醤油庫日誌

やかんの映画ドラマ感想文。

エアポート77

2019年07月26日 | 【あ行】タイトル
1977年 米
ハイジャックされたジェット機がレーダーを逃れるために低空飛行して、海上油田の鉄塔にぶつかって墜落というか着水というか、機体が無事なままバミューダの浅瀬にドボン。
飛行機が沈没船状態になるんですが、乗客たちが力を合わせて貨物室のハッチを開けて救難ブイを発信させて救助を呼んだら、後はずっとアメリカ海軍のターン。
モノホンの海難救助隊がテキパキ訓練の実演をしてくれるのをほほーっと感心して見るドキュメント映画か海軍ビデオになるという。
風船をつけて機体を浮かせるんですね、ホンマかいなと思うけどホンマだそうで。
水中だから可能なんだな。
とにかく映画の後半はひたすら海軍のムキムキお兄さんたちの半ズボン姿を見ることになる。
海パンに潜水ボンベ……アメリカ海軍はなぜ海パン一丁?
真っ赤に日焼けしたプリプリの太ももが走って泳いで作戦成功。
ええっと、何の映画だっけ?
往年の名優が多数出演していますが、私は男の子の母親の女優さんを何の映画で見たのか思い出せずずっと気になって。
……ダイナスティのクリスティの元カレの未亡人だ! 泣き顔で思い出したw

エアポート75

2019年07月06日 | 【あ行】タイトル
1974年 米
またチャールトン・ヘストンですよ。
航空会社の重役チャールトン・ヘストンと美人スッチーが空港ロビーで熱烈キスと思いきや、お話があるの、またあの話かい、六年ずっと待ったのよ、と何やら揉めだして喧嘩別れ。
こんな会話を耳にしたら、不倫カップルの早く奥さんと離婚して~ってやつかい、と思うわな。
実際は長すぎた春なんか泥沼不倫なんか不明なんですが、チャールトン・ヘストンまたかよ、と(大地震参照)
ご本人はいたって真面目な方でハリウッドスターには珍しく糟糠の妻と亡くなるまで添い遂げられたんですが。
ストレートでほどよいパニック映画ですかのう。
小型機がジェット機の操縦席にぶち当たって、大穴があくんです。
それでもエンジンがやや不調、燃料漏れあり、なぐらいで操縦不能ではないあたり、じつに頑丈な飛行機ですコロンビア航空。
で、何が怖いかというと、パイロットを失ってスチュワーデスが操縦するというのが怖い。
高度低下に失速に前方山ですよ。
自動操縦を解除して、コンパス見ながら操縦桿を握るスッチー。
最初は交信できた管制塔とのやり取りを思い出しながら、制御盤のスイッチをおっかなびっくりパチンパチンと……ああこわい。
当局も手を拱いていたわけではなく、高速ヘリを出して操縦士を派遣するんです。
ヘリから降下させて、ジャンボジェットの破損孔から入らせるという……。
難易度は空中給油どころじゃありません。
それを一般人のチャールトン・ヘストンおやじが成功させちゃうんである。
あとはもう、国鉄新幹線が爆破できないのと一緒でコロンビア航空機も爆発させたりしないのはわかってるから、安心して見ていられます。
……バミューダ沖に沈むんじゃなかったっけ、とあやふやな記憶で見ていたもので、え?ソルトレイクに着陸すんの?方角が全然ちゃうぞ?と困惑。
バミューダ沖はエアポート77だそうで。

女王ヴィクトリアS2

2019年07月02日 | 女王ヴィクトリア
メル卿退場のやるせなさ……もう一昨年の内にさんざん落ち込みましたんで、いいんですよ、もう(涙
女王は叶わなかった初恋を乗り越え、時を置かず結婚し母となった。
立ちすくむ彼女の手を取って導いてくれた首相は、すっかり過去の人になった。
メル卿のあの貴族的な容姿を際立たせたふくらはぎの線を見せるキュロットは、すっかり時代遅れになって影をひそめてしまった。
首元に固く巻きつけられていたクラバットも様子を変えた。
たった十年あまりの年月に、時代の急激な変化の波が押し寄せて、メル卿の時代は遠くに押し流されてしまった。
ヴィクトリア女王の物語として見ているけど、彼のいない世界はもはや空虚で……。
女王とメル卿のお話は終わってしまい、今はもう後日譚を見ているような感覚なんです……。
穀物法成立と心中してピール内閣が倒れ再びホイッグ党が政権を握るのを、史実のメルバーン卿は病床で見届けたのち、ひっそりと息を引き取ったといいます。
数年後、サー・ロバートも落馬事故で死亡。
高齢のウェリントン公爵も世を去ります。
即位当初からヴィクトリアを支えていた人々が一人また一人と消えていき、腹心のレーゼンもアルバートに嫌われてイギリスを追われ……。
レーゼンとアルバートの対立は見ていて辛かったです。
忠実だが旧弊で見識もあまりない女性として描かれているレーゼン。
彼女を憐れんだ女王は安楽な老後を送れるようにたっぷりと年金を与えたそうですが、ハノーファーに引き込んだ彼女の居間はヴィクトリアの絵姿で埋め尽くされていて、レーゼンは追憶の中で余生を過ごしたそうな……。
アルバートのああいう狭量なところが、ドラマを見ていても鬱陶しい。
妻が心の拠り所にしているレーゼンとメル卿を敵視して、ことあるごとにネチネチと。
この国に来て驚いたのはイギリスの政治家が後ろ向きで進歩的精神がないこと、だと?
アルバートときたら、いちいちメル卿にケチつけてきてムカつくんだわw
じゃかしい、弱小政権が改革案を通すのは難しいわ。
メル卿本人は保守的だったけど、メルバーン内閣としては関税引き下げ法案を再三提出して自由貿易寄りに舵を取ろうとしてたんだぜ。
……このドラマのアルバートはまったくもって心の狭い根暗の僻み男なんであるwあー好かんw

メル卿の妹夫婦のパーマストンとエミリが第三シーズンに出るそうなので、それは見たいかな……。
女王の配役も近々変わるそうなので、一気に中年期のお話に突入か?
どちらにしても最初の頃のワクワクはもうないんである。