フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

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最後まで日本食になじめなかったカップル

2011年09月07日 | プロヴァンス

アヴィニョンの夫妻の、いよいよ私の得意分野、奈良の案内である。

 

朝、旅館に迎えに行き、一緒に東大寺へ。

「大仏様」が奈良にあってよかったと思う瞬間である。

 

まずは皆、この世界最大の木造建築に感動される。

ベストスポットからの写真を勧める。

 

      

 

 

大仏殿の「柱くぐり」にムッシュは挑戦しようとしたが、とても無理だった。入ったのは「頭だけ」というところだった。

 

                                                            

 

時間があれば、建立時にあった七重の塔の場所を教えることもあるが、一回目の来日では無理なことが多い。

 

次に向かったのはお水取で有名な二月堂である。

二月堂にまつわる伝説を三つほど話す。

反応が楽しみな瞬間である。

 

真夏の観光は暑い。

テラスのあるレストランで食事を考えたが、あいにく満席だった。

しかし「こんなレストランが奈良にあるの?」と言わんばかりだったので、とりあえずお茶だけなら席があると言うのでお茶にした。 そして新公会堂へ行き、食事した。    

                            

当時はまだ奈良ホテルの経営のレストランが入っていて、和食の苦手な人には好評だとこの時知った。

 

前もって日本的な所へ予約を入れては失敗続きだったが、行き当たりばったりで入った洋食系は、この夫妻には一番のおもてなしになっていた。

 

特にこちらは奈良ホテルほど高くなく、味・サービスは奈良ホテルとほぼ近いものなのだ。

確か海老フライランチをオーダーしたと思うが、魚が苦手でも海老は大丈夫なこともわかった。 春日大社、

           

         

 

良公園を抜けて、奈良ホテルが精いっぱいの夏の案内であった。

 

         

夜は町屋を利用した豆腐料理のお店へと案内したが、残念ながらこちらも不評であった。ただ町屋の趣は大変気に入ったようだ。

 

                   

 

 

この夫妻、京都・奈良以外で、ムッシュのたっての希望で、高野山宿坊に泊まり、あいにくの雨だった。

私から見ればどこが面白いのだろう?というような光景でしかないのだが、

日本の瓦の屋根からの落ちる雨だれの音に感動し、動画を撮って満足していた。

しかしやはりここでも食事は一番のネックだったようだ。

 

「日本に住む夢を見る」とまで言うムッシュだが、「それには日本食を克服しないと」と言うと、「カレーと焼そばは食べられるから」と笑った。

まあ日本のカレーは評判で、独自なものと言えないこともないが、これらを日本食と言う彼にとっては、残念ながらその夢は実現されることはないだろう。

若いフランス人の中には、若い日本人より日本食通のがいるが、年配のフランス人には、ビールでさえ飲まない人もいるくらい、食に関しては消極的なことが多い。

 

次回で一応この夫妻の日本滞在記は終えることにする。

 

 

 

 

 

 

 

 


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