃないの?
結局朝一番の飛行機の記録がどう関係していたのかわからん。
テレビ放映の短縮版だから、いろいろカットされてわけわかんなくなっていると思うんですが、なんかいろいろやかんの頭の中に未消化クエスチョンが残ってしまいました。
……ニコルソンはもはや妖怪。

おみおくりの作法

2017年10月11日 | 【あ行】タイトル
2013 イギリス
孤独死した住人の葬儀を担当する市職員の物語。
ジョン・メイは仕事で取り扱った孤独な死者の人生を追う。
遺族を探し出し、連絡を取り、彼も葬儀に参列する。
しかし、まったく身寄りがないか、遺族がいても参列を拒否され、いつもジョンひとりが故人を見送ることになる。
ジョンは故人の宗教に遭った葬儀を執り行い、個人の好んだろう音楽を流し、弔辞を用意する……って、そこまで行政ができるわけないよと疑問がチラつき……。
そりゃそこまでしてあげられたらいいんでしょうが、予算人員の問題だけでなく、いろいろと問題がありそうな。
故人の写真とか自宅に持ち帰ってアルバム保存はやりすぎでは。
善意であっても、仕事で知った他人にそこまで関わっていいものか。
その辺がずっと引っかかってですね。
やかんも孤独死する可能性大なんですが、独居老人になった時点で遺書は目につくところに用意しておかなくては、と思いました。
貧困老人が話題になる昨今、自分の未来もお寒いことになりそうな予感があります。
だからこそ、独居老人の寒々しいアパートメントに悲しい気持ちになりました。
食パン一枚に、缶詰一個(最初猫缶かと思った)という貧しい食事……ああなるのかなぁ、それは困るなぁ、貯金しなくちゃなぁ、年金あてにならないもんなぁ。
ストーブの上に変色したくたびれたパンツが何枚も干してある部屋の風景なんて、わびしすぎる。
独居老人の最後に自分の未来を重ねるものだから、もう観ていて陰々滅滅。
最後の葬儀のシーンは、最後の最後でああやっちゃったな、と。
わかるけど、それを映像化したら蛇足でしょ、と。
題名の「Still Life」=「静物画」から外れちゃう。
(邦題のセンスはいただけない、そのまま横文字のほうがマシ)

女王ヴィクトリア その5

2017年10月02日 | 女王ヴィクトリア
最終回見た。
うむ、まぁもともとこういう話だと思って見始めたわけだ。
女王の成長物語だと。
それがどっこい、メル卿との淡い恋なんてのがどーんと来ちゃって、もろに好みのシチュだったんではまっちゃったんだが……ようやく落ち着いてきたな、と思ったら最終回だった。
自分的には1話2話と盛り上がって、ガーンな3話、ずずーんと落ち込む4,5話、もうキスシーンばっかりええかげんにせい6.7.8.9.話だった。
メル卿が出てこないのがイカン。
さよならしたってまだ首相。
フツーにちらっちらっと出しゃいいじゃないか。
これではメル卿領地に引退したみたいだよ。
兄貴王子必要か?無理して恋愛話突っ込まなくていいよ。
議会との攻防とか宮廷改革とかにしたほうがよくない?
とりあえず、丸投げヴィクちゃんが一人で政務をとれるようになった、女王の自覚がでてきた、もう小娘とバカにする手合いがいなくなった、祝着至極。