醤油庫日誌

やかんの映画ドラマ感想文。

評決のとき

2020年04月11日 | 【は行】タイトル
1996年 アメリカ
なんだこれはツマンネ―。
ミシシッピーで黒人が白人二人を殺傷した……無罪にするには心神喪失しか方法がない。
そんな難しい裁判を引き受けた若い弁護士。
これがヘラヘラしたヤツで相棒のデブも敏腕とは言いがたく、師匠の元弁護士は酔っ払い、そこに助手志願の美人法大生が絡んでくる。
こんなポンコツ弁護チームが裁判に勝てるのか?
頑張れベアーズじゃねーんだぞ。
ここでこの映画を観る気力がだいぶ失せたんだが、大ヒット原作付きの映画という事で我慢して見続けた。
このポンコツ弁護チーム、毎晩飯食って飲み歩いてそんな暇あったら仕事しろと言いたい。
法学部ねーちゃんに判例を教えてもらってるような弁護士、家宅侵入を教唆する弁護士、インチキ精神鑑定に命運を賭ける弁護士、いくらなんでもポンコツすぎるだろ、もう助けてグレゴリー・ペック。
おなじみKKKが炎の十字架立てるし、脅迫してくるし、人死にまで出るし。なのに弁護士にーちゃんは相変わらずヘラヘラしてる。
最大の山場であろう最終弁論ってのが、被害に遭った女の子が白人だったらと想像してみて、と陪審員に訴えかけるだけ。
それだけでオール白人だった陪審員が無罪判決だしてハッピーエンド。
……映画内容はさておき、こんなイカれた人種差別社会が当時のアメリカだというのが怖い。
ミシシッピー・バーニングの時代から30年もたってるのに。
半世紀前はグレゴリー・ペックでないと勝てなかった裁判が、ヘラヘラにーちゃんでも勝てるようになった……というのが進歩の証なんだろうか?

コメントを投稿