2008年 アメリカ
ジョン・アダムスとは、ジョージ・ワシントンとトーマス・ジェファーソンの間の合衆国大統領。
本国ではどうか知らんが日本での知名度は低い。
ジョン・アダムス、薄ハゲのずんぐりしたブ男である。
弁護士であるから弁は立つが、短気で怒りっぽくて愚痴が多くてメソメソするし、およそ観ていて魅力はない。
なんでこんなオッサンが賢くて貞淑な美人の奥さんと結婚できたのか?
奥さんにしがみついては愚痴を聞いてもらってるオッサンの図は「おんな太閤記」の趣あり。
あの「おかかー!」ってやつ。
そういやオッサン、西田敏行に似てなくもないw
アダムスは独立宣言採択後、フランス・イギリス・オランダで外交を担う。
フランス語すら話せない急ごしらえの外交官となっなって悪戦苦闘するのだが、画面が急に華やかになる。
なんてったって、革命前のフランス宮廷!
白粉を塗った貴公子、つけほくろの貴婦人に、新大陸の粗野な弁護士が立ち向かうが相手にされない。
一方、英国はヴィクトリア女王の祖父の時代。
こちらは宮廷がぐっと重厚。
貴族たちの白い目の中でアダムスは謁見の際のお辞儀を習う。
扉の所で一回、正面で一回、進み出て一回。
婦人のカーテシーもだけど、膝を屈伸して交差しつつ上体を倒すって至難の業w
アダムス大使、ここでも失敗してオランダへ。
運河の明るい光と裏腹に、施政者たちの服装は真っ黒でレンブラントの絵みたいだ。
……家族の話と政局を同じボリュームで取り上げるので、アダムスの一代記としてはよくわかるが、建国史として観ようとするともたつきを感じる。
アダムスが乗る海軍創設期の帆船の細部、森と沼地だったワシントンDCを黒人奴隷たちが開拓している図、カツラや服飾の移り変わりなど、多分考証がしっかりしているんだろう、豊富な情報に目を瞠る。
当時の風俗や暮らしをアダムスを通して見学できるのが素晴らしい。
ガンコなオッサンが大統領になり引退して農場主になり、妻を失い子を失いながら長生きし、長男ジョン・クインシー・アダムスの第六代大統領就任を見届けて大往生を遂げる、じつに骨太な物語。
……ルーファスさんがカツラをつけてハミルトン長官役で出てくる。
まだ若くてムチムチと太めなルーファスさんが見られる。
あのしわがれた独特の声が流れるとこっちの耳がぴくっと動く(気がするw
ジョン・アダムスとは、ジョージ・ワシントンとトーマス・ジェファーソンの間の合衆国大統領。
本国ではどうか知らんが日本での知名度は低い。
ジョン・アダムス、薄ハゲのずんぐりしたブ男である。
弁護士であるから弁は立つが、短気で怒りっぽくて愚痴が多くてメソメソするし、およそ観ていて魅力はない。
なんでこんなオッサンが賢くて貞淑な美人の奥さんと結婚できたのか?
奥さんにしがみついては愚痴を聞いてもらってるオッサンの図は「おんな太閤記」の趣あり。
あの「おかかー!」ってやつ。
そういやオッサン、西田敏行に似てなくもないw
アダムスは独立宣言採択後、フランス・イギリス・オランダで外交を担う。
フランス語すら話せない急ごしらえの外交官となっなって悪戦苦闘するのだが、画面が急に華やかになる。
なんてったって、革命前のフランス宮廷!
白粉を塗った貴公子、つけほくろの貴婦人に、新大陸の粗野な弁護士が立ち向かうが相手にされない。
一方、英国はヴィクトリア女王の祖父の時代。
こちらは宮廷がぐっと重厚。
貴族たちの白い目の中でアダムスは謁見の際のお辞儀を習う。
扉の所で一回、正面で一回、進み出て一回。
婦人のカーテシーもだけど、膝を屈伸して交差しつつ上体を倒すって至難の業w
アダムス大使、ここでも失敗してオランダへ。
運河の明るい光と裏腹に、施政者たちの服装は真っ黒でレンブラントの絵みたいだ。
……家族の話と政局を同じボリュームで取り上げるので、アダムスの一代記としてはよくわかるが、建国史として観ようとするともたつきを感じる。
アダムスが乗る海軍創設期の帆船の細部、森と沼地だったワシントンDCを黒人奴隷たちが開拓している図、カツラや服飾の移り変わりなど、多分考証がしっかりしているんだろう、豊富な情報に目を瞠る。
当時の風俗や暮らしをアダムスを通して見学できるのが素晴らしい。
ガンコなオッサンが大統領になり引退して農場主になり、妻を失い子を失いながら長生きし、長男ジョン・クインシー・アダムスの第六代大統領就任を見届けて大往生を遂げる、じつに骨太な物語。
……ルーファスさんがカツラをつけてハミルトン長官役で出てくる。
まだ若くてムチムチと太めなルーファスさんが見られる。
あのしわがれた独特の声が流れるとこっちの耳がぴくっと動く(気がするw