醤油庫日誌

やかんの映画ドラマ感想文。

ウォーキング・デッド 2

2019年03月28日 | 【あ行】タイトル
さて、息子カールが銃で撃たれたことにより農場に居座ったリック一行。
人間関係の不協和音はより増していく。
グループの統率に苦悩するリック、親友の妻への思いを抑えきれないシェーンの危険性、そんなシェーンを持て余すローリは夫を焚き付ける言動をとりはじめ、いよいよ破滅の予感が迫りくる。
農場一家にしてみればリック一行は疫病神でしかない。
居座られる、家族に犠牲が及ぶ、備蓄品を食いつぶされる、発砲してはゾンビを引きつけてしまう。
子供の怪我とか捜索とか良心に訴えて居座ってくるリック一行はホント厄介なんである。
銃弾が不足といいながら、素人の訓練にガンガン実弾を使っちゃう彼らにオイオイと思う。
旧陸軍は砲弾の不足にどれだけ悩まされていた思てんねん!
食料不足も燃料不足も戦中日本からしたらなんやそれな余裕である、さすがはアメリカなのである。
ハイウェイに出れば放棄された車からガソリンを抜きとれる、町の店にはまだ商品が残っている、ゾンビはいるが空襲はない。
しかもゾンビが当初よりバカになっている。
車の下にいてやりすごせるなら、アトランタの町での苦心はなんだったのか。
鼻は利くし、ちょっとでも音を立てるとソナーのごとく反応して集まってくるのではなかったんか。
相棒を撃てばそっちにゾンビが集中して自分が逃げられるってのは怖い。
複数でないと戦えないゾンビではあるが、そういう逃げの手があるとなるとオチオチ戦っていられない。
そんな非情な手段を取るのはシェーンぐらいだとしても。
でも、このシェーンが哀れなんだな……。
捨てられてもまだローリを守ろうとするシェーン、リックへの反発と友情に苦しむシェーン。
一転して従順貞節な妻と化したローリがなぁ……シェーンを利用だけはしよるんだなぁ、母性愛を前面に出して。
妊娠してシェーンに自分が父親かも……!と期待させちゃうんである。
ローリも火種女として厄介な女なんだが、ブロンド自殺思い直し姉ちゃんアンドレアも大概なんだな。
ジジィに一方的に執着されるのは災難だったね、と思うけど、銃が扱えるようになるとイチビリだしてしまって??なんである。
戦闘力がアップしたのなら、ダリルのように寡黙に働いてくれればいいんだがまぁイランことばかりしてひどくイラつかされるのである。
童貞君を弄ぶ農場娘もオイコラだし、出てくる女性はどうしてもお荷物になるんだなぁ……という気分のところへ強い戦闘力を持つ女性を出してきて次のシーズンへ……と続くのだった。
ダイナスティですら続きが気になって最終回まで見続けてしまった私は、途中で視聴を止められず、また耐久ぶっ続け視聴をやらかしてしまったのである(続く

ウォーキング・デッド

2019年03月15日 | 【あ行】タイトル
ああ徹夜だ、一気見だ。
なんで向こうの人はゾンビがそんなに好きなのか?
そのゾンビ愛には感服するw
例によって第1シーズンは名前がよくわからないまま観ていた。
──病院で意識不明から回復したら、病室の花は枯れ院内は停電し、死体がゴロゴロ転がっていた──そして歩く死体も、襲ってくる死体も。
逃げる、襲われる、隠れる、逃げる。
街は廃墟で死人の町になっている、このわけのわからなさ恐ろしさ。
ゾンビは生きている人間を見つけると噛みつきにくる。
食欲旺盛なゾンビに捕まると寄ってたかって生きながら食い尽くされてしまうのである。
……丸ごと食われてしまったらゾンビになれないだろうに。
少しだけ食われた死体がゾンビになるのか?
頬っぺただけ齧られてるゾンビって鳥の食いさしの柿みたいなもんか?

当方、グロはゲースロで鍛えられたので、手足が飛ぼうが腸が出ようが平気である、むしろ盛大なドロドロに感心するほうであるw
この腐った血肉ドロドロと仲間がひとりまたひとりと減っていくスリル、半端ではない。
主人公の戦闘力が高く冷静な警官、そして親友のこれまた戦闘力の高い熱血警官、主人公が愛してやまぬ妻。
主人公の妻がじつは不倫してしまっている、という図は「Rome」と似ているんだが、まずいことに夫の親友とデキちゃってるので三角関係になって不穏な状況になっている。

夫とその親友の間の火種になっている妻ローリ。
夫不在の間、自分と息子を愛し守ってくれたシェーンに対して、夫帰還後は一線を画して忠実な妻になっている。
手のひらを返されて、急に冷たくされたシェーンがだんだん狂気じみてくる。
夫リックが石頭ゆえに妻子より他人の救助を優先してしまうことに不満なローリは、口先では夫に従順ではあるが事あるごとに夫に批判の目を向けている。
親友の妻子を守り続けるシェーンの報われぬ愛が、どんどん怒りの圧を高めていく危険さ。
リックの石頭倫理感は妻子を仲間を危険に晒してゆく、一方シェーンの利己的な非情さもヤバすぎる。
仲間も極端な人道主義者のジジィとかDV親父とかレイシスト野郎とかヒス女とか、とんでもない。
集団でないと身を守れぬ状況、しかしこの雑多なメンバーでやっていく苦労、その中での不倫の火種、人間関係の確執、ああ気が休まらぬこの緊迫感。
毎回、うわーそれはやめとけリック!黙れジジィ!ムカつく親父!ひっこんでろバカ女!と観ているこっちもストレスフルなのである。
ストレスフルな中で、非力ではあるが意外と役に立つアジア青年と、レイシストの弟ダリルの戦闘力の高さ……が救いかな。
道徳心や協調性の低さから、平時ならまず社会のハズレものになるであろうダリルが兵士としては実に有能であり、ああこういう人間って戦時向きなんだよなと思う。
非常時用の人間なんだ。
おお!思ったよりもマトモじゃん!何をやるかわからないシェーンより信頼できるじゃん、とダリルの株が回を追うごとに上がっていくのが見所でもあるんである。