醤油庫日誌

やかんの映画ドラマ感想文。

「ラブレター」

2008年07月26日 | 【や・ら・わ行】タイトル
1981年、にっかつ。
文芸路線のソフトポルノ。
手の早い初老の大物詩人(中村嘉葎雄)と彼に囲われた情緒不安定な若い愛人(関根恵子)
この歳の差カップルが「トシにいちゃん」「うさぎ」と呼び合うのがまず不気味。
白くてふわふわ可愛いから「うさぎ」なんですと。
でも画面の関根恵子はどうみても色黒でござる。
よれよれの着流しで文豪スタイルをきめた中村嘉葎雄なんですが、残念ながら爺むさいだけ。
やかん的には、夜中にブランコを漕ぐ中年サラリーマン(仲谷昇)と役を入れ替えてほしいところ。
とにかくギラギラ脂ぎったエロオヤジで、本妻の籍を抜いたり入れたりの勝手もん、浮気防止に女の内腿に刺青をいれるわ、無理に堕胎させるわのサイテー男でいいとこなし。
こんな男に関根恵子が身も心もメロメロになり、とうとう男に逢えない寂しさからセックス依存症になって精神病院に入れられてしまう――なんか納得いかんが、そこはそれポルノ映画。
和服でデート、帯を解いて紐をほどいて襦袢にして××
清楚なワンピースを脱がせてパンスト姿にして××
たらいで行水させて××
病んだ女を清拭中欲情して××
あ、××といってもR-15でござる。
関根恵子のクールな美貌と脱ぎっぷりの良さは堪能できても、終始漂うゲージツ臭がこそばゆい。

どーでもいいこと 3

2008年07月03日 | 前世海軍・後世海軍
海軍の組織は大きく二つに分けられます。
軍政系統と軍令系統です。
軍政は議会の決定を受けて編制を決め兵器を購入し、軍令は作戦用兵を直接扱います。
軍政の責任者は海軍大臣、軍令を担当するのが軍令部でトップは軍令部総長です。
さて、前世五十六さんは連合艦隊長官ではなく海軍大臣として、暗殺の危険覚悟で開戦阻止に尽力すべきではなかったか――ということがよく海軍本に書かれています。
いわく、五十六さんは軍政のプロではありますが、軍令系統の要職についたことがなく、作戦についてはアマチュアだった。
アマチュアだったからこそ、プロである軍令部から総スカンを喰らう奇策である真珠湾やミッドウェーの作戦に固執した、と。
で、後世では、その奇策好きでプロ嫌いだった五十六さんが軍令部総長なんですから大変であります。
軍令部員をそっくり紺碧会会員に置き換えた、と原作にありますが、軍令部を追い出されたエリート参謀たちはいったいどうなったんでしょう?
……予備役にされた?
まさか、そんなもったいない。
大湊や旅順に元軍令部員がゴロゴロ配置されているんでしょうか。
ともかく高野総長は軍令部の人事を一新し、自分の眼鏡に適った人材を軍令部に集めた、ということで、思わず黒島参謀みたいな変人が軍令部内にうようよ……という怖い図を想像してしまいましたが、いやいやそこは後世。
日向少佐みたいな真面目でデキるお兄さんがたくさん……と思っておくでござる。